誰もいない世界が怖い
『私的「萌え」まとめ』にも「誰もいない世界が好き」として同じ内容を掲載しています。
わたしが「人間好き」であることは周知の通りですが、その裏返しで、逆に自分以外の(あるいは全ての)人間がいない世界というものにも惹かれます。人のいない砂漠や草原、海底、無人島、宇宙、謎の裏世界(?)など、パターンはいろいろありますが。
これ、ものすごく怖いです。それはもう、言葉では語り尽くせないほどの猛烈な恐怖を感じます。そして、なぜかすごく悲しい気持ちになります。
人がいたとしても、登場人物の全てが普通の人間とはかけ離れた話し方や考え方をする作品には、同じ気持ちを抱きます。なので、抽象的な作品やシュールな絵本は、苦手なことが多いです。たとえ作者が意図していなくても、すこしでも「普通とちがう」と感じるところがあれば、敏感に不気味さを感じ取ります。わたしにとって「話が通じないこと」は「誰もいないこと」と同じです。
しかし、怖いもの見たさでしょうか、そういう世界にどこか憧れている部分もあります。怖い怖いと言いつつ、そういう世界を舞台にした作品を、何度も思い返したり、見たくなったりしてしまうんです。人間に侵されることのない世界は、ものすごく美しいとも感じます。
ことあるごとに、誰もいない世界へ行ってしまう妄想をします。あるいは自分以外の人間が全て絶滅したり。いつかその世界にも慣れるのだろうか、とか、話す相手がいなければ言葉を話せなくなるのだろうか、とか、人間がいなければ時間という概念はなくなってしまうのだろうか、とか……考えてしまいます。煩わしい日常や人間関係を離れて、どこかへ消えてしまいたいという願望かもしれません。
あ、まだ完結させてない作品があるので消えませんが。