表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/3

となりにいてもいいですか?−小学生−

今日、この4-2では席替えが行われます。

小学生にとって、席替えとはとても重大な行事です。

先生が「明日、席替えしまーす」って言ったら、男子が騒ぎ出して、

女子が「一緒の班がいいね」って、ないしょばなしをはじめます。先生も呆れています。


自己紹介をし忘れてました。私は『高波ちほ』です。4年生になって2ヶ月がたちます。

まだちょっとなじめてない気もするけど、一応友達もできたし、大丈夫だと思います。


席替えの話に戻りますね。席替えはくじ引きで決めます。引いた番号の席が自分の席になります。

なので、みんな緊張しています。「あの子のとなりがいいな」とか、「先生から遠い方がいいな」とか。

私はあんまり気にしないんですけどね。仲のいい男子なんていないし。

ましてや好きな人なんて……。だから…だれのとなりでも別にかまわないと言うか。

周りの子はそわそわしてるけど、私はいたって冷静。そもそも緊張する理由がないです。

席に戻り、くじを見ると、私の席は今の席から一番遠い、はじっこの方の席でした。

となりの子は…ちょっとまずい子に当たっちゃったようです……。

私のとなりに座ったのは、クラスで一番もてる「結木夏名斗ゆうきかなとくん」でした。

これはなんとも女子の視線がイタイ……。こっそり「席、交換して」って言う子が何人も来ました。

でも、交換しちゃダメって言われてるし、1人と交換するのも不公平。どうしようもありません。

「いろんな人に言われてるし……ごめんね」って。断るのもなんだかつらいです……。

となりになってみると、もてるのも納得のかっこよさ。なかなか気さくで明るい子でした。

私がうかない顔をしていたのでしょうか、結木くんは「もうちょっと楽しそうな顔しろよ!!?」と私に言って、友達の輪に消えていきました。

おもわず笑みがこぼれましたが、そういう感情じゃないですよ?す、すきとか……。

となりにいると、その人のいろんな面をみることができるみたいです。

例えば、結木君は算数と体育が得意で国語が苦手です。となりにいるとテストの点とか見せ合えるし。

たぶん、私の苦手な科目もばれていることでしょう。この前の社会のテストは70点だったので。

こうしたやりとりで、結木君と少し仲良くなれた気がします。


そういえば私、最近仲間はずれになってるような……。

とくに女の子に。なんかこそこそ言われて、気分悪いですね……。

「結木君と話しているから」が原因みたいです。

そんなじゃもてませんよー ってイヤミ言ってやりたくなります。

しかし、仲間はずれにされてひとつ分かったことが。私、結木君のことすきみたいです。

結木君は私のことを「ちほ」って名前で呼んでくれるんです。一緒にいて楽しいんです。

もっと、もっといっしょにいたい。でも…明日、席替えが。

今度はとなりになれないかもしれない……。ここは潔く運に任せます。



次の学活は席替えです……。さみしいけど、もう話しかけてくれることはないでしょう。


「ちほ……。」

「?」

「あのさ…これ」

メモ?


『お前のこと好き。またとなりがいい。』


え?///

ちょ、ちょっと待って!ちょっと待って!!えぇ!!?

「お前おもしろいし。頭良いし。か、かわいいし///」

「ほ、ホント?」

「ホントに決まってんだろ///」


そしてくじ引きの結果は……?

「「となりだぁ!!」」


今はもう、席が違っても大丈夫デス☆

小学生ってもっとシャイかな?

こんなはっきり言える男の子が好きですねー……。(どーでもいい

この話は読んでるとイラスト描けちゃいますよ。分かりやすすぎる(笑

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ