行くべき場所
「???さっき、確かに弓を教えてくれた人が居るって…」
言っていた筈だ。
「でも、ここにあるのは、私のお母さんやお父さんから受け継いだもので…」
「…そっか、そうだよね。ごめんごめん。」
「全然いいよ~?」
セラは不思議そうだった。
いや、不思議に思っているのは私の方なのだが、今問うべきではない。
今はそれより大切なことがある。
「アリス、町に行こう?」
「…へ?ま、町?」
「うん。町。私はしばらく行ってないけれど、ちょっと帰省中だったせいだし、本業はギルドでの依頼達成だしね。」
「そっか…」
…戦闘とか、いまいちできる気がしない。
「それじゃ、防具も選ぼ!」
と、今度は防具が並んでいる場所に連れていかれた。
そこには大きな姿見と、たくさんの防具。
鏡に映るのは、自分の姿。
綺麗な銀髪の長い髪が、腰の方までのびている。
身につけているのは、白いワンピース。
藍色の瞳が輝いている。
私はセラに目を向けた。
こちらは金色で、光があたるたびに輝く方ほどまでの髪。
動きやすそうな、控えめのドレスだ。
目は緑色で、自然を感じさせられた。
…こうしてきちんと見たのは初めてだ。
すっとセラから目を離し、魔導師のローブを選んだ。
濃い青の、シンプルなローブだ。
「お、可愛い!似合う似合う~」
「そうかな…?ありがと」
「さ、早速出掛けるよ!」
「え!?普通次の日とかじゃ…?」
「そんなの待ってられないよ!」
…唐突に始まる冒険は、長い長い物語の、【序章】。
いやあ、銀髪の碧眼はよきです。
クールもキュートも合わせ持っている感じが好きです。
さて、今回で序章が終わりです。次からは第一章。
この子達はどんな冒険を繰り広げてくれるのでしょうか!
ネタがもうないです。
今回見てくださった方、ありがとうございます!
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次回も見てくださると光栄です。