1/4
〈序章〉出会い
暗い、暗い、森の中を進む。
進んだところで何になるかなんて解らない。
ただ、進んで進んで進んで。
たどり着いた先に居たのは、人間だった。
「*;#++¢`=*Π`**?」
聞き取ることはできない。ただ、人間は私に手を差し伸べてきた。
私は、その手に触れようとして____
「何、これ…」
驚いて口から言葉が漏れた。
驚きは、感情の一つ。スライムとして感情を持たない自分が、感情を持っていた。
そして、私が驚いたのは。
スライムだった筈のドロドロとしてぬめぬめしていた体は、
整った人間の女性へと、変わっていた。