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ガイジの女の子達をまとめることになった。  作者: 真木あーと
第四章 不穏からの確信
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第12話 集まってくる隊員たち

「感謝はいらないよ。だって俺は──」

「至急と言うので、取るものも取り敢えず来た。何用か?」

「うわぁぁっ! ……え? うわぁぁぁっ!?」


 いきなり話しかけられて驚き、その恰好を見て再び驚いた。

 そこにいたのは、軍曹だった。

 伍長が呼んできて、今到着したのだろう。


 おそらく伍長はわけが分かっていなかったのだろうが、急がせたことだけは分かる。

 眠っていたであろう軍曹は、寝着のままで来た。


 いや、それはいいのだが……いや、着替えくらいして欲しかったけど、まあ、いいんだけど……。

 この軍曹、見た目小さくて、子供みたいなんだが、寝着が透っけ透けのネグリジェだったりするんだよ。


 なんていうか、丸見えなんだよ、小さなパンツ以外が!

 分かるかな!?


 普段会ってる自分の部下の女の子がさ!

 全裸に近い姿でそこに立ってるんだ!


「取るものを取ってからもう一度来てくれ!」


 叫びながら目を逸らす。


「至急だから来たのにか?」

「至急だから来たのにだ! って言うか、その恰好でよく止められなかったな?」


 この辺りは夜も内軍が警備をしている。

 こんな格好で歩いていたら呼び止められるだろう。


「所属と階級を伝え、軍事任務中だと言ったら引きさがった」

「その内軍の所属と階級こそ教えて欲しいわ! 何の任務だと思ったんだよ!?」


 絶対おかしいだろ!


「先輩、見ちゃ駄目ですよ!」

「いや、ちょっと! 見てないですよ?」


 とっくに目をそらしていた俺の長身に、後ろから抱き着いて目を遮ってくるトゥーリィ。

 俺とトゥーリィの身長差は頭一つあるので、ぶら下がっているんだけど、トゥーリィの身体の全てが俺に密着してて、こんな小さな子でもちゃんと胸はあるし、身体全体柔らかいし……!


 と思ったら、降りた。

 ……あれ? どうして?


「ま、こんなものですかね。私の魅力に先輩が気付いて、ちょっと物足りない時間としては」


 くそっ! その通りだよ畜生!

 ……その通りなんだよ!


「さて、じゃあ、アルメラスは私が連れて行って着替えさせてきます。それが終わったら、行きましょうか。それでいいんですよね?」

「ああ、頼んだ。こっちは作戦を考えておく」


 トゥーリィは軍曹を連れて、飛んで行ったっぽい、見てないけど。


「えっと……これから何があるのですか?」


 残されたのは、俺と、曹長と、まだ全貌を知らない伍長。


「これから、シーラ王国に行って、お父……シスリス少佐を救出するのです」

「え? ええっ!? 聞いてないですよ?」

「軍人の任務は常に突然です。このような任務は常にあると思いなさい」


 驚き怯える伍長。

 そして、自分を取り戻した曹長。


「で、でも、王国に行くって、死ぬ可能性があるんですよね?」

「職業兵は死ぬ。いつか死ぬために生きている。以上です」

「そんなぁ……」


 泣きそうな表情の伍長。


「大丈夫だ、伍長。俺は誰も殺さない」


 これは、俺のワガママだ。

 俺が俺のためにやることだ。

 だから、絶対に誰も殺さない。


「でも、俺の作戦には伍長が必要なんだ、だから頼む、ついて来てくれないか?」

「あ、あの深夜手当とか、出ますか……?」

「出ないけど……俺が個人的に出す!」


 逆に手当さえ出せば命かけてくれるのか、伍長は。

 ちょっと危なっかしいな、変な男にひっかからないように注意しないとな。

 俺とか。


「よし、じゃ曹長、俺の考えた作戦を煮詰めたい。と言っても、演習も出来ないし、全ての可能性を埋められないから、かなり臨機応変になるけど」

「了解しました」


 俺と曹長は、トゥーリィと軍曹が返ってくるまで、作戦を話し合った。


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