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アズールと銀の姉妹の恋  作者: 紅 樹
19/24

ドレスの色は3

 きっと俺よりはこういう事には慣れてる──と思うことにする。

 モテるからとかそういうのでなく、いいとこの家柄ならエスコートやら女性を伴うパーティやらに縁があっただろう、という事だ。

「じゃあ、昼前に向かえに来てもらうようにするから、お前は待ってろ。

 時間があるから着替えて剣の訓練をとかするなよ、いいなっ?」

「でも、アズール」

「なんだ?」

「せっかく綺麗なドレスだけど、ドレスに合うような靴持ってないわ」

「なんだってぇ!

 靴──か、なら今から……ああ、騎士長と昼飯の時間も迫ってるし……アルディス、後は頼んだ!」

 すっかり忘れていた。

 ディアナが踵のある靴なんか履いたことなさそう、というのも、そろそろ時間だということも。

「ああ、分かった」

「頼んだぞっ」

 ともかく、約束の時間までそう時間はない、ディアナとアルディスに手を振ると、廊下を走りだす。




「しっかし……綺麗だったよなぁ……ディアナ。

 あそこまで綺麗だとは、普段意識してないだけにヤバかったな」

 そう、普段は美人なのは分かってはいるが、同僚で友人の姉ということであまり意識していなかった。

 アルディスを友とする前だったら──とふと思った。

 いや、ディアナは誰にでも優しいから、俺が誤解したりしないようにと己を戒めていたのだろう。

 優しさを愛情だと、厚意を好意だと受け止めてはいけない、と歯止めをかけていたような気がする。

「初めて会った時ってどうだったかな……」

 正直あまりよく覚えていない。

 他の野郎共を差し置いて、仲良く話すようになったのは何でだったっけ。

 どうもこう、頭に霞がかかったようにその時の事は覚えていない。

「ま、いっか」

 出会いはともかく、あの姉妹と男共の中で一番親しいのは多分己だろう。


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