〜師匠とポーション作り〜
皆様こんばんは。
今回はポーションを作っていきたいと思います。
用意するものは
・乳鉢と擂り鉢
・鍋
・今回(師匠が)採ってきた薬草
・薬草抽出する為の茶緑色の紙(薬草ドリップというらしい)
・理科の実験で使うような、濾過器
・試験管のような細長い瓶
あとお料理に使うようなその他道具を使います。
ポーション精製の手順は
1.採ってきた薬草を洗い、一握り分を乳鉢で擂り潰します。
2.擂り潰した薬草を水で溶いて鍋に入れ、30分ほど沸騰させます。
3.煮込んだ物に少しとろみが出たら、常温に冷やします。
4. 冷えたら薬草ドリップという紙と濾過器を使って、固形物を取り除きます。
5.そして液体を試験管に入れたら【緑のポーション】のできあがりです!
と、ディディ師匠のやり方をお料理番組風に脳内実況していた。
ついでにスマホでの撮影もしたから忘れても何度も見る事ができる(電池切れになるまでだが)
「で?覚えたか?リョウ。」
「はい!師匠!」
「誰が師匠…まぁいい、だったら作ってみろ!」
「はい!」
こう見えて自分は親が基本的に家にいなかったから料理はできる。
作り方をある程度知っていれば、から揚げだってプリンだって作れる。
だからもう失敗なんてしない!
――――
【黒い液体】ができました。
「……黒いポーションができました。ディディ師匠。」
「バカタレ。失敗じゃ。」
あ〜れれ〜?おっかしいぞ〜??
「なんでですか!?自分、ちゃんと師匠の手順通りやりましたよ!」
パコッ。
「痛ッ。」
「落ち着け。始めはこんなもんじゃ。」
えーそんなー。
「…納得できとらん様子じゃな。」
「……できると思ったので。」
「はん!そんな簡単にされちゃコッチの商売上がったりじゃ。」
……それもそうか。
「じゃあ…どうすればできるんですか?どんなのを隠し味に使ったらできるんですか?」
でも見ていた限りそんな様子はなかったんだけどなぁ…。
「おめぇ【魔力】込めてなかっただろ。」
ホワッツ?魔力?
「魔力って何ですか?」
「あん?そんな事も知らねえのか?」
「自分の故郷ではそのような物なかったので」
「はー。不便そうな所なんだな。」
こっちの方がすごい不便な気がするんだけどなぁ。
「えっとな。魔力ってのは……色んなもんに使われてるんだ。
例えば、モンスターを倒す為に炎とか出すだろ?あれが【攻撃魔力】
泥水を飲める水に変えるたり、海の水を塩に変えるのが【変化魔力】
あとは…持っているは少ないが生まれながらの特別な魔力【特殊魔力】
まぁ【攻撃魔力】にも【変化魔力】色んな分類の仕方があるが…
まぁ、それを【魔力】って俺たちは呼んでんだ。」
確かに、聞いてみるとすげえ便利な物って思えるな。
「まぁ【攻撃魔力】にも【変化魔力】色んな分類の仕方があるが、
このポーション製作は、薬草を更に良く変える、【変化魔力】を使って作るんだよ。」
へぇ…なるほど、なるほど。
「はい。師匠質問です。」
「なんじゃい。」
「どうやったら魔力って込める事ができるんですか?」
「ああん?……。」
「……。」
「生まれてこの方、そんな事意識した事ねぇな…」
ええええええええ!
「どうすればいいですか!?」
「うーむ。まぁやってればできるようになるだろ。おーし、もう一回やんぞ。」
「え?やり方わからないのにやるんですか?」
「やりゃできる、できる。ほーら薬草洗え。」
まぁ、師匠はできるって言ってるんだから今夜中にできるだろう。
まだ暗くなったばかりだしな!
――――
『コケコッコー』
どこかでニワトリに似たの鳴き声がし、窓から光が差し込んでくる。
朝になったらしい。
「「………。」」
そこには、黒い液体が並び、籠の中の薬草はなくなっていた。
「……なんでできねぇんだ。」
「…わかんないっす」
お互いに疲れきった顔。声も元気が無い。
ぐぅ〜。
「…飯にするか。」
「……はい。」
朝食は塩スープとパンでした。




