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無邪気なイタズラが怖い

 わたしが子どものころに悪気なく考えたことが、実際に名称ある犯罪や迷惑行為だったことを後で知って、驚いたことが何度かあります。

 ある日、通学路にある一軒の民家の前に、すのこが立て掛けてありました。わたしはそれを見て、純粋に「これに火を着けたらどうなるだろうか?」と考えました。「おうちから火が出たわけではないのに火事になって、家の人はびっくりするだろうな」と面白おかしく考えていました。もちろん本気でやろうとしたわけではないですが、それが「放火」という立派な犯罪だと知ったときには戦慄しました。

 次に考えたのは、新聞や雑誌などの文字を切り抜いて、貼り合わせ、別の文章をつくることです。これだと誰が書いた文章かわからないので、イタズラや悪口などいろいろなことに使えそうだ、大発見だ、と嬉しくなりました。今思えば「それは脅迫文や犯罪予告の手法だろう」とつっこまずにはいられません。

 それから、玄関のチャイムを鳴らして、住人が出てくる前にいなくなること。これも面白おかしく考えていましたが、それが「ピンポンダッシュ」というよくあるイタズラだと知ったのは、だいぶん後のことです。

 わたしはまるっきり行動力がなかったので何事も起こらずにすみましたが、子どもの無知ゆえの凶暴さや、誰しもが同じ「愉快なこと」を考えてしまうことに、恐怖を感じずにはいられません。

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