逸話#8 エルフの双子・ユナリアの事情(3)
するとここで、彼がいかにも面倒だとでも言うような顔つきで私に向かってこう言い放った。
「御託を並べるのはもう十分だろう。ここらで決着といこうか。隠れてないで早く姿を見せろよ、お前の正体はロリっ子大好き天使のメタトロリだろ? それとも……足首フェチで少女の履いたサンダル収集が趣味の弟の方か?」
「ロ、ロードさん?! なにを……」
「ロ、ロードさん、急に何をを言いだすの? ユナはユナだよね?」
何故?! なぜ彼は私の守護天使様の事を知っているのか全然意味が判らない。メイにすら教えていないはずの私の秘密を彼が何故?!
「我ラ神ノ尖兵タル天使ニソノ言動ハ万死ニ値スルト知レ下賤ナ吸血鬼メ。我ノ名ハ【めたとろり】デハナク【めたとろん】ダ! ヨク覚エテオケコノ下等生物メ!!」
突如として聞こえて来た声は紛れもなく私の守護天使様のもの。
驚く私をスルーして遥か天空から降り注ぐ光の柱が立ち登ると、その光が瞬時に鎖へと変貌し私の身体をグルグル巻に覆い隠してしまい鎧の形をした檻となった。
《神敵発見! コレヨリ強制介入ヲ実行スル! 女神様ニ許可ヲ申請! 許可ノ受諾ヲ確認! めたもるふぉーぜ開始!》
(いやよ、契約はまだ残ってるはずなのに……)
この時の私は自分の身体を指先一つすら動かす事が出来ない状況に置かれたけど、意識だけははっきりしていて外の様子を伺い知る事が出来た。そんな私の口から、私の声と仕草で天使様がメイに話しかける。
「メイよく聞いて、あの男は私を殺しに来たの。あなたも天使様と契約して一緒に戦ってくれるわよね?だって私たち、死ぬまでずーっと一緒に生きるって約束したでしょ?」
お願いだから止めて、メイを私のような化け物にしないで。私とメイが一緒にいるのは私がそう望んでいるだけで決して約束した訳ではないの。
守護天使様が私の声で、私の顔で、そして私の仕草でメイに語りかける。やめて、メイを巻き込まないでお願いだから。この時の私はただ見ている事しか出来なくて、それが実にもどかしい。
「メイ! 答えてはいけない。そいつはユナの姿と声を真似て、キミから都合の良い言葉を引き出そうとしている悪神の使いなのだから」
「本当にユナなの? でも私どうすれば……」
今の私はユナじゃない早く気づいて、だって私たち双子でしょ?
「ちょっとくすぐったいぞ?」
「ロードさん、何を……ぅう……」
彼がメイを抱き寄せて空中へと舞い上がり、彼女の首筋に噛みつくのが見えた。
「ちょっとだけ眠っていてくれ、これから起こる事をキミに見せたくないんだ。本当にゴメンな」
「ついに本性を表したな! この薄汚い吸血鬼め!」
メイをを少し離れた場所へ寝かせてくれたのは、やはり妹の身を気遣ってくれたからだよね? 彼が私から見えるようにメイの血を吸ったのは、もしかしたら自身の正体を明かしてくれる為だったのかも知れない。
そんな私たち二人の心を置き去りにして彼と守護天使様、それとギルド長たちも変貌して現れた別の天使たちも闘いに加わり始めた……と思ったら、彼が持つ真っ黒な大剣によって、私の守護天使様以外の天使たちは瞬く間に一掃されてしまっていた。
通常なら千人の人間が束になって立ち向かっても、まるで歯が立たないと言われる天使様たちを、こうもあっさりと斬り伏せてしまうなんて一体何者なんだろう。
天使様たちが消えてしまい後に残されたギルド長と冒険者たちの身体に、彼があの黒い大剣を突き刺すと彼らの身体が見る見るうちに干からびてミイラのように変貌してゆく。
すると次の瞬間、真っ黒い大きな剣から片刃の短刀に持ち替えて、私が閉じ込められている守護天使様の鎧を斬り付け始めたのだけど、何度斬られても守護天使様の鎧は非常に硬くて、ほとんど外傷はついていないにも関わらず彼の攻撃は更に激しさを増してゆき、天使様のアストラルボディに守られているはずの私の心を不安にさせる。
十回も二十回も、そして三十回も彼は守護天使様が振る巨大な長剣を回避しながら黒い短刀を振るい続ける。だけど私は彼が一体何の為にそんな事をしているのか全く判らなかった。
でもそれが五十回、六十回、七十回と斬られる回数が増えて行く度に、私の中の『何か』が削られて失なわれて行くのが判った。
もしかしたら彼は倒せない守護天使様の代わりに、その中に居る契約者である私の生命を狙っているのだと気がついた。
九十回、百回、百一回、百二回と数えているうちに段々と眠くなってきた。もしこのまま斬られ続けると永遠の眠りがやって来る、そう感じていたの。
守護天使様の奮闘も虚しく、ついに私の意識は今直ぐにでも消えてしまいそうなくらい深い眠りに捕らえられようとしていて、このまま目を瞑れば二度と目覚める事の無い安らかな眠りが待っている、ボンヤリとそう思っていた。
すると彼が私の目の前から瞬間移動をして居なくなったかと思えば、彼の右手から伸びた蒼くキラキラした刃がメイのお腹に突き刺さり根元まで完全に入ってしまう。
「イャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」
それを見た瞬間、私の口から絶叫が迸る。
私の守護天使様との戦いに決着を付けるべく、更なるエネルギーが必要となった彼がメイの身体の中にある残りの血を全て吸い取ったのだと思った。メイの身体が全く動かないまま地面に横たわっているけど、彼女の血が地面に一滴も流れていない事がその証拠。
メイの最後を見た私は、手に持った剣と盾を投げ捨ててメイへと飛び寄った。
まだ体温は温かいけどメイの心臓がもう動いていないし呼吸もしていない。それが判った瞬間目の前の世界が真っ暗闇になった。
「よくも! よくもメイを! エルフの村を救った英雄だったから信じて託したのに!! メイ! メイ! 起きるのよ! 私を置いて先に逝くなんて絶対に許さないんだから!! メイーーーー! お願いだから返事して!!」
結局のところ私はまた何かを間違えた、それも取り返しがつかないレベルのミスを……。
誰にも頼らずに生きて行こうとメイと約束して、妹に嘘をついてまで守護天使様の力に頼ってここまで生きてきた。それを上手く誤魔化しながら彼に過去の行いを告白をして、それでも彼はそんな私の行いを認めて肯定してくれたから救われた気がしていたのに。
それもこれも今こうやって私たちを引き裂いて殺す為だったのね?
そんな私のお腹から彼が持つ黒くて大きな剣の先が突き出たのが見えた。無防備になった私の背中を彼が持つ黒い魔剣が貫いたのだと悟った。
もう身体の痛みは感じなかった、彼がメイを殺した時から次は私の番なんだと漠然とそう考えていた。
先にメイを逝かせてくれたのは、もしこの順番が逆だったら妹をたった一人遺したままの私が哀れだと考えた彼の優しさだったのかも知れないけど、もうそれを聞く時間すら残されていなかった。
私のお腹を刺し貫いた刃が引き抜かれる事は無く、そのままの状態から更にグリグリと大きく抉られて守護天使様の内側にもの凄く多量の赤い血飛沫が舞った。
そして私は死んだ。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
真っ暗な空間の中を、たった一人で浮いているような感じがした。
そこは暑くもなく、寒くもなく、丁度良い温度の空気が保たれた何の不安も感じさせない不思議な空間だった。
《オッハー! ワタシハらすてぃヨロシクネ! ウフフフフw》
目覚めた私の目の前には、何故か黒い蝶の羽根を持つ蒼白い燐光を放つピクシーが一匹飛んでいた。
《モウ目覚メタンダネ、デモ、マダチョット早カッタカナー?》
一体何が早かったというのだろうか? それより私は既に死んだはずだから、ここは死者の国なのかも知れないなんて考えてると……。
《ホントニバカダナー、主様ガ君ミタイナ美脚ヲ持ツ美女ヲ、ソウ易々ト諦メルナンテ絶対ニアリエナイヨー、ダカラ安心シナヨw》
妖精の話を聞いた私は逆に不安になる。結局私に力を貸してくれるのは、いつもこんな変態どもばかり。
幼女の身体が大好物だった守護天使様とか、成熟した大人の女性が履くサンダルをまるで家宝のように収集する弟の天使様、そして私の脚が大好きだという彼。その彼にはメイを殺された恨みがあって今も私の心に付けられた傷痕はとても深い。
私がこのまま消えてしまうのはある意味『罰』みたいなものだから構わないし、それはもう確定事項なのだろう。
でも彼が仲間を呼び出してまで修復させている私の身体を残して行けば、これから先ずっと彼のオモチャにされてしまうのは何か嫌だ。
《君ッテ頭ハ良イノニ本当ニオ馬鹿ナンダネ。ウフフ、主ニソンナ剥製ヲ愛デル興味ナンテ無イカラ安心シナヨ。主ハ生粋の原理主義者ダカラ生ノ美脚ジャナイトオ気ニ召サナイカラネ。ナンデ判ラナイカナ? アンナニイッパイ主ト話シテイタイノニ?》
この黒妖精が言うには、彼が私を殺して守護天使様を消すだけだったらもっと簡単だったのだと教えてくれた。それなら最初からあの黒くて大きい方の剣で私を突き刺せば簡単に勝負がついたと言ってるし、私もそうだと思う。
それなのに態々黒い妖精の刀に持ち替えて、何度も斬りつけたのは私の魂を取り戻す為だと聞いたけど本当かな……。
《らすてぃニカカレバ、大天使ノろっくヲ解除スルクライ簡単ナ事ダヨ?》
あとメイについても、あれは死んでなくて眠ってるだけだと聞いた。
《ソロソロ準備ガ整ッタミタイ、ソレジャ頑張ルンダヨ、マタネー》
目の前にいた黒妖精の姿が突如として消える。
でもあの優しくて暗い部屋から消えたのは、きっと私の意識の方。
この感じ知ってる。
そう私はきっと、もう自分の身体の中に戻ってる。でも指一本すら動かす事が出来ないもどかしさに少しだけ困惑してしまう。目も見えず動きもしない身体なのに、何故か触れられた感覚だけはとてもハッキリと感じるから。
そこ……首の横は、弱いからやめて……。
そして小さな痛みと心地良さが首から伝わって、そこから温かい何かが注ぎ込まれて来ると、私の唇にも何かお酒のような液体が少しだけ垂らされて、喉の奥から溶ろけるような快感に包まれる。
(何を飲まされたんだろう、でも甘くてとても美味しい)
首から胸へと伝わる温かさが私の心臓まで伝わって、最後に一度だけ大きな鼓動を打つ。
彼がくれた温かさが心臓から全身へ送られて、私の身体を構成する細胞の一つ一つが活動を再開し始める。その温かさは、涙が出そうになるくらい愛しそうに私の全身を優しく愛撫してくれて、私はそれがとても嬉しく決して止めないで欲しいと切に願った。
もう首も、胸も、肩も、両手も、両脚も、お腹も、その奥にある女性だけが持つ器官と、その下にある異性を受け入れる臓器も、全てが彼のモノとなってゆく。
今ならあの時に守護天使様が「奴は悪の化身だ!」と言った本当の意味が理解出来た気がする。そう、彼は正真正銘の悪魔だと、この私が断言する。
だけど、とっても優しい悪魔。
この世界にこんな想いがあるなんて知らされたら、誰もが彼を欲しがるだろう。だってこんなのズルい、もう私には彼と生きる以外の人生を選ぶ事なんて出来ないと思うから。ホントにズルい!!
いつまでも彼の血が全身に広がっていく感覚を楽しんでいたかったけど、この至福の時間は間もなく終わる。だって早く目を覚まして、彼が私を愛してくれてる姿を脳内メモリーにキッチリと焼き付けておかないといけないでしょ?
目を開けると愛しの彼がそこに居た。
私は土を盛り上げて作られた簡易台の上から上体を起こして、彼の姿を脳内メモリーへ動画と静止画の二種類のデータを同時に保存していると、ふと自分の身体を見てある事実に気付く。
(あれ? もしかしなくても私って真っ裸なの?)
こんなに大切な彼とのファーストコンタクトだったのに、肝心の私は下半身どころか全身何も纏っていないスッポンポンの真っ裸だという事実を知って精神に重大なる負荷を発生させていた。
でもそれは私の身体がとても小さな子供の頃の大きさに戻ってしまった事よりとても重要で、私が今直ぐここで行うべき最優先行動は先ず何か服を着る事だった。
でもこんな裏通りの寂れた公園で、彼の目にご披露出来るような清楚でそれでいてセクシーさも兼ね備えた大人の女性が纏うイメージの子供服なんてある訳無い。そもそも、そんなお洒落な子供服なんて、この世界というか、この街で売ってるところを見た記憶が無いわー?!。
でも安心するのよ、私。
私には彼から貰った新しい生命と身体、それに素晴らしい能力まで身につけて、この世に戻って来たのだからオールオッケーでしょ?
(メイはどこ? あ、あんな所にいたw!)
私はメイの居る所まで直ぐに駆け寄って、妹の美しい顔を覗き込む。そして能力発動!……って何も起きないんですけど?!
私たち不死者は生まれ変わった時に自分の新たな能力について、自ずと理解出来るようになる親切設計な仕様となってるはず。
私の場合だと相手の顔を除き見るだけだと思っていたけど、目というか瞳の奥まで見透かして相手の脳をスキャンする必要があるのだと閃いた。さすが私!
私はメイの両目蓋を押し上げて妹の瞳を覗き込む。すると……出来た! うん、これなら完璧よね。私の真っ白で薄く紫色が透けて見えそうなくらい透明感のある素肌が黒く変色していく。
その黒くなった部分がたった数秒ほど掛けて全身まで広がると、今度は影の輪郭がぼやけて徐々に大きくなり、それまで10歳くらいしかなかった身体の輪郭が大人の女性と思える大きさまでに成長してゆく。
そして黒い影の塊がメイの身体のサイズまで大きくなると、全身を包んでいた黒い靄が徐々に薄くなって消えれば、そこにはメイと同じ姿をした私が現れる。
(これなら元の私と同じだよね? だってメイの身体は私と同じはずだから)
私のこの変身能力は相手と全く同じ姿形になる事が出来るだけでなく、それも服を着た状態まで再現する事が可能だし、そのオマケと言って良いのか判らないけど相手が持つスキルや身体能力まで完コピが出来る優れもの!
この姿なら20歳の身体に戻ってるから、10歳の身体では出来なかった彼とイロイロなコトが可能になった。もう一度死んだから守護天使様との契約は効力を失ってると思うけど、念には念を入れてあの契約を失効させておかないと、この先不安じゃない?
これは黒き神々に誓って言える事なのですが、決して疚しい気持ちだけで言ってるわけじゃないのよ信じて?
大事な事だからもう一回言っておくわね。私が彼との逢瀬を望んでいるのは、彼が欲しいとか……彼を自分のモノにしたいとか……そんなお下劣な気持ちからではないのよ。
ただ、彼と敵対している守護天使様と過去の契約を無効にするために必要な手続きみたいなモノなの、お願いだから信じてほしい。
だからさっき初めて経験した、あの快楽の渦に包まれながら彼と繋がって自分の身体の中を彼でいっぱいにしたいとか、そんな不埒な考えは……無いとは言えないかな……。
「ロード君ただいま……で良いのかな? これで私もキミの仲魔だよね?」
「ああ、ユナはもうオレたちの仲魔だ。あの時キミたちに聞かれても答えられなかった事も、今なら全部教えてあげられるよ」
ああ、うれしい。素直に嬉しい。
「ありがとう、それと今なら私にも判るわ。まだメイは生きてるんでしょ?」
私の望みはもう決まってるけど、私は彼と同じ吸血鬼には成れなかった。素直に悔しい。あと私にこの能力を与えてくれた彼に感謝を。
それと私の心の奥底にあった(彼に愛される事を受け入れられる)女の身体が欲しいという願いを叶えてくれた黒き女神様には深い感謝と祈りを捧げよう。
そう、私はドッペルゲンガー。
他の人の姿形を始め、その人が持つスキルや身体能力まで全ての能力を完コピして使う事ができる稀有な存在。そして、この方法を使えば彼の子供を身籠る能力も手に入れられるはずだから、私の妹であるメイには絶対に彼と愛し合える『吸血鬼の花嫁』に成って貰うしかないと思わない?
だって、さっきから彼の周りに居る(私よりちょっと落ちるけど)美女たち二人は確実に花嫁候補だと思うし、そのうちの一人は私の企みに薄々だけど気がついてる感じがする。
そんな相手が素直に私の願いを聞いて『花嫁』の能力をコピーさせてくれるとは思えないから、ここはやっぱりメイに頑張って貰うしか無いでしょ?
「ねぇ、どうせならメイも私と一緒にロード君のモノにしちゃおうよ! メイもきっとその方が喜ぶと思うわよ?」
あくまで、そうあくまでこれはメイも望んでいる事だから私がバラしても何も問題ないよね? でも彼がメイの脚をチラ見して、心が少しだけ傾きそうだと感じた私は今の勢いを更に確実なモノとすべく再攻撃の準備を進める。
決して負けられない戦いが今ここに幕を切って落とされたのよ、ロードくん覚悟はいいかな?
「ロード君ってさ、あの時も私たちの生脚ばかり見てたよね? それほど好きなら自由にしてくれても良いんだよ? それにこのままメイを野放しにして足首フェチの大天使様に見つかったらどう責任取ってくれるのかしら? ほ~ら見てごらんなさい、このスラリとした長くて美しい脚線美を。あ、なんでここで目を逸らすかな、こ~いうの大好物なんでしょ? 恥ずかしがらなくていいから、太腿の付け根から脚の爪先までちゃんと全部見てあげてよ。今なら限定一名様にもれなく差し上げるって言ってるんだから。ねぇちゃんと聞こえてる?」
私は彼に言葉を発する機会を与えず、一気に捲し立てた。
これまで街の議会でそうしていたように、ここで一気に押してこちらの提案がお互いの利益になると議論の行方を誘導し、更には彼の弱点だと想定されるメイのスラリと伸びた長く美しい生脚をリアルな意味でその付け根の奥から、そして某天使が我が物にしたいと願った精緻な美術品とまで言わしめた足の指の爪先までを惜しげもなく彼の目に焼き付ける。
(だってメイのだし……)
彼がゴクリと生唾を飲み込む音が聞こえて、メイの脚と私の脚を交互に……?! ちょ、ま、待った、今のは無しよ無し! やっぱり見ないで!!
彼がメイから私へと目線を移した時、今彼が見てるメイの脚がそっくりそのまま私の脚でもあると気づいてしまう。
もうとっくに成人だとされる15歳の春を迎えてから既に5年もの月日が経ってると言うのに、あのクソ天使様の契約によって今だに清らかな乙女の私には、彼が今着ている服の中までスキャンするような強烈な視線に耐える事が出来なかったの。
肝心なところがヘタレでゴメン……。
いつも読んで頂きありがとうございます。ブックマークが増えて嬉しく思っております。




