8話 入隊
ぶっ飛んだ事をやろうとしてますが、気にしないでください。
長いですが良かったら最後まで読んでくれるとありがたいです。
8話 入隊
「ここが、駐屯地か」
俺らの乗った飛行機は直接日本の駐屯地へ向かい、到着した。
中央の都市に行った時のように圧倒された。
都市のように高い建物はないが、敷地の広さはとても広大であった。
その広い敷地には武器や戦車を保管する武器庫や、俺達や日本の軍隊に加入されていない人が
暮らす建物が点在している。
俺らはここを拠点として、日本で戦う。
まっ、ここにはほとんどいることはないだろうけど。
「着いたな」
後ろから俺の肩に手を置き、ファルコが話しかけてきた。
「ああ、もう大丈夫なのか?」
「まあ、なんとか」
空の上にいた時はとてもグロッキーで、訓練所にいた時とはうって変わって、もうしわけない
が情けなかった。
べべ達に言ったら喜びそうな話題だな。
言えたら。
「それは置いといて、早く向かおうぜ」
「そうだな」
俺達は今から指定されたバスに向かい別の場所に向かうことになる。
ここはあくまで連隊の駐屯地。
俺達はさらに細かく分けられており、基本的に働くのは小隊の単位で行う。
そのため、俺とファルコは自分たちが所属することになる小隊がある横浜の大隊基地へと向
かうことになり、さらに移動する。
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横浜の大隊基地へと到着し、今は広い部屋へと案内された。
話によるとこれから、連隊の隊長、"コウジ・ハダノ大佐"の話が遠隔に始まる。
やはり、日本だけあって周りの人は日本人が多く、ちらほら日本語が聞こえてくる。
少し、居心地は悪い。
そして、時間になると部屋の前に連隊長のホログラムが現れた。
訓練所でのホログラム以上の技術で、まるで人間が現れたようだ。
『気をつけ!!』
いきなり大きな声が部屋に響き渡った。
話してた奴らも直ぐに止め、全員が姿勢を正した。
『これから、今ここが置かれている状況と今後の事を話す。よく、聞くように』
そして、話が始まった。
『今、ここに集められている物の中には不思議に思っている奴も多いいと思う。なぜ、日本
に集められたか。特に別の大陸から来た物はなおさら』
その話か。
日本の訓練所からそのまま配属されるのはわかるが、俺やファルコのような別の大陸の人を
集めるは確かにおかしかった。
それに、ここだけでも周りにもチラホラ日本人じゃないものおり、かなりの人数が集めらて
いるのがわかる。
『現在、ここ日本ではお互いの牽制程度の戦いしか行われていなかった。それは奴らの加工
技術などで使用できる資源がここにはなく、奴らが攻める必要性がなかったからだ』
そう、俺達はそう習った。
『だが、最近とある情報が入り、状況が変わった奴らは昔からある魔法の開発を進めていた
が、こちらの世界に来てからは技術や文献を取り込んで開発が成功した』
ゴクリ
固唾をのんだ音が周りから聞こえた。
『その魔法は"錬金術"の魔法だ。詳細は詳しくわからず、従来の考えられていたものと同じ
なのかはわからないが、等価交換の魔法の開発という事はわかっている』
周りが少しざわついた。
錬金術って確か、金属とかを貴金属に変えたり、不老不死の薬を作ろうとした昔のあれだろ。
結局は実現が不可能だった。
でも、魔力があればそれも可能にしてしまうのか。
『確かに、この地に奴らが欲する鉄鉱石といった物はない。地下にはな』
なるほど、そういう事か。
確かに、地下にはないな。
『だが、地上は別だ。たくさんの資源にあふれている。奴らはそれを錬金術の魔法を利用し
て、資源の確保を狙っている』
だから、今まで行われていなかった場所にも多く配属されたのか。
でも、これはやばいのでは?
『知っていると思うがここは海に囲まれた島だ。奴らの補給は"転送魔法"で行うことができ
るが、こちらは船や飛行機を使わなければならない。そこを突かれて堕ちた場所も多い』
そう、奴らは海に囲まれた場所での長期戦を最も得意としており、そうして落ちてしまった
大陸もあるくらいだ。
ここ、日本も例外ではなく、向こうの土俵である。
『つまり、ここが近い将来ここが戦地になる可能性がある。これが、ここに多くの物が配属
されるようになった理由だ』
日本同様な理由で向こうに有利な立地でも攻められなかった場所は多い。
だが、錬金術の影響によってそういった地も攻められるようになる。
これは、戦争の始まりたてのような状況になるのではないか。
『今後君たちには主に狙われるであろう場所での準備が増えると思う。また、既に敵側も動
いているという情報もあり、調査を行ってもらう。最低でも1年間はここで働くことになるだ
ろう。心してかかるように』
これは一年目からえらい事になったな。
だが、これはチャンスでもある。
サンダーズさんのように成果をだせばスピード出世だってある。
俺の夢に一気に近づける。
俺は拳を強く握り、覚悟を決めた。
『そして、最後に。私は今後ここにいるほとんどの者に直接指示を出したりすることはない
かもしれない。だから、最後になるかもしれないが、連隊の隊長として支持をだす。“生き
て再び会おう”。以上だ』
そう言い、ホログラムは消えた。
直接の最後の支持か。
“生きて再び会おう”か、こいつは。
周りはそんな指示について話している者も多い。
そんなの楽勝、という声も聞こえる。
「中々難しい指令になるかもね」
ファルコも例外ではなく、指示の内容について言ってきた。
そんな、周りの意見とは真逆の事を言っていたが、
「そうだな」
俺も同意見だ。
まあ、俺はその方が大歓迎だが。
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「いやー、良く寝た」
昨日から移動や話やらのせいで疲れ、俺達は部屋に案内された瞬間ぐっすり眠った。
「でも、知ってる人が同部屋で良かったよ。さすがに、気が休まないしね」
「もうおわかれだけどな」
今日からからは現地に向かって色々やらなきゃいけない。
ファルコとは同じ大隊で横浜で活動はするが、ずっと同じじゃない。
今後は小隊や分隊で動くことが多く、近い場所で動くことにはなるが小隊の違うファルコと
はほとんど会う事はない。
とりあえず、1か月程はここにも戻らないことになっている。
「それでも、いいもんはいいんだよ」
「まあ、そうだな」
下手に知らない人だと一日だけでも気まずくて、余計に疲れていたかもしれないし。
そういう面ではとても良かった。
「じゃあ、またね」
そう言い、ファルコは握手を求めてきた。
「ああ、1か月後な」
俺もそれに答えて強く握り返した。
無言で俺達は頷き、別れた。
そして、別々の地へと向かった。
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「それでは移動時に説明した様に我々は動くことになる。敵が潜んでいる可能性は多いにあ
る。気を引き締めてけ」
「「「はい!!」」」
俺達の小隊長である"コジロウ・アカガネ"少尉が話を始めた。
この人がコンゴウ教官の親友か。
俺達の小隊はこの人を中心に横浜にある"みなとみらい"という場所を担当する。
「それではそれぞれの分隊に分かれ行動に移れ」
その合図でここに集められた50人の小隊は5グループに分かれた。
俺も自分の分隊のもとへと向かった。
「揃ったな。私がこの分隊を指揮することになる"アカマタ"だ。よろしく」
集まり最初に話したのが、分隊の隊長の"アカマタ"軍曹だ。
眼鏡を掛け、7:3分けの人で真面目な印象の人だ。
また、俺達と比べると、軍人にしては細身でヒョロッとしている人だ。
「それぞれ軽く名前と階級を左から順に言っててくれ」
その合図で、自己紹介をそれぞれしていった。
事前に受け取った資料で顔と名前や階級は覚えていたが、実際に会うとやっぱり印象も変わ
ってくるな。
「"モハメド バトラー"二等兵です。よろしくお願いします」
そして、俺の番を最後に自己紹介が終わった。
「それでは昨日送った資料のように、我々は他の分隊と協力して、この日本でも有数の高層
ビル"横浜ランドマークタワー"を目指していく」
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俺達の部隊は2つに分かれて、装甲車に乗り込んだ。
この装甲車は戦車程ではないが、非常に頑丈で、左右と上に機関銃が装填されている。
訓練時代でも装甲車を扱いはしたが、あんな物は遊びだったという程の差がある。
俺は今回新人として、運転席の隣の助手席に座って周りを観察する役割で、俺は今周りを注
意深く見ている。
「何か変化はあったか?」
そう言って、話しかけてきたのは運転している"アオ・ダイショウ"伍長だ。
名前の通り青い目で、白い髪の単発の人。
写真で見た時は緩い、近所で悪ふざけするようなお兄ちゃんって感じの人だったが、実際はま
じめな人なのか、安全運転で走行している。
「いいえ、特に何も」
横浜のみなとみらい、かつては日本が誇る観光名所の一つだったのだろう、海が近く綺麗な
街並みをしている。
観覧車なんかも初めて見て少し興奮した。
いっぱいの人がいたのだろうが、今は俺たち以外だれもいない。
始まってからはこういった都会から人はどんどん離れた。
それに、戦いが起こるかもしれない地なのだからいるわけがない。
だから、今ここには活気がない。
「そうか、少しでも気になったら言ってくれ、何が起こるかわからないからな」
「はい」
そこからは、また無言が続いた。
車の中には緊張が走っている。
無理もない。
いつ敵が現れるかわからないからだ。
さすがに、異世界人がいるかもとは言われているが、俺個人的にはいないとは思っている。
が、街がここ10年無人化しているため、野生化している動物がいるかもしれない。
いや、それより問題なのは異世界の生物だ。
日本も異世界の土地と混合した地域があり、そのせいで向こう側の生物が流れてきた。
向こうの生物も異世界人同様に魔力を持っていたりし、火を吹いたりなど神話や創作物の生
物の様な奴らがいる。
みなとみらいのような無人になった街に住み着いたという事例が挙げられここも例外ではな
く、事前の調査でも発見されている。
異世界人よりもそっちを警戒している面が多いのだろう。
「んっ!右前方現れました」
そんな事を考えていると異世界の生物である"ゴブリン"の群れが現れた。
「撃て!」
アオ伍長の合図と共に上と右の機関銃が"ゴブリン"の群れに向かって一斉に射撃した。
ドドドドドドドドドッ!!
激しい音と振動が車内に広がった。
俺は耳を抑えた。
鼓膜がいきそう。
しばらくすると、音と振動が止み、
「殲滅を確認。以上なし」
と共に再び走り始めた。
さすが厚さ10mm以上の鉄板をも貫通する威力だ。
"ゴブリン"なんか屁でもなく壊滅させた。
そして、再び目指し始めた。
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その後も何度かゴブリンや狼似た生物などとも接敵したが問題なく突破できた。
「少し傷がついたな」
アオ伍長が嘆いてはいた。
突撃による攻撃も受けたが、装甲車の硬さの前には無意味、少し傷が残る程度だった。
あの程度の生物はどうということはない。
俺達の部隊は横浜ランドマークタワーに無事到着した。
「それではとりあえずここで30分ほど待機だ」
車から降りた俺達に隊長がそう言った。
他の部隊や道具がくるまで俺達は待機だ。
俺はただ装甲車に乗っていただけで特別疲れているわけもなく。
さっさとやりたいんだが、道具がないと何にもできないししかたがない。
俺達がこれから行う"横浜ランドマークタワー爆破"作戦は。
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<昨夜>
「んっ!?モモ君これ見た?」
ファルコはリングの情報を見て、ベットから飛び起き俺に見せてきた。
俺も表示された情報を見てみると、そこには俺達がこれから行う作戦概要が書かれていた。
「えっ!!」
そこには目を見張るものが書かれていた。
「横浜ランドマークタワー破壊?」
と、書かれていた。
別に俺達は日本、もとい横浜について詳しくないどころか特に何も知らない。
だが、自分達が所属する場所を調べた際に、それがどんなビルかは知っている。
この街のトレードマークを壊すなんて。
それに、あれだけ高い建物は高台として、有効的なはずなのに、
「正気か?」
ビックリするような判断だが、
「正気みたいだよ」
と、ファルコはさらに読むように促した。
俺は読んでみると、そこには横浜ランドマークタワーを取られた際のリスクが書かれていた。
また、守り切る難しさが事細かく書かれていた。
あれだけ、目立つ建物をミスミス相手が見逃すわけもなく、相手に取られたら、結界魔法に
よって、奪い返す困難さがでてくる。
「まあ、確かにこう見るとしょうがないね」
「そうだな」
そう、しょうがないのだ。
相手に取られて、結界魔法を張られてしまうと、厄介だ。
それに、あれだけの好物件には簡単なものではなくレベルに高いものを張るだろう。
そうなると、レベルによるが、取り返すことは不可能に近いだろう。
実際、異世界人の王都や中央には高レベルの結界魔法が張られているが、現在までどんなに
強力な兵器の力を使っても突破できていない。
高レベルなものだと力押しで突破することができないのだ。
その分向こうも魔力の消費が大きいようだが、王都の結界魔法は維持し続けられており、破
る方法を探す事が課題になっている。
一番の正攻法としては、結界魔法を別の魔法の力で破る方法だが、我々には魔法の知識が全
くない。
そのため、異世界人の捕虜などを使って調べているらしい。
遠回りの方法だが、今は一番有効的な方法ともいわれている。
ともかく、ある一定のレベルの結界魔法は今現在は効果が切れるまで待つという方法しかな
く、相手に獲られて、張られてしまうと形成は不利になってしまう。
だから、上は横浜ランドマークタワーの破壊を考えたのだろう。
「それでも、そんなことできるのか?」
「専門家の判断ではできるみたい。詳しいことは新兵には教えられないみたいだけど、やる
ってことはそういうことでしょ」
「まあ、そうか」
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俺とファルコは昨夜寝る前にそんな話をした。
俺達の任務は爆弾解体を行うために、構造を改めて専門家と共に確認して、設置することで
ある。
最初に俺達がここまで来たのは後から来る専門家と共に来る分隊と道具の安全のためである。
とりあえず、後30分はここで待つ必要がある。
俺は今後の作戦のために、もう一度資料を確認しようとしたら、
「よう、君も災難だな」
と肩をいきなり組んで話しかけてきた。
確か、"サリ・ラッセルク"上等兵だったな。
髪はぼさぼさ、髭のそり残しなどがあり、目元にはくっきりとクマが残っており、隊長の悪
そうな雰囲気が漂っている人だ。
年も30代で、この部隊の中でも上の方の人である。
「何がですか?」
言っていることが分からなかったので、俺は聞き返した。
「だってよ、お前の成績観たけど5位の好成績だろ。本来こんな前線になるような所にはこ
ないで、今頃は安全な所で入れただろうにな」
少し嫌味っぽく言ってきた。
確かに、成績上位者は基本的にはここのような危ない場所にわざわざ派遣されない。
そんなこともあって、中央都市での交流パーティーが行われたはずだ。
でも、俺やファルコ、それにエヴァだって前線になりそうな所に派遣された。
単なる人手不足か上がそういった傾向を変えたのかは俺は知らない。
「サリーさんそこらへんでいびるのは止めましょ」
「ダイ、俺は別にいびってねえよ。ただ事実を言っただけだぜ俺は」
「そうですか。まあ、隊長が呼んでたんで行ってください」
「ヘイヘーイ」
そう言いながら、ラッセルク上等兵はどこかに行った。
「悪かったな、サリーさんが」
そう言いながら、"ダイチ・ジャハラ"さんが謝ってきた。
この人も上等兵だが、俺と2しか年が変わらない。
金髪のツンツンヘアーで背が高い好青年な人だ。
そして、頬にある傷が特徴的だ。
「あの人ちょっと性格があれだから」
確かこの分隊は6人は別の場所で組んでおり、そこから欠けた4人分を別から配属したって書
いてたな。
多分、二人は同じ分隊だったんだろう。
まあ、ラッセルク上等兵は少し嫌味ったらしいが、
「気にしてないですよ。だって、俺はラッキーだと思ってますもん」
「ん?そうなのか?」
「だって、中央に行ったら安全に昇進できるかもしれないけど、時間が掛かるけど、前線に
出て結果を残せばすぐに昇進できますもん」
結果を残せばすぐに昇進がせきる。
サンダーズさんのように。
それに、多分この人も2年で上等兵になっているし、何か残したのだろう。
「お前面白いな。バトラーだよ、よろしくな」
ジャハラ上等兵は笑いながら言ってきた。
「はい、よろしくお願いします」
俺は頷いた。
「ダイチさん何を話してるんですか?」
俺とジャハラ上等兵が分かり合っていると、横から茶色ミディアムヘアーの女の人が話に入
ってきた。
名前は"リア・ケープ"一等兵だ。
「ちょっ、同期なんだから敬語はちょっと」
「いちおう階級が上なんでね」
少し上等兵は気まずそうに下を向いていた。
だが、その顔は少し赤らめていた。
「まあ、出てきた魔物がルーキ、アイアン相当で良かったですね」
「確かにな」
二人がそんな話をし始めた。
ルーキとかアイアンは異世界人の冒険者でのランクであり、その魔物たちもそのランクに相
当して判定されている。
下から、ルーキー・アイアン・ブロンズ・シルバー・ゴールド・プラチナ・ダイヤモンド、
レジャンド、に区別されている。
つまり今回の魔物たちはたいしたことがなかった。
ゴールド以上にねると装甲車でもきつくなる。
まあ、それほどのランクだったら事前に何かしらの情報があって、武装をしていただろう。
「君も初めて大変だろうけど、頑張ろうね」
「はい」
ケープさんはそう締めて、別の人の所に行った。
俺はそんな周りの雰囲気を見て、
「結構緩いんですね」
「そうだな、今回の配属は元々同じ分隊だった奴が固まってるからな」
そう言って、周りを見て
「他の分隊にも顔見知りもいるからな。でも、作戦になったらそんな事はないぜ」
「そうすっか」
「ああ、全員経験者だからな」
そう言った、ジャハラ上等兵の顔は先程とは違って暗い顔立ちだった。
次回は金曜の同じ時間で




