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異世界戦争  作者: ガイ
3章 幽霊
27/47

25話 船

長いですがよかったら最後まで読んでください。

評価、ブックマークも良かったらお願いします。

次回については活動報告の所に載せました。

25話 船


”密航”、正規の出入国手続きをせずに他国に渡航する事。


もしくは渡航先の上陸資格を持たない船などを利用して渡航する事を指す。


クジョウさんの話によると日本で行われる作戦の被害が及ぶ可能性がある場所は避難作戦が行われている。


樺太もその例外ではない。


樺太は異世界人が来たことにより、元々異世界にあった場所と融合してしまった島で、戦争前は異世界の研

究のための施設が建てられ魔力の研究を中心に行われていたらしい。


そして、俺の故郷同様に異世界人との共存ができていた。


だが、戦争が始まってからはそう言うわけにはいかない。


俺にはその実感が当時できなかったが、昨日まで隣の家が友が敵になってしまう。


それが戦いだ。


そして、今は色々な場所から船が出て、樺太にいる人の避難作戦が行われている。


その場所の中の一つにこの北海道の港が含まれている。


俺達はそこからの”密航”を狙い樺太に行く。


だが、簡単に行う事はできない。


過去、”密航”は亡命などの理由で行われはしていたが、20世紀後半になると身分証の強化や警備が近

代化するに伴って、その難易度が極めて上がった。


身分証の偽装なども行われていたらしい。


船に潜り込む際は船の中に協力者がいない限り不可能と言われていた。


だが、これはあくまで20世紀後半の話。


現在はそれよりも1世紀続いている。


身分証の偽装、リングの偽装なんて不可能。


クジョウさんは息のため警戒が薄いと予想しているが、それ込みで考えても簡単にいかせてくれるとは思えな

い。


結構詰んでるのではないかと考えている現在。


それを脱却するために、避難が終わり人がいない本屋である本を手に取った。


が、


「先生もうあの本読んだんですか?」


「あー、まあそんなところだ」


読むのを諦めた。


今世界が一つになる影響によって標準語が英語になっている。


基本的に英語で話す世界であるため、日本のゴーストタウンといってもほとんど全員が英語で話していた。


だが、母国語がなくなるわけではない。


歩いていると、英語訳があると言っても、日本語で書かれている標識の方が多いい。


俺が手に取った船の運転方法が書かれた本は全部日本語だ。


母親が日本人の影響である程度わかりはするが、読み書きは無理だ。


特に漢字、あれは全く分からない。


難しすぎる。


あれを全部読める頃には例の作戦が行われている。


だから却下した。


車なら運転できるから水陸両用車の利用も考えたが、遠すぎ、そんな車はない。


考えてく内に詰んでる事がよくわかる。


俺は今特に解決策がない状態で港に向かっている。


どうしたもんかと。


--------------------------------------------------


それから、魔物の群れに出くわして避けたり、戦ったり、フレアに勉強を教えたり、特訓したりと色々な事をし

て、北海道に着いてから、はや1週間経って俺達は目指していた港近くまで来た。


今は近くの高い場所から港を見ている。


「あれがそうなんですか?」


フレアは港に並んでいる船の一隻を指さして聞いて来た。


俺は頷き、


「ああ」


答えた。


あの船がここ北海道から樺太に向かう船だ。


俺らが乗らなければならない船。


だが、その方法は未だに思いついていない。


一番有力な方法はでかい箱か何かの荷物に紛れ込んで乗り込む事。


次に従業員にすり替わる事。


でも、どちらも厳重なチェックとリングによる個人証明によって現実的ではない。


出航まで後1週間という事はわかっている。


それまでに何か良い方法を思いつかないと、


「とりあえず、フレアはここで待機。読み書きの練習な」


「はい」


俺はフレアをこの場所に待機させ、移動した。


--------------------------------------------------


移動した先で、あの船の事を色々と調べ、フレアに待機させた場所に戻ってきた。


その船の特徴と船の本とを照らし合わせて、その船種を突き止められた。


その結果、戦争が始まる前には旅行用のクルーザとして使われている事が分かった。


武装こそされていないが、多くの人を運ぶのなら最適なのかもしれない。


だが、船種をしれて一番大きかったのはその間取りを知る事ができたことだ。


間取りを知れた事で、それぞれの屁宇あがどのように使われるかを大体予測できるようになり、どうやって潜

り込むかを考えやすくなった。


「うーん」


やっぱり、荷物に紛れ込むか?


でも、バレたら逃げ場がなくなっちまう。


それに、運が悪い事に紛れ込みやすい大きな荷物は既に積んである様子だ。


今から積まれる荷物の数も少ない感じだし、この方法は多分無理。


やっぱり、こっそりと侵入して紛れ込むしかないか。


俺はそう決断して、


「フレアお前泳げるか?」


質問をした。


「えっ、泳げますけど、それがどうしたんですか?」


「いいや、確認しただけだ。とりあえず、明日実際にどれくらい泳げるか確かめるか」


「はい」


とりあえず、泳げるみたいで良かった。


その線で行ってみるか、心の中で方法を決めた。


--------------------------------------------------


そして、1週間経ち俺達は船内にいる。


入った方法は実に単純、事前の調査によって使われそうな部屋を探して、その部屋の窓を事前に空けてお

き、そこまで泳いで中に入るというもの。


クジョウさんが言ったように行きの方は警戒が薄かったこともあり、意外と簡単に作業できた。


そして、中に入って奥へと行って隠れている。


そうこうしているうちに船は出発して3時間程経った。


今から約2時間ここで待機して、到着したら同じように窓から出る。


最初は不可能とか思っていたが、意外となんとかなった。


フレアも海の中問題なく泳げたし、多分この状況が良かったんだと思う。


本来だったらこんな事できないだろう。


良かったと安堵している中、船内は慌ただしかった。


「どうしたんですかね?」


「さあ?何て言ってるか聞こえるか?」


「ちょっと待ってください」


フレアはそう言って、耳を壁に付けて音を拾っている。


「ハッキリとは聞こえないですけど、他の船が見えたみたいです」


他の船?


樺太に向かう別の船なら特に問題はないだろう。


でも、この慌てようそういうわけではないんだろう。


多分見えたのは敵船、つまり異世界人の船。


まじかよ、船に乗り込むまでは全く問題なかったってのに、その後に問題が起きるなんて。


運がいいのか悪いのかわからんくなってきた。


とりあえず、


「フレアはココに隠れとけ」


俺は予め作っておいた場所を指さした。


「先生はどうするんですか?」


だが、時間がなく大きなものを用意できずフレアの分しか作れなかった。


だから、俺の分はない。


でも、


「大丈夫だ何とかするから、だからそこに隠れとけ」


そう言って、フレアが隠れるのを急かして俺は部屋から出た。


とりあえず、フレアは大丈夫だ。


島に着くまでの間にあの場所を見つけるのはできない。


問題は俺の方だ、なんとか生き残らねえとな。


俺は廊下を静かに走り始めた。


俺の隠れ鬼が始まった。


俺は船内を移動しながら、外の現れた船を見ているが、近づこうとしてこず、距離を保っている。


どこか不気味さが漂っているが、特に何もない。


念のために隠れようとしたが、早計だったか?


未だに船員はあの船が何なのかを遠めから確認しているが、答えが出ていない。


ただの船、もしくは遭難船とかだったのか?


とりあえず、近づいてこないし害はなさそうな感じがする。


船員の人もそう思ったんだろう、とりあえず無視する流れにこのままなりそうだ。


一旦フレアの方に戻るとするか、


ドン!!


そんな事を思っていると、大きな音と共に船も大きく揺れた。


何だ、何が起こったんだ?


俺は急いで立ち上がり周りを確認した。


すると、現れた船とは逆方向から小さな船があった。


この揺れはあの船がぶつかってきたことによって引き起こされたもの。


そして、その船から何人か飛び出してこちらの船へと入ってきた。


全員が謎の船に注目している間に、この船のレーダー範囲外から一気に突っ込んできたんだろ。


元々、軍艦のように戦うために作られたわけでもないこの船には大したものは積んでいない。


それも災いしてしまった。


おそらく敵船、異世界人が理由はわからないがこの船を狙って来たんだ。


そして、簡単に侵入を許してしまった。


船員もその事に気づき、無線で連絡のやり取りを行ったんだろう、直ぐに船内にサイレントとアナウンスが流

れた。


すぐに船員も持っていた銃を構え、臨戦態勢へとなった。


この逃げ場のない海の上が戦場となった。


--------------------------------------------------


俺は船内を走り、バレないように身を隠して移動していった。


船内図は頭にちゃんと入ってるし、カメラの場所、その視覚も分かっている。


大丈夫、このままバレずにやり過ごせる。


俺なら。


だから、まず一回落ち着こう。


俺は一つの部屋の中に入り、座り込んだ。


そして、ゆっくりと深呼吸をして息を落ち着かせた。


何で異世界人がこの船を狙ったのか?


その理由を考えたらキリがない。


だから、今考えるのは最悪の事態だ。


一番最悪なのは異世界人が勝ち、この船を占拠されることだ。


もし、占拠されたら樺太に着くという保証が無くなってしまう。


それに、索敵魔法なんかで隅々まで探されたら俺達は見つかる。


フレアはともかく俺は助からないだろう。


だから、これが最悪の事態なはずだ。


ただ一番の問題はそうなる可能性がこの船の戦力なら高いというところだ。


艦隊じゃない船内、銃弾を耐えられる装甲をしているわけがない。


そんな船内で乱射はできない。


実際、戦場で響く銃声や爆発音は全く聞こえない。


理想はこの部屋でこのままいる事だけど、そうはいかないだろう。


よし、考えの整理も休憩もできた。


俺は部屋の外へと出て、船内の状況を確認しに行った。


観ない事には何も判断できない。


壁に耳を当てて、周りに誰もいない事を確認してから再び扉を開けて、廊下に出た。


--------------------------------------------------


俺は船内を動き周りながら、状況を確認していった。


俺が見る限り状況は五分といったところだ。


手榴弾といった被害が大きくなる物を使えない軍人側だが、俺の想像と違ってものすごく善戦している。


ほぼ互角だ。


だからこそ、何か一つきっかけが起こればこの拮抗している状態が傾く。


もし、それが異世界側に傾くなら、俺はそれを止めなければならない。


どうする?


何もしないで勝てるのが一番理想なんだが、あれ?


俺は甲板を上から観て、あることに気付いた。


それは戦場が偏っているという事だ。


つまり、船首の部分だけでしか戦いが行われていない。


船の上と言っても決して狭いというわけではない。


これだけ偏るものなのか?


そんなわけない。


こうやって俯瞰して見てるから俺は気付いたが、実際に戦っている場で気付くのは難しい。


ちょっと待て、狙ってコレならさっきと同じなんじゃないか。


一つの方向に注目させて、そのスキにゆっくりと詰めて侵入する。


また、逆側から侵入してくるために船首側に偏ってるんじゃないか?


俺は直ぐに船尾側の方を見た。


するとそこには目立ってはいないが、船内で戦っている別の奴が二人が水上バイクに乗って近づいてきていた。


船尾側にいる者は船首側の方を気にしているためかその存在には気付いてなさそうな感じだ。


まずいな、このままだとその何か一つのきっかけが起こってしまう。


なっ!!


どうするか何ていう思考を巡らせている間に、船尾側にいた部隊が一瞬で魔法で作られたレーザービームの

様な物で胸を簡単に貫かれていた。


やばい、この一瞬でやられたんじゃこの事はまだ知られていない。


あの二人を自由にさせていると船内の形勢が一気に変わっちまうかもしれない。


どうする?


いや、やる事はしなきゃいけない事は決まっている。


あの二人を止める事だ。


できるか?いやそれをしなきゃならない。


俺を震える手を無理やり止めて覚悟を決めた。


--------------------------------------------------


俺が船尾側に着くと、二人も水上バイクから降りて船の上に上がってきた


相手のランクを確認するためにプレート見てみると、アイアンとブロンズという事が分かった。


船内で戦っている中でも一番上のランクはシルバーだったから、そこまで高ランクのパーティーというわけではな

いらしいが、勝てるかは別だ。


船の上に上がってきた二人は地図を広げて何かを話している。


この船の見取り図だろうが、俺と一緒でこの船種まで割り当て入念な準備でこの船をコイツ等は襲って来た

わけだ。


なおさらこの二人を野放しにできない。


ここでやる。


俺は背負っていた銃をゆっくりと準備を始めた。


まず、異世界人の最も警戒しなければいけない魔法は2つある。


”索敵魔法”と”結界魔法”の2つと教えられている。


確かに、さっきのようなレーザービームの様な魔法の破壊力は絶大で、当たれば即死だ。


でも、それは今までの銃や爆弾と同じで当たれば終わりで、今までの戦争と変わらない。


一方”結界魔法”は銃や爆弾の攻撃を防げてしまう。


物によっては核なんかも防いでしまう。


そこまでの防御力を誇る物は今まで考えられなかった。


”索敵魔法”も同様に今まで索敵レーダーとは考えられない程手軽に行え、正確に場所が割れてしまう。


しかも、”索敵魔法”を防ぐ統べが今の所はない。


そのせいで世界側のゲリラ戦の勝率が悪い。


ただ、魔法の研究が進みそれらの欠点などが分かってきている。


”結界魔法”はその魔力量の消費の多さから基本的に個人でずっと張るのは不可能であり、相手の攻撃に

合わせて張られている。


つまり、今張っている可能性は低い。


”索敵魔法”はその種類によって索敵できる広さが決まっている。


高ランク体のパーティーの”索敵魔法”ならこの船全体にも及ぶかもしれないが、それができるなら俺の存在に

気付いて何らかのアクションはするはずだが、それもない。


自分達の作戦が完璧に嵌って、ノーアラートで侵入できたと思いおそらく油断してるんだろう。


だから、船内に入ってから地図を見て確認している。


要は今、一人はやれる。


早くしないと船内を移動してしまう、そうしたらこんなチャンスもう来ない。


俺は4秒かけて息を吸い、4秒息を止めた。


そして、その吸った空気を4秒かけて吐いて、4秒息を止めた。


震える手、乱れる呼吸を落ち着かせて、


パン!!


引き金を引いた。


そして、二人の内ランクの高いブロンズの方の頭を打ち抜き、倒れた。


もう一人は唖然として、ボーッと座り込んだままだった。


俺は直ぐにトリガーを引き、狙いを定め、


バン!!


再び引き金を引いた。


が、今度は”結界魔法”によって銃弾が防がれてしまった。


そして、男は撃たれた方、俺の方を凝視して睨んできた。


バレた、しくった。


クソが、先走りすぎた。


一人やれた時点で焦る必要はなかったのに、もっとじっくりやれば良かったってのに。


そのせいで、位置がバレて危機的状況になった。


速く移動して離れないといけねえ。


それに、相手の一人はやれたんだから十分なのかもしれない。


敵の作戦はわからないけど、高ランクの方をやれたんだ。


ああ、そうだ十分かもしれない。


一人はやれたんだから。


なら、隠れてやり過ごすでもいいか。


そうだ、それでいいんだ。


俺は力の抜けた体に無理やり力を入れるように立ち上がろうとした。


その時、俺の真上には先程まで船尾にいたはずの異世界人がいた。


そして、そのまま重力に従って剣を構えたまま真下に落下してきた。


俺はそれを寸での所で反応をして避けたが、もう少しで俺は針串刺しになるところだった。


文字通りここまで魔法で飛んで来たってわけか。


隠れようと思った矢先に来やがって、間が悪い。


また、俺にやれるのか?


横浜の時は俺を殺す気はなかったから勝てそう感が出ていたけど、今回はどうだ。


俺を最初からやる気の異世界人相手に俺は行けるのか?


いや、やっとゴールが見えたってのにここで死ぬわけにはいかない。


俺もナイフを取り出し、相手と同じ様に構えた。


そして、


「ハァぁー」


相手の掛け声と共に放たれた剣による薙ぎ払いを、


ガキン!!


俺は受け止める事はできたが、力負けして柵まで吹き飛ばされてしまった。


「グッゥ」


痛みで声が出たが、相手はそんなのお構いなく攻撃を繰り返してきた。


俺はそれを躱したり、ナイフを使って受け止めたりしていたが、


「”ファンガ”」


という言葉と共に相手の手のひらから、いきなり何もない空間から野球ボールくらいのサイズの火を吹きなが

ら爆発した。


バン!1


その爆発によって俺は後方へとぶっ飛び、背中を強打した。


コレが異世界人との真剣勝負。


技術、力の差はそこまでなく、ほぼ同じ。


この拮抗した状態を覆してくるのが、魔法だ。


コイツ等は魔法を使って、形成を優位にしていく。


相手は吹っ飛ばされた俺を見てチャンスだと思ったのだろう、剣を振り上げて飛びかかってきた。


じゃあ、魔法を持たない俺達は勝てないのか?


いいや、それは違う。


ザッ、パン!


俺の耳には自分自身の肩に剣が刺された音と乾いた銃声がした。


相手を十分に引き付けてから、俺は右腕の服の中に隠しておいた銃を取り出し、発砲をした。


”結界魔法”にはもう一つある特性が存在する。


それはその形だ。


”結界魔法”はその魔力の消費量から複雑な形にすることができない。


つまり、防弾チョッキや鎧の様に体に纏う事ができず、自分の少し離れた空間にしか発生させられない。


二回目の攻撃でコイツが”結界魔法”を持ってたのは知ってた。


だから、勝つためには十分引き付けてから俺は発砲する必要があった。


まあ、引き付けすぎたせいで俺も剣を喰らっちまった。


俺は肩に刺された剣を抜いた。


肩の骨まで剣は到達しなかったが、結構深くまで切られたしまい、そのせいで肩から大量の血が流れた。


おかげで、左肩はしばらくはまともに動かせないかもしれない。


俺はそれを服や布を使って上手く止血していった。


確かに俺達には魔法という”武器”は俺達にはないが、その差を埋めるだけの物は俺達にもある。


俺達にも”武器”がある。


だから、異世界との間に差が生まれない。


だから、こうやって続いているんだ。


止血を終え肩をある程度固定して、再び船内の戦場を見た。


形勢は変わらず、五分どちらが優位か全く分からない。


異世界人のいわゆる別働隊の動きは止める事はできた。


が、異世界人は何かの作戦でここまで来ている。


まだ他にも作戦があってもおかしくないというより、ないほうがおかしい。


作戦は失敗した時様にも他の作戦を用意しとくもんだ。


そうだったら、この船は異世界人に負ける可能性の方が高いのかもしれない。


俺は海の向こうを見た。


陸が見えた。


時間的にもあの陸は俺が目指している樺太で間違いない。


ここにこれ以上いるのは危険の方が多いい、俺はそう判断し、ある事を決めた。


俺は急いで床に着いた自分の血を拭き、相手の剣を海へと捨てて、行動に移り、フレアの元へと移動をし

た。


--------------------------------------------------


先生に言われた通り隠れていると、おそらく隣の部屋からだろう、先生の声が聞こえた。


内容は、


「この船に入った窓で待っててくれ」


という簡単な物だった。


理由や色々と聞きたかったが、私と違って先生の耳じゃ私の声は聞こえなかったらしく、そのままどこかに行っ

てしまった。


だから、私はとりあえず隠れ場所から出て、侵入した窓の部屋で待つことにした。


しばらくすると窓の外から小さいが私を呼ぶ声がした。


この船だったら多分私にしか聞こえてないだろう。


その声に答えるように私は窓から覗いてみると、先生が何かに跨って海の上にいた。


先生は私をこちらに来るように呼んだ。


だから、私は海に飛び込み先生の元へと行き、同様に跨った。


「コレは?」


私は跨っている物が何かを聞いた。


「水上バイクって奴だ」


「水上バイク?」


「ああ、まあに言ったバイクに海版だと思ってくれていい」


バイクって前に歩いてる時に車と一緒にあった奴の事だよね。


速く移動できるみたいな。


「それがあるんだったら、最初からそれで良かったんじゃ?」


先生が跨ってるって事はおそらく運転もできるだろうし、わざわざ船に乗る必要はなかったはずだ。


なのに、その選択肢を先生はしなかった。


それは何故か?


「俺も最初はそう考えたが、ここまで遠すぎる。だから、無理だったが、陸が見える今なら問題ない」


先生はそう答え、さらに続けた。


「今船の中はどっちが勝つかわからない状況だ。でも、どっちが勝ってもこの船内を隈なく調べることになると

思う。生き残りを探すためにな。そうなったらフレアの隠れ場所も見つかってもおかしくない。要は安全じゃな

くなるわけだ」


「そうなんですか」


私には先生の考えているような難しい事はわからないけど、先生がそう言うならそうなんだろう。


「だから、ここから離れる事にした。幸い今は船内は戦いの場だ。船外、海の上にそこまで意識を向けていな

いはずだ。だから今の内行くぞ」


そう言って、ハンドルを握って手首を返すと、この水上バイクから大きな音が聞こえて前へと進んだ。


すると、先生は少し体を震わせて左肩を軽く抑えた。


「どうしたんですか?」


「いいや、何でもない」


先生はそう言うと、ハンドルを握って水上バイクは前進していった。


--------------------------------------------------


しばらく水上バイクを走らせると、陸へと到着した。


そして、樺太へと上陸する事ができた。


このどこかにアカガネ少尉が言っていた研究者”コウジ タカネ”がいるらしい。


いない可能性も十分あるが、やっと一つ目のゴールが見えてきた。


結構長かったし疲れた。


肩もいてえ。


だが、泣き言を言っても意味ないな。


俺は足を軽く叩いて、気合を入れ直した。


「行くか」


「はい」


俺達は進んで行った。







次回は未定です。

Twitterや活動報告で適当に次回については更新してます。

Twitter:@tScRxzYLtrcGXnG

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