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魔法学院の俺の日常!  作者: 花咲旬
1/4

00話 新学期開始

「ふぁぁ....。」


瞼に明るい光が差し込む。


「おっはよー!!....あれ?もう起きてたんだ。珍しいね」


「...うん、おはよう。母さん」


目の前にはいつも通りの母の姿がある。ところでそんなに俺が起きているのが珍し


いだろうか。


「あ、もうそろそろで朝ごはんできるから下に降りてきておいでね」


そういえば、どこからかおいしいご飯のにおいがする。


「はーい」


そう俺は答えた。


今日は4月の8日。メルカドラ魔法学院の入学式兼対面式だ。


「....よし。今日も頑張りますかっと」


後輩ができる喜びと少々の不安を心に宿しながら、今日も一日のスタートを切る。



-------------------------------------------------------------------------------------


暖かい風と日差しが体全体を温めてくれる。


今日は待ちに待った、新学期の始まりだ。なんとなくいつもの街道をゆっくりとした足取りで歩いている。


校門まで付くと、見たことのない生徒たちがたくさんいるのが分かる。多分新入生だろう。


俺は学校の入り口の下駄箱までまっすぐと進む。そこで不意に声をかけられた。


「おっはよー!ユキ、元気にしてたか?」


声をかけてきたのは同じクラスメイト、ハウェイだ。


ハウェイは学歴優秀で、筆記テストはもちろん、実技テストも学年トップ5に入るほど頭もよく、魔法や運動神経に長けている。


「おう。元気あふれるぐらい元気よ!そっちこそどうだ?元気だったか?」


「あったりまえよ。逆に俺が元気じゃないところ想像つくか?つかねぇだろ?そういうことだよ」


「フフッ。それもそうだね。まぁ、どういうことかは知らないけど、元気で何よりだよ」


ハウェイと俺が話したのは1カ月ぶりだ。春休みに入ってからは文通でのやり取りはあったものの、一回も会ってない。


というのも、ハウェイは俺が住んでいる方向とは真逆であり、学校からも遠く毎日登校するのは難しいため、普段は寮に入っている。


春休みにあった出来事を話しているうちに教室にたどり着く。ドアを開けようとすると、ハウェイが


「俺が先に教室に入る!」


と子供っぽいことを言い出した。


「んん?まぁ、いいけど....」


「ありがとよ。そんじゃぁ....」


この時耳をふさいでいたらよかったと思った。


「みんなおっはよーーー!!」


なんと拡声魔法を使ってきやがった。魔法が発動した時にはもう遅い。


思いっきり俺の耳の横で使いやがった。


「ああああああぁぁっ!うるさい!使うなら使うと言ってくれ!


耳が痛くなるだろう?!」


俺は思わず大きな声を出してしまった。もちろんハウェイほどではない。


「....すまん。そこらへん配慮してなかったわ」


クラスには10人ほどがいた。そして、俺がうるさいといった後に、


総務のルナシュが


「ほんとうだよ!うるさくてたまらないよ!新学期早々、耳壊れたらどうするの!」


と激怒。こうなったら誰も総務を止められない。1人を除いて。


「まぁまぁ。悪気があったわけでもないんだし、許してあげよう?


耳が痛いなら私のヒールで治すから」


「ふぅぅっ、ふぅぅっ!!.....ごめんなさい。取り乱したわ」


おぉ。流石イカリュ。中等学院からの同級生は頼りになるなぁ。


総務のルナシュを止めたのはイカリュ。


現在ではあまりできる人はいないという、ヒール系統を得意とする魔法使いだ。


彼女は実技の攻撃系統はあまり得意ではないが、勉強面では学年1位という好成績を残している。


と、このようなやり取りをしていると後ろからクラスメイトが続々と入ってきた。


そんなこんなで時間が過ぎていき、先生も入ってきて1時間目が始まる。


そう、対面式だ。


まさか誰も思わないだろう。これから起こる波乱万丈な日々の数々を。


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