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ニューリズムゲームエピソード  作者: 桜崎あかり


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43/50

9-3

・2021年9月2日付

細部調整


・2023年6月14日付

細部調整

 ビスマルクは、モニターのデモムービーを確認後に何かが足りないと考えた。他のプレイヤーはカードのような物を持っていたので、それが足りないのだろう。実際、画面にもカードが必要である事は表示されている。


「カードなしでは、さすがにプレイは――」


 一般的なリズムゲームでは、カードなしでもプレイは可能である。カードなしとカードありではスコアの登録やインターネットランキングへの参加と言った辺りで、ある程度は優遇されていた。次第にカードありで出来る事が増えていき、カードなしでのプレイはお試しでプレイする程度のみしか用途が減っていく。それを更に発展させたのがARリズムゲームだったり、このニューリズムゲームプロジェクトなのだろう。


「カードの方は300円か」


 プレイ料金とは別にカードの発行で300円かかる事に、モニターを見て気付く。これからもプレイするのであれば、300円でも元は取れるかもしれない。一方で、データ登録と一部のみで残りのサービスは月額料金というケースもある。


 ビスマルクは無言で悩む。一度だけプレイするのであればカードは不要だ。しかし、一度だけのプレイで把握できるのか? お試しでWEB小説を一話だけチェックしたとして、それだけで全てを語った風に自慢するのも炎上する原因になる。


 過去の事件でもエアプレイで炎上した箇所を反省し、冒頭だけでもプレイ、そこから全てを知ったかぶりする動画が炎上した。結局は、品を変えて炎上する事例が増えていくのは変わりない。それこそアーシック・レコードの言及した『SNS炎上は核兵器と同等』が刺さるだろう。



 雪華せつかツバキは、この日に限って言えば自宅でコスプレの撮影をしていた。SNS炎上勢力の様子見でも、アーシック・レコード絡みが理由でもない。単純に撮影でオケアノスへ行けなかっただけである。


「あとは編集をして――」


 撮影は終了し、現在はノートパソコン上で写真の厳選と編集作業を行っていた。その間に動画をチェックするような暇はない。写真のアップを急がないといけない理由もないのが、そのひとつだろうか?


「これで終わり――っと」


 ホームページへのアップ作業も完了し、着替え終わってから――何処かへ行こうとも考える。しかし、何かが引っかかったらしく天気予報を調べていた。その予感は的中し、午後から小雨が降るという予報が出ている。


「今は様子でも見るか――?」


 動画を見て少し研究をしようと考えたのだが、ある動画サイトで有名なプレイ動画を発見した。再生回数は二十万を超えているのだが、その投稿日は何と昨日である。わずか数時間で二十万を超えるなんて――。


 その動画の内容はディフェンスタイプを使用したプレイ動画で、別のプレイヤーが投稿した事もあり、片方のプレイヤーの名前は非表示状態である。


「このプレイヤーネームって――」


 よく見て見ると、ディフェンスタイプを使用しているのは相手であり、動画投稿者ではない。投稿者のネームはアルストロメリアとあったが、あくまでも『ヴァーチャルレインボーファンタジー』とは無関係で名前を付けたのだろう。そのプレイヤーのレベルは、相手と比べると非常に低い。しかも、相手の方は明らかにプロではないが実力者なのは間違いなかった。


「それにしても、あのプレイヤーの実力は自分と同じか、もしくは――」


 テクニック等は明らかに自分とは違い、特殊スキル等よりはディフェンスタイプの防御力を生かした動きをしている。その証拠に、プレイしている楽曲のレベルは12と言う事で高難易度を選んでいた。高難易度だから再生数が伸びているというのは、ニューリズムゲームプロジェクトではあり得ない。


 他のリズムゲームも、機種によっては高難易度譜面のクリア動画に需要は、確かに存在するだろう。この動画が再生回数を伸ばしていたのには別の理由があった。その理由とは相手プレイヤーである。

 

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