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第3話 殺戮本能



「私とすれちがわないようにね」


「次は容赦できないから」


 この体の中に流れる 血に従って

 殺戮を繰り返す


 本能に抗うのは難しくて

 よりそって生きるのが楽で仕方がない


 昨日笑いあっていた

 あの子が消えた


 あっそう

 それで片付いちゃうよね


 知らない他人がいなくなった

 そうなんだ 可哀そうだね

 それでお終い


「私の顔を忘れなさい」


「いま貴方に容赦するのは、ただの気まぐれにしかすぎないのだから」




「ストーリー」

 殺人鬼と出会った。

 でも、幸運だったのだろう。

 俺は、見逃されたのだ。

 なのに、どこか妖艶で美しいあの人の顔が忘れられそうにない。



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