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異世界戦争  作者: ガイ
3章 幽霊
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19話 ゴーストタウン

長いですがよかったら最後まで読んでください。

19話 ”ゴーストタウン”


”生死の偽装”を行ってから5日程経った。


俺は現在埼玉を抜けて栃木県というところにいる。


この5日間、魔物に遭遇こそしたが、背中に担いでいる銃や隠れたりをしてやり過ごした。


ご飯も空き家などを漁ると日持ちの良い缶詰めなどを中心に食べた。


寝床も同様に空き家を使った。


もう、この日本での避難活動はほとんど終わり、軍の基地の周り以外には人がいない。


そういう事もあって、空き家が多く、俺の立場からしたらラッキーだ。


元々、訓練所でこういったサバイバル訓練は行っていた。


しかも、今みたいに空き家を漁って食べ物を探すような事ができない山の中。


しかも、冬場に行っていた。


今のこの状況はそんなの最悪の環境と比べたら大分楽なほうだ。


だから、この5日間特に問題なく行えた。


俺はとりあえず今日の飯を探すために当たりを見渡してみた。


横浜ほど大きな建物はなく、大きな都市ではないが、ここも同様に栄えていたんだろう。


だが、今はすごく静かだ。


まあ、それもそのはずもうここには誰もいないんだから。


そう思いながら俺は今日のご飯のために、廃墟になったコンビニに入った。


何か良い物があるように、俺は願った。


昨日漁った所では、残っていたものは消費期限なんかが切れて食べられる物が少なく、しかたなく魔物の肉

を焼いて食べた。


一応、食べられる種ではあったが、あまりおいしくなかった。


あまり自分はグルメではないが、さすがにおいしい物を食べたい。


多分、今まで缶詰めとかが残っていたのがラッキーだと昨日感じた。


だから、とりあえず今は建物を見つけてはため込んでいくようにしている。


「おっ、ここにはあったか」


そうやってため込もうとしてから何件か漁ってみたが、全くたまらなかった。


それどころか、ある痕跡があった。


「ここは、まだ漁られてないって事か」


今まで何もなかった所には漁られた痕跡が残っていた。


それが誰が行ったかはわからないが、俺以外にもこういった事をしている奴がいるって事だ。


俺が知らなかっただけで、軍に保護されずに生きている物がいたみたいだ。


そんなのほぼ自殺行為に近いと思うんだが。


まあ、今はいいか。


俺は漁り続けていると、


ガチャ!


と、俺が入った所とは違う別の扉が開く音が聞こえた。


誰だ?


軍人、それとも異世界人か?


俺は直ぐに隠れて、確認してみた。


すると、そこには小柄な男が息を切らしているのが見えた。


男は自分が入った扉を急いで占めて、そこに寄りかかり力を込め、空けられないようにしていた。


何かから逃げ込んできたのか?


ゴン!!


そう思っていると、扉が力強く叩かれ、


ドン!


男と扉が吹き飛ばされて、魔物であるゴブリンが現れた。


「あっ、ああ」


男は入ってきたゴブリンを見て声が漏れ出していた。


おそらくこのゴブリンから逃げ込むために、このコンビニにこの男は来たのか。


いや、今はそれよりも男が危ない。


俺は急いで担いでいた銃を取り出して、構えた。


そして、


「しゃがめ」


と、大きな声で叫んだ。


男はその俺の声を聞こえ一瞬俺の方へと顔を向けたが、直ぐに察したのか身を屈めた。


俺は構えた銃をゴブリン目掛けて、


バン!


発砲した。


銃弾はゴブリンの眉間を貫き、ゴブリンは息絶えた。


俺は銃を構えたまま、ゴブリンの他の仲間がいないかを確認した。


が、それらしい影はなかった。


とりあえずは大丈夫か。


俺は銃を構えるのを止めると、男は立ち上がり、


「すまないね。ありがとう」


と、俺は礼を言われた。


「ああ、気にしなくて大丈夫」


軽く答えた。


男の手を確認してみると、リングがない事に気付いた。


理由はわからないが、この人も俺と同じで死んだことになって生きている人なんだろう。


「あんた、ここら辺では見ない顔だけど」


俺の顔を見ながらしかめて、


「わざわざ噂を聞いてここまで来たのか?」


わざわざ?


「ここには何かあるのか?」


「んっ、何だ知らずにここまで来たのか?」


「まあ、そうなるけど、何があるんだ?」


「だったら助けられたし、案内してやるから、付いてきな」


と、男は自分に指を向けて、付いてくるような仕草をした。


まあ、のんびりしている暇はないかもしれないけど、何があるか気になりはするし、コンビニを一緒に出て、付い

ていくことにした。


--------------------------------------------------


「その銃、軍人上がりだろ?」


男は俺の銃を見てそう予測した。


「ああ、そうだけど」


「何だ、戦うのが嫌にでもなって逃げたのか?」


男はそう聞いて来た。


俺のリングがなく、軍人上がりが一人でいるのを気になっているのだろう。


俺が今ここにいるのは戦いがいやになって逃げたってわけでもないけど、理由を色々話すのもめんどくさいし、


「まあ、そんなところだけど」


とりあえず、適当に話を合わせることにした。


色々と勘繰られるのもめんどうだしな。


「じゃあ、逃げるときにリングを外して逃げたのか。あんたも大体な事するな」


男は大きく笑った。


「あんたは何でだ?」


「何が?」


「リングだよリング。何であんたのはないんだ?俺と同じように」


俺は男が何でリングがないのかを気になって、尋ねた。


俺と同じように自らリングを外したのか、それとも別の理由があるからなのかが気になって。


「覚えてるか?”リング狩り”を?」


リングは戦争初期に異世界人の変身魔法に対抗するために作られた身分証明のためのリング。


あれあだけ小さなリングだが、22世紀の発明品、中身はすごい技術で作られており、その身分証明は確実

なものである。


異世界人もそれによって、変身魔法といった事による偽装を封じた。


が、相手はそれにより、リングの入手を測った。


その結果起きたのが”リング狩り”だ。


戦地になった場所で、軍人や一般市民のリングを狙っていた。


もちろん政府はその対策として、外された際にその機能がなくなるようにしていた。


が、それでも対策のために異世界人はリングを集めていった。


その結果、リングが紛失したものが多くいるらしい。


「俺もそれにあって、死んじまったんだよ」


基本的に紛失した場合の再発行は難しいらしい。


そのため、簡単には外れないし、やむを得ない理由で外す場合にもいくつかの条件が必須になっている。


だからこそ、外れた場合に死んだ事になってしまい。


特に、戦場でなくなった場合はほぼ不可能とまで言われている。


だから、外す際にアカガネ少尉は何度も確認してきた。


俺もあの場での再発行は無理だろう。


だから、”リング狩り”にあって生き返った人の数はとても少ないと聞いた。


実際に何人かは知らないが、この男はその中に入れなかったんだろう。


「まあ、今から行くとこはそんな奴らの集まりだぜ」


と、男は言った。


「集まり?」


「ああ、あんちゃんは”ゴーストタウン”って意味は知ってるのか?」


”ゴーストタウン”、って卒業の時にケンが言ってたよな。


確か、


「戦場になった場所で、死んだ霊が集まって、漂っているみたいな感じの」


「そうそう、そんな感じ」


俺にグッとマークを見せつけ言って来た。


「”ゴーストタウン”と呼ばれる場所のほとんどは単なるまやかし、ただのオカルト話だが、その中に極まれに本物

がるんだよ。今から行く場所もその内の一つ、本物の”ゴーストタウン”さ」


「本物!?」


本物の幽霊がいるって事か?


いや、違う。


この場合は俺達と同じようにリングがなく、死んだ事になっている人達が集まってるってことか。


「そんな所が本当にあるのか?てか、バレるんじゃ」


「戦場になって野晒しになった場所に、俺達の様な死人がうろついてたらバレて、政府も黙ってないだろうな」


ああ、実際に俺が生きてる事がバレたら、タダじゃすまないだろう。


「だけど、そんな中でも今から行くとこ以外にも世界中のバレない所でひっそりと集まって暮らしてるんだよ。結

局どこまでいっても俺達人間は群れなきゃ、やっていけないって訳だな」


世界中?


今から行くとこ以外にもそんなところがいくつかあるって事なのか。


この人は他の場所もしってるのか?


「何を考えこんでるんだ?」


「いや、別に」


あんまり聞くようなことじゃないだろうし、今はとりあえず案内通りに向かってみることにしよう。


しかし、男が不思議がっていたので、


「ところで、俺は”モモ”っていうけど、あんたの名前は?」


俺は名前の話へと逸らす事にした。


「あっ、そうなのか。えっと、俺の名前は”カモシダ”っていうんだよろしくな」


「ああ、よろしく。カモシダさん」


俺が手を差し出すと、カモシダさんは手を握り、お互い握手をした。


--------------------------------------------------


「こんなところに本当にあるのか?」


カモシダさんに付いてきやってきたのは薄気味の悪い山の中。


確かに、隠れて暮らすならこんな所かもしれないが、さすがに怪しい。


これは少し注意必要かもしてないと、俺は意識を周りに向けるようにした。


「ああ、もちろん。そろそろなんだが」


そう言うと、カモシダさんは何かを探すように周りを見ていると、


「おっ、ここだ」


何かを見つけて、そこに駆け寄った。


そして、そこにあた木の板のようなものをどけると、下に続く階段が現れた。


「この下にあるぜ、”ゴーストタウン”が」


ほっ、本当か?


こんなとこに地下へと続く階段があるとはとても思えん。


やっぱり、俺を騙して身ぐるみでも剥がす気なのか。


とにかく、直ぐに対応できるようにしないと。


俺は懐に忍ばせたナイフを直ぐに取り出せるように握った。


「まあ、そんな硬くなるなよ。中に入ったら驚くぜ」


カモシダさんは警戒している俺にニヤニヤしながらそう言って来た。


こんな所に連れてこうとするんだ警戒するなっていう方が無理があると思うんだが。


だが、仮に言っている事が本当だとしたら、この先に”ゴーストタウン”があるって事になる。


まあ、気になりはするし、何かあったら、コイツで何とかするだけだ。


とりあえず俺はカモシダさんの後に続き、階段を下りる事にした。


俺は警戒しながらも、階段を降り切ると、そこには


「なっ!!」


地下とは思えない程広い空間がそこには広がっていた。


中には数十人程の人がいる。


おそらく、ここにいる人は俺達と同じような状態で、死んだ事になっているんだろう。


「ここが、”ゴーストタウン”さ」


カモシダさんは腰に手を置き俺にドヤ顔を向けてきた。


「なんで、こんな空間が?」


「昔に採石場として使われた場所だ。観光名所の一つで、人がいなくなった今は”ゴーストタウン”として、利

用されているって訳だ」


「こんなところがあるなんて。他にもこんなところがあるのか?」


「ああ、基本的に”ゴーストタウン”は地下に多いいな。地下だと発見されにくいし」


政府側も異世界と戦っている時に、こんな地下の調査している暇ないだろうし、隠れて暮らす死人には丁度

いいかもしれない。


「まあ、大抵の場合は地下鉄の跡地の事が多いいかな」


「やっぱり、他の場所も知ってるんだな」


「ああ、こう見えても世界中を旅してるんだからな」


「世界中?」


世界中旅をしている。


いくら、死人で自由に色んな所に行けるからって世界中回るのは大変だろう。


名前からして、この人は多分日本人、日本中ならできなくはないだろうが、海を渡る事になる世界中は難し

いと思うんだが。


「そんな事できるのか?」


「そんな事って?」


「世界中を回る事だよ。海を渡るんだろ」


「あー、その事か。もちろんできるぜ。なんたって、そもそも俺は別の大陸から来たしな」


まじかよ。


コイツはラッキーかもしれない。


俺が目指してる所も海を渡らなければいけない場所だ。


リングがない今の俺はそこに行くための交通手段があったとしても、身分を証明する物がなく、乗ることができ

ない。


車なら何とか運転できるが、船を運転はさすがにできない。


つまり、海を渡ることができないわけだ。


この何日かその方法を考え、思いつかなかった。


だが、実際に海を渡った奴が目の前にいる。


その方法が分かれば俺も海を渡る事ができるかもしれない。


でも、何でこの人はわざわざ海を渡ったんだ。


「何でだと思う?」


「えっ?」


「海を渡った理由だよ。俺が」


海を渡った理由か、


「故郷に戻るため?」


自分の故郷に戻るために、わざわざ海を渡ったんじゃないか。


故郷に戻るために軍に入った奴もいたし、わざわざ海を渡る理由にもなるだろうと俺は考えた。


「残念だが、ハズレだ」


が、違ったみたいだ。


「じゃあ、何でわざわざ海を?どうやって?」


何でカモシダさんは他の大陸から海を渡ってこの人は来たのか?


それと、その方法はどうやって?


「そいつを説明するにはまず、”ゴーストタウン”について話さないとな」


そうすると、ある方向に指を指し、その方向に歩いて行った。


俺もそれに続いて歩いた。


「誰が作ったと思う。”ゴーストタウン”を」


歩きながらそう聞いて来た。


「誰って、リング失くした人達が集まってできたんじゃないのか?誰かが作ったのか、これを」


俺を下に指を向けそう言った。


「それも作られた方法の一つだし、大体はそうだな」


カモシダさんは俺に人差し指を立て、


「もう一つはどこかの金持ちが作るのさ」


と、言った。


”ゴーストタウン”を作る!!


これをわざわざか、


「何かメリットでもあるのか?」


「基本的には集金だな。ここら辺では基本的には物々交換だが、金といった金目の物も流れてるから、それ

を家賃のように取ってる所もあるらしいが、詳しい事はわからん」


家賃代わりの集金、理由になるにはなるのか。


「だが、少なくともココは金持ちが作った所だ」


「それで?」


「こういった所は極まれにあるんだよ」


それが、わざわざ海を渡った理由なのか?


「リングをくれる事がな」


リング!?


「驚いてるな。まあ、そうだよな。再発行はほぼ無理な物だからな」


だから、基本的にリングが無くなったら無いままになるのに。


「どうして、そんな事が?」


「あんちゃんが思った通り、なくしたら再発行はほぼ無理、特に戦地ならね。でも厳しい条件があるものの、

不可能というわけではない。その条件の元で再発行されたリングが流れる事がね」


なるほど。


そう言って、流れるリングがこの人がわざわざ海を渡った理由。


つまり、


「”生き返る”事ができる」


「その通り、俺はココの情報を手に入れて、リングが流れるのを待っていたんだ。再び”生きる”ために、俺が」


それが、カモシダさんの目的か。


確かに、それなら海を渡るのも伺える。


理由がわかったが、重要なのは、


「それで、どうやって海を渡ったんだ?」


こっちだ。


「やっぱり、そっちの方がきになるみたいだな。あんちゃんは」


んっ、少しガッツきすぎたか?


「故郷に帰りたいんだろ。見たところ日本人じゃなさそうだし、海を渡る方法気になってたしな」


バレてたか。


教えてくれるよな?


「教えてもいいぜ、もちろん」


そいつは良かった。


俺はホッと肩を落とした。


「だが、一つだけ頼まれてくれないか?」


「一つ?」


つまり、条件か。


実際、方法は知っておきたい。


海を渡る方法を知る機会、もうそうはないだろう。


だったら、


「わかった、その頼み事を聞こう」


俺は条件を受け入れる事にした。


「それで、頼み事って?」


そして、その内容を聞いた。


「ある奴と戦って、勝って欲しいんだ」


カモシダさんは俺にそうお願いしてきた。


戦って、勝つ?


「何でだ?」


俺は聞き返した。


「さっきも言ったよな、リングが流れる事があるって」


「ああ」


「それが、今なんだよ。今リングが流れてるんだ」


まじか、たまたま来た”ゴーストタウン”でそんな偶然あるんだな。


って事はカモシダさんにとってはチャンスになるのか。


「その流れたリングをゲットするには勝たなきゃならないんだ。だけど、俺はそっち方面は弱くてね半ば諦めて

たんだが、あんちゃんが来たんだ」


と、俺に指を指して俺に向けてきた。


「ここ最近まで軍人だったあんちゃんだったら勝てるかもしれないしな」


「なんで戦いなんだ?」


「そこらへんは金持ちの趣味だろうな。昔から格闘技が好きだったみたいだし、こんな状況じゃそんな事やって

ないから」


まあ、戦争中に格闘技の試合やってる程暇じゃないもんな。


それにしても、金持ちの考える事はよくわからん。


「要は俺が戦って、勝てば、教えてくれるんだろ」


「ああ、もちろん」


俺が話をまとめて、確認すると、カモシダさんは頷いた。


だったら、話が速いな。


「オッケー、了解だ。俺があんたを生き返らせてやるよ」


と、俺はカモシダさんにそう息巻いた。



次回もなるはやで頑張ります。

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