32話 契約
学校とバイトが重なって全然できませんでした。
今後も間隔空く事が多くなると思います。
長いですがよかったら最後まで読んでください。
評価、ブックマークも良かったらお願いします。
32話 契約
「すげぇー」
俺達は見つけた道から都市”アクエリアス”に進入し、俺は思った事を景色を見て思わず行ってしまった。
中央に行った時にも驚いたが、今回はその比ではない。
中央は大きな建物がいくつも並び、俺の出身とは違って未来感があった。
この都市は俺の出身に似た建物、歴史的に言うと中世の建物が並んでいるが、それらが水の上に建築されており、まさに絵の中で見た物語のような都市の光景が広がっていた。
元々戦争が始まる前、数年だけしかなかったにも関わらず観光都市の名所として挙げられていただけはある。
水の都”アクエリアス”に恥じない光景だ。
だが、俺達はここにわざわざ観光しに来たわけじゃない。
フレア、ウリ、二人ともその光景に目を奪われていたので、軽くつつき、進むように促した。
ここでは一応俺はウリの奴隷って事になっている。
下手な事は出来ないが、今回はまあしょうがない。
とりあえず入る前にやる事は伝えている。
俺達、主にウリはまずヨウさんから貰った宝石のような物を売る。
ヨウさん曰く普通の宿の代金6ヶ月分はこれで補えるみたいだ。
そうして、宿泊する宿をとりあえずの拠点にしとこうという話だ。
俺の都合上表だって話をすることが出来ないため、人目を気にしないで済む場所が必要な事からヨウさんがこの提案をしてくれた。
その提案の時、ウリはどこか驚いた顔をしていたから、渡してくれたものは決して安い物、簡単に手放せる物ではないだろうに俺達に渡してくれた。
俺達はコレをしっかりと活かさなければならない。
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俺達は質屋に行き、ヨウさんから貰った物を売って、お金を作り現在は宿の部屋の中だ。
想像以上のお金になったが、物価という物が上がっているのか宿の代金も想像以上で、滞在期間はあまり変わらなそうだ。
ともかく、拠点、人の目を気にしないで済むようになったのはありがたい。
声こそかけられたり、絡まれたりはしなかったが、俺達に対して多くの目が向けられていた。
子供二人に奴隷が一人ってのは少し変な感じがしたのかもしれない。
まあ、ここからは俺はあまり外に出る事はないし、心配する事ではないかもしれない。
「それでこれからはどうします?」
荷物の整理を終え、フレアが俺に聞いて来た。
「とりあえず、この都市の地図だな。それを見つけるもしくは作ってくれ」
俺はそう返した。
俺達は都市内の構造は全くわかっていない。
一応ヨウさんはある程度知っているらしいが、それも何十年も前の構造で、さすがに変わっていいるだろうと結論付けた。
だから、今後動きやすいようにするため、俺がこの都市内を移動できるように詳しい地形を知る必要がある。
というより、あった方が色々とやりやすくなるため、必ず必要だ。
「じゃあ、とりあえず最初の予定通りってことでいいんだな」
ウリが確認するように言って来たので、俺は頷き、
「二人は地図探しながら、勇者の方も頼むな」
俺はそう言った。
本格的に動くことが出来るのは地図が見つかってからだな。
「とりあえず、今日はもう寝よう。明日からだな」
そうして、俺達は寝る事にした。
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あれから一週間経った。
この都市全体の地図はなく、少し時間が掛かったが、ウリの”感覚共有”の魔法を利用して、鳥の俯瞰の目で俺がこの都市の地図を大まかに作った。
湖の上に浮かぶ島、という事もあって大きな場所ではないが、それでも小さくはない。
俺が最初に行った作戦場所”横浜”よりもせまいくらいかな。
とは言え、この中から一人を探し出すという事は難しい事には変わりない。
てか、そもそも移動してない可能性が高いだけで、絶対じゃない。
それでも、探し出さなきゃいけない事に変わりない。
「でも、やっぱり怪しいのはここだよな」
ウリは俺が作った地図の一点を指した。
その刺した場所はこの都市で一番偉い、この都市を治めている一族である”メリク家”が住む場所だ。
お城という程大きくはないが、周りの建築物と比べて豪華で一目でわかる。
勇者は極秘で捕まっている事だし、この家の周りのどこかと考えるのが普通だと思うし、俺もそう思う。
「そうだな、二人はこの周りを重点的に頼む」
だから、そう話した。
「先生はどうするんですか?」
「地図が出来た事だし、俺も都市内を探して無る事にする」
「大丈夫なんですか、それ?」
フレアは心配そうにしている。
俺は異世界人にとっては敵対種族って奴だ。
いくら奴隷といっても、当たりは強いことに変わりなく、危険ではある。
それでも、
「俺も動かなきゃ、ココに来た意味ないしな」
だから、危険を承知で俺も動く。
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『状況は大体分かったけど、どうするつもりなの?』
フレアとウリは宿から出て、俺は出発する前にヨウさんと連絡を取っている。
簡単にだが、近況報告をした。
「とりあえず、”メリク家”の周りを調べる事にする」
ヨウさんの質問に対して簡単に返した。
『そうするしかないか』
「ああ」
人数以外にも俺達には足りない物が多すぎる。
「本当だったら、その家に潜入して調べるのが良いんだろうが、俺は論外としてフレアとウリも無理だろうな」
あの二人はちょいと幼すぎる。
家政婦といった仕事に応募する事は出来ないだろう。
『そうね』
何かしらの魔法があればいいんだけど、役に立ちそうなのはウリの”感覚共有”の魔法を使って中の様子を見る事くらいしかない。
ただ、そのためにも色々と条件があって限られた事しかできない。
それでも、
「何とか入る方法さえ見つけられれば、色々と引き出せる」
『どうやって?』
「俺達の世界で”盗聴器”って呼ばれる物があってな。それを使えば相手の話声を盗み聞く事できるんだ。それを当主の部屋なんかに設置できれば何かしら伸展すると思う」
もしこの都市に勇者がいるのなら、当主は十中八九その場所を知っている。
ならその部屋に仕掛ける事が出来るなら勇者の何かしらの情報を引き出す事が出来る。
今はそれにすがる事にしている。
「でも、一番は潜入だよな」
それが出来れば一番楽かもしれないが、それをできる器量も時間もない俺達には難しい。
「俺が奴隷として買われるってのも手か」
と、軽くこぼす。
『それはダメね。どんな事かわかってないと思うけどろくなものじゃないわ。目的どころじゃないくらいにはね』
ヨウさんから強く拒否する答えが返ってきた。
俺はその暮らしを知らないが、フレアの状況から思うところはある。
出来れば避けたい事ではあるが、最終手段の候補としてあるという事だ。
「それじゃあ、とりあえずは”メリク家”周りを調べる事で動いとく」
『わかったは』
そして通信を終えた。
とりあえず、今やれることをやっていこう。
そう思って、外に出る準備をしようと立ち上がろうとすると、
ドンッ!
突然、扉をけ破って大柄な男が二人が入ってきた。
突然の事で一瞬だけ思考が飛びそうになったが俺は有無を言わずに、一人の男の顔目掛けて蹴りを繰り出した。
ガン!
相手の顔にしっかりと直撃した。
クリーンヒットだ。
だが、
「ナッァ」
壊れたのは俺の足の方だった。
”硬化”の魔法って奴か、いや知らない魔法かもしれない。
だが、裸足の足にはとても効く。
そんな俺を見て、男はにやつきながら手を伸ばしてきた。
痛みを気にしている暇はない。
相手の伸びてきた腕を襟の部分を掴み、
ドカ!
相手を投げた。
あともうひとっり、
ドン!
もう一人の方に顔を向けると既に拳が寸の所まで来ており、そのまま殴り飛ばされてしまった。
「そういうところだぞ、お前」
「ああ、悪い・・・」
俺が投げた奴は立ち上がりながらもう一人に誤っていた。
まだ何か話していたが、俺の意識はそこで遠のいていった。
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「いっ、てぇ」
俺は小さく呟き、頭に手を伸ばそうとしたが手を後ろで拘束されて動かすことが出来なかった。
俺は当たりを見て自分が荷台に乗せられてどこかに運ばれているという事を理解した。
わざわざこんな事をするなんて何が目的なんだ?
「でも、期待はずれだったな」
「ああ、まさか売った分をもう全部使ってるとは思わなかった」
空き巣ってところか。
質屋で売った時に見て、そこそこの大金だったこともあり、それを見てコイツ等は奪いにでも来たんだろう。
だが、お金のほとんどは宿代や雑費なんかでほとんど使っていた。だからこいつ等が求める物はあの部屋にはなかった。
俺はその現場を見たわけだから、このまま処分されるんだろうか?
そいつはやばいな。
まだ死ぬわけにはいかない。
手にある縄ぐらいな抜ける事ぐらいできそうだが、問題はその後だ。
コイツ等二人から逃げ切るor勝つ事が出来るかの問題だ。
そして、その二つともする事は出来ないだろう。
今まで戦った異世界人の中でコイツ等が特別強いってわけではない。
何ならもっと強い奴とも戦ったが、その時は武器もあったし、こっちに都合のいい条件があって初めて五分の状況で戦えていた。
が、武器も条件もない今は相手側が圧倒的に有利。
てか、俺の攻撃は通じないのが部屋の中でよくわかった。
勝つ事は不可能、逃げる事だって難しい。
だが、それでも俺はこの状況をどうにかしなければならない。
「でも、どうすんだコイツ?」
一人、投げた方が俺を指さしてそう言った。
俺も気になる。
自分が今後何をされるか。
「収穫がなかったからな。コイツを売るんだよ」
売る!?
「でも、ガキのだろ。売れねえんじゃないのか?」
「何も知らないんだな。確かに本来なら契約状態の奴隷を契約解除しないままじゃ売れないが、ヒューマノイドはその例外なんだ」
そう一人が説明し、
「本来の契約じゃなく、”仮契約”にねるがな」
「”仮契約”ってなんだっけ?」
「本契約と違って、魔力を封じたり、命令ができない契約だ。できる事といったらそいつを指定の場所に縛るくらいで、拘束度は格段に落ちる。本来そんな契約をしてたら、反乱されちまうが、ヒューマノイドは魔力がないし、コイツガないと何もできない」
そう言いながら、俺の銃を出してきた。
「だからヒューマノイドなんかは仮契約でも十分、奴隷でも売れるんだよ。まあ、ちょっと安いが、コイツとコレで今日の飲み代は何とかなるだろう」
「なるほどな」
どうやら俺はこれから売られるみたいだ。
殺されるわけではないが、どうする?
”仮契約”ってのは初めて聞いたが、聞く感じではそこまで危なくはなさそうだ。
しいて言えば、捕まって拘束されるのがどんなもんか予測できないのが怖いが、ココで変に抵抗してやられるよりはいいのか?
問題の先送りかもしれないが、この二人に対して特に打開策がないなら、そうするしかない。
俺は今日本当に仮ではあるが、”奴隷”になってしまった。
次回は未定です。
Twitterや活動報告で適当に次回については更新してます。
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