一つだけの始まり
「…驚いた。」
少女は目を見開いていた。
「貴方、人間なの?それともスライム?」
正直、何がなんだかわからない。なんだこれ。
私はスライムな筈じゃ…?
「…わからない。」
意味不明だ。全然わからない。
なんで人間の言葉が理解できて、人間と話せる?
なぜ私は感情を持っている?
「……なに、これ。」
私は慌てた口で言葉を紡ぐ。
少女も驚いていたが、かなり落ち着いている。
「そっか。私もあまりわからないけれど、私目線だとスライムさんからなんとなく不思議な感じがして、なんとなく手を繋ごうとしたのだけれど、そしたらスライムさんが女の子になっちゃった…って感じだけど、そっちは?」
「うん。そう…だと思う。」
未だ混乱の直りきってない頭で相槌を打つ。
「そっか…。というか、なんで私手を繋ごうとしたのかな?なんか混乱もしてないし…」
確かにそうだ。混乱してないことに混乱している。
「むーん……」
少女は悩んでいる。これからどうするべきか、ということだろうか。
「あ、そうだ。私はセラミス。貴方は?」
名前?…そうか、名前だ。
___アリス。
その名が頭に浮かんだ。
「アリス。私は、アリス。」
「…そっか、アリスちゃんかあ。可愛い名前だね!…というかなんでスライムに名前があると思ったのかな?最初からあるってことがわかってた、みたいな…なんだろ。」
「…私は、なんとなくそんな感じがした。アリスっていう名前が思い浮かんだとたん、そうか、これが私の名前なんだ…みたいな感じがして…」
本当になんなんだろう。
「んー。とりあえず落ち着いて…私の家、来る?」
「そう…だね…。」
とりあえず気持ちを落ち着かせた方がいい。と思った。
「じゃ、いこ!」
セラミスは私の手を引っ張り、自宅へと駆けていった。
はい。
なんとなく物語が恋しくなったので、続きを書きました。
正直、前の投稿がだいぶ前でして、どんな風にあとがきを書いたか全く覚えておりません。アリスちゃんもセラミスちゃんも詳しい容姿をまだ書いておりませんので、おそらく次回で書くことでしょう。おそらく。
ところで私、なにかと物語を作るのが好きなのですが、完結させた話は一つもありません。どころか、実際に物語として公開したのもほとんどありません。
これからはできるだけ投稿できるように頑張りたいと思います。
最後に、このド素人の書いた物語を読んでいただきありがとうございます。