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ニューリズムゲームエピソード  作者: 桜崎あかり
5/50

1-5

・2021年8月27日付

細部調整


・2023年6月6日付

細部調整

 名前を入力後、雪華せつかツバキはチュートリアルモードを選択するのだが、その前に行う事が一つあった。


【装備するアーマーを選択してください】


 メッセージの見間違いとツバキは思ったが、腕の端末に表示された物を見ると間違いではないと思い知らされる。種類は四種類、タイプとしてはバランス、パワー、スピード、ディフェンスという具合か。リズムゲームでパワーとディフェンスと言うワードが出ても、さっぱりなのだが――後に説明文を見て、驚かされる事となった。気になるとしても、即答で選ぶわけにもいかない。プレイ中には切り替えが出来ないが、プレイ前に選択をする事は可能のようだ。


【バランスタイプ:全てにおいて平均の能力を持つ。特にリズムゲームをプレイした事のある人向け】


【パワータイプ:演奏時の判定が広い。リズムゲーム初心者向け。スピードが遅い為、譜面を見る力も必要】


【スピードタイプ:譜面のスピードが通常より速い。その一方でBPMの速い楽曲では譜面が見えなくなる事も】


【ディフェンスタイプ:リズムゲージの減りが少ない。判定よりもゲージを気にするプレイヤー向け。上級者専用】


 アーマーのデザインを見る限りでは、ディフェンス以外はあまり見た感じに変化がないように見えた。ブースターユニットっぽい物の大きさやアーマーの形状も違うが、ディフェンス程のインパクトはないだろう。


「この機能って――」


 ツバキはアーマー選択画面の右下に何やらアイコンが見えたので、それをタッチする。次の瞬間には、それぞれのタイプの使用割合が表示されているのだが――。


(ディフェンスだけ圧倒的に少ない。簡単な解説だけでは分からない箇所でもあるのかな)


 圧倒的に多かったのはバランスで三割強にも及ぶ。次に同じ三割弱だがスピードである。

パワーは二割ちょっとで3番目だが、最下位はディフェンスで一割にも満たない数字だった。


(試しに使って、他に切り替える可能性もあるし――あまり信用出来るソースじゃないかな)


 ツバキは初回プレイと言う状況なのだが、選択したアーマーはディフェンスタイプだった。カラーリングは黒と青の二種類のみで、他のカスタマイズは初回プレイ後と言う事でロックされている。



 現状でロックされている個所は、パーツカスタマイズや外見変更等のオプションなので、現状は問題ないらしい。次に表示された画面はチュートリアルである。始まる前には、何やら視界が切り替わるような現象があったのだが――。


(まさか、これって――ARメット?)


 ツバキは視界が切り替わり、画面もそれに合わせたかのようにカスタマイズされていた事に気付く。その画面構成は、草加市でメインとしている拡張現実技術を用いたARゲームにも思えた。実際、草加市がメインとして盛り上げようとしているのはゲーム全体なのだが、どうしても技術発展やジャンル的な部分でARゲームの方に比重は傾いているだろう。ツバキの顔を隠すような特殊なメットは、ARメットと技術としては近いのだろう。仕組みに関してはブラックボックスの箇所が多いのも現実にある。



 その一方で、センターモニターを見て映し出されている物を気にする人物がいた。


「出番が来たか――!? あのプレイヤー、ディフェンスを選んだのか」


 その人物は、ツバキが出会った背広を着た男性である。彼が気にしているのは、ツバキのプレイ――と言うよりも、ディフェンスタイプを選んでいた事だった。


(ディフェンスタイプは癖の強い操作やシステムもあって、攻略ウィキでは不人気のタイプだが)


 周囲のプレイヤーは、誰もディフェンスを選んだツバキではなく、別の上位プレイヤーのプレイに注目している。しかし、あちらはバランスタイプを選んでいるので――それを踏まえると、ツバキのプレイは最初の段階でいばらの道を選んだといるのだろう。


「しかし、仮にマッチングする事があれば――」


 リズムゲームの場合、格闘ゲームのような初心者狩りと言う概念はないだろう。マッチングしたとしても、スコアを競い合う要素のみ――そう彼は考えての、プレイだった。



 チュートリアルが終了し、一曲目を選ぼうとしたツバキだが、メットのバイザーにメッセージが表示されていた。


【他プレイヤーのマッチングがありました。マッチングモードに移行します】


 普通のリズムゲームであれば、他プレイヤーが入っても個人プレイで完結する物が多い。しかし、このゲームではそうではなかった。ある意味でも対戦型リズムゲームとも言うべき要素を含んでいた――と言うべきだろう。

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