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変態鬼畜教師の誰もが絶叫するような調教教育  作者: Kagari
変態教師、あらわる
2/23

その男、鬼畜につき

「じゃあとりあえず、全員俺に土下座しろ」


 その言葉を聞いた生徒たちは一瞬、己の耳を疑った。


「先生、今なんて?」


「だから、土下座しろって言ったんだよ。あ、なんなら四つん這いになって豚の鳴き真似でもいいぞ」


 聞き間違いではなかった。それどころか、より悪くなっている。


「どうした、出来ないのか?」


 サディが挑発するように聞いてくるが、出来るはずがない。そんなものは羞恥心が有る限り絶対に無理だ。


 そんな生徒の考えを読んだのだろう。サディは舌打ちすると、「授業を始める」と言って黒板に字を書き始めた。サディが生徒たちに背を向けると、生徒たちは小声で相談を始めた。


「ヤバいよあの先生」


「開口一番『土下座しろ』はさすがにないだろ・・・・」


「でも授業は真面目にやるかもよ。ほら、今だって一生懸命黒板に書いてるし」


 その生徒の言葉に、生徒たちの視線がサディに向けられる。生徒たちの視線を一点に浴びて、サディが黒板に書いた言葉は、



 野球拳大会


「は?」


 誰からともなく間の抜けた声が漏れる。サディは生徒たちの方を向きながら爽やかな笑顔でいい放つ。


「今日の一、二時間目の授業は野球拳大会とする」


「はああああああ!?」


生徒たちの叫び声が重なった。 






「ヤバいよあの先生」


「アイツ本物の鬼畜教師だよ」


 結局、二時間ほど説得してどうにか野球拳大会は免れた。サディが教室から出た瞬間、生徒たちが一斉に騒ぎ始める。


「確か次の授業もあいつだよね。今度は何されちゃうのかな」


 生徒の一人が身を掻き抱く。それを見て一人の男子生徒が立ち上がった。


「俺、校長に文句を言ってくる」


 たがその時、休み時間終了のチャイムが鳴った。男子生徒はしぶしぶ椅子に座る。サディが教室に入ってくる。脇に小さな箱を抱えている。嫌な予感がする。サディは教壇に立った瞬間、箱を開けながら言う。


「えー、三時間目は錬金術で作ったスライムの対処方法をします。では初め」

 

 瞬間、箱の中から銀色の塊が数個飛び出した。スライムだ。スライムたちは箱から飛び出すと、生徒たちに向かって飛んでいった。


「うわあああああ!!」


 教室内はパニックになった。生徒たちがやみくもに撃った魔法が教室の壁を破壊していく。その様子を、サディは満面の笑顔で眺めていた。


「服の中にスライムが!誰か助けて‼」


「よし、俺に任せろ!」「いや俺が!」「俺こそが!」


「男子何でそんなに嬉しそうなの!?」


 その後、授業終了五分前にどうにかスライムを全滅させた。スライムは攻撃力こそ無いものの、とにかく速いので一体倒すのも一苦労なのだ。

 

「次の授業は校庭で行う。さっさと着替えて校庭に出ろ」


 だがサディは自分は関係ないとばかりに通達すると、教室を出た。


 終了したのはまだ三時間。まだ半分も残っている。

 生徒たちはこの後の悪夢を想像し、ため息を吐いた。


 

こんな教師がいたら面白いかもしれませんね。

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