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いきる、なう  作者: ねこうさぎ
新しい生活
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頭の痛い話

明けまして、おめでとうございます、ねこうさぎですっ!

何の反応もなく、リクエストもなかったのでお年玉はありません!

ちょっとさみしかったりww

これからは何らかの反応をしていただけるよう、一生懸命、更新頑張りたいと思います!

俺は目の前に座る3人の少女に頭が痛い思いをしていた。

まずは、ここに至るまでの経緯を思い返してみよう。


俺が立てていることを確認した花菜は満足そうに一つ頷くとあっさりと手を離し、さっき見せてくれた笑顔はすっと影に潜め、元の無表情へと戻っていた。

「アクアちゃーん!魔力が欲しいにゃー」

なぜか先ほどから猫語を使うノアなる少女が地面に描いた落書きみたいなのに手を乗せていう。

「えっ?もう出来たの?さっすがだね」

そう言いながらそちらへ歩き出そうとした花菜の肩を高野が掴む。野次馬たちは呆然と俺が立っているのと花菜を見比べてヒソヒソと話していた。先ほどまでの賑やかさがうそのようだった。

「おい…お前、隆太に何をーー」

ゴッ!!

という音と同時に高野が文字通りにぶっ飛ばされる。それでもさほどの距離は行かず、俺より一歩前へ出た地点から俺の隣に飛んできた程度だ。もちろん、受け止めてやるほど足に慣れていないのでよけさせてもらった。

そして、呻く高野を確認した後、花菜に目を戻すと…

「触らないでくれますか?この方は気高き方ですので」

そう、美しいソプラノとアルトの中間のような声で告げるのは燕尾服をきちっと着、なぜか服に合わないハットを被った白髪の女性。

アイル、とか言っていたノアの筆頭執事が花菜を庇うような位置で優雅に立っていた。

高野を見る限りでは腹部を殴られたか蹴られたか、数発は受けている様子なのにアイルは何事もなかったかのような顔をしている。その光景はまるで、高野が勝手に腹部に打撃を受けたようにしか見えなかった。

「おい…あんた、俺の友達に何をした?」

「わかりませんでしたか?ゆっくりと加減をしてやったのですが…まず、腹部を殴打し、膝蹴りを二度しました。最後に吹っ飛ぶよう蹴りを強く入れましたが、生きているでしょう?」

そんなにやっていたのか?と内心で驚愕しつつ、俺は語気を荒げた。

「そうじゃねぇ!なんでそんなことしたんだよ!?」

「私は守っただけですよ?」

アイルは平然と言ってのけた。

ああ、確かに守ったんだろうよ。急につかみかかった高野も悪ーー

「そちらの方を」

「…は?」

アイルの言葉で俺は思考をせき止められた。

そちらの方を?それは、高野のことか?

こんなにやられて未だに地面に蹲っている高野を、守った?

「花菜じゃなくて?高野を、か?」

思わず確認した俺にアイルははっきりと頷き、首を傾げる。

「花菜、とはアクア様のことですね?このお方を守るなど、私には責任が重すぎます。そこまでの技量はございません」

「けど、初めに触るなって…」

言うと、アイルはふっと笑って花菜を見た。

「アクア様は口下手なので、説明なさらないかと。そちらの方が何度も同じ失態を繰り返さないように、ご説明したまででございます」

そして、その台詞を裏付けるように花菜が口を開いた。

「アイル、邪魔しないでよ…せっかく白愛を呼び出してたのに。ーーごめんね、白愛。仕事戻っていいよ」

後半は聞き取れなかったが、花菜はアイルに不満げな顔を向けている。

どういうことだ?

「アクアー!早くするにゃー!」

「はーい!…はぁ、アイル、その人の処分は任せます」

「了解致しました」

ノアに呼ばれてそちらへ向かうアクアの小さな背にアイルは綺麗なお辞儀をした後、俺に向かって苦笑した。

「あの方は、私の比ではなくお強い方。それは、彼女の戦力の大半を奪われている今でも、なお健在でございます。私が槍の使用を禁じたので、確かに身を守る術がないのではと案じてはいましたが、先ほど治療魔術をご使用なさったことから、麗麟様とコンタクトを取れているようだと確信致しました。ならば、白愛様とも連絡が取れるはず、と思った次第でございます」

まあ、私はお2人にお会いしたことはないのですが、話を聞いていたので、とアイルは続ける。

なんでも、主であるノアの元仲間の2人が麗麟と白愛というらしく、その2人はアイルと会う前に死んでしまっているのだが、不可思議なことの多い花菜(アクア)のこと、2人との連絡が取れる可能性も十分にあると踏んでいたそうだ。そして、もし取れていたのなら、麗麟が得意としていた治療魔術と白愛が得意としていた近接戦闘を習得していてもおかしくないと。

めちゃくちゃでなかなか理解し難いものだったが、案の定、花菜は戦闘を起こす気満々だったらしく、肩を掴まれた時立っていたコンクリートの地面が浅くではあるが砕けている。

信じる信じないは置いといて、花菜の戦闘力が高いことは事実らしい。

それならば、なるほど、高野を守ったというアイルの言い分にも頷ける。

少々やり過ぎだとは思うが…

「では、参りましょうか、隆太様?ノア様のアクア様がお待ちです」

そう言って一歩右側に移動したアイルはにっこりと微笑む。アイルがいなくなったことによって開けた視界には、あの落書きのようなものが黒と白、複雑に混ざり合って光る不思議な光景が写っていた。

野次馬、呆然。

もちろん、俺だって呆然する。しかし、そんなことは御構い無しにアイルが俺の腰に手を回し、手を引いてあちらに導いて行く。まだ歩き慣れていない俺は確かにそのおかげで歩きやすくはある。それに、まともに思考が回っていなかったのでおとなしくその落書きの上に乗った。

途端、地面に触れていた花菜とノアが立ち上がり、両手を互いに重ね合わせて、同時に唱えた。

「「位置情報抽出完了、転移開始(テレポート)」」

視界が歪み、嫌な浮遊感か落下感か良くわからないものが訪れる。

…うぉ…!これはなかなか…きっついな…

そんな思考を最後に、俺は意識を手放した。


ぺしぺしぺし…

誰かに頬を叩かれている感じがする。

「だめー。起きないー」

「水かける?」

「頬をつねられてはどうでしょう?」

「んー、やってみるー」

今度はむにーとつねられた。

「んー、起きないよー?」

「アクアちゃん!全力で!」

「そ、それはおやめになった方が…」

「わかったー!」

アイルの制止の声も無視してつねったままの手に力が込められようとしたーー

「ってちょっと待ったー!」

「「うわっ!!」」

「ほっ…」

ーーところで、俺は飛び起きた。

危なかった。アクアちゃん=花菜が出来上がってなかったから、一瞬スルーしかけた。

コンクリートを砕くような力の持ち主に全力でつねられたら頬が粉砕するかもしれない。

そんなことを考え、状況を確認すると俺の側で膝をついて座っている青髪青目の幼女とその後ろで相変わらず日傘を差している黒髪黒目の少女は驚いた顔に少し残念と言った色を混ぜているが、その後ろに控えるようにして立っている白髪の少女はほっとした顔をしてくれていた。

どうやら、常識人は彼女だけのようだ、と心に留めておく。

そして、今更のように気づいたが、ここは俺の家、しかも自室のようだ。

「……どうやって入ったんだ?」

「「?ここに転移したんだけど?」」

「……」

頭を抑えた。

息ピッタリなノアと花菜は不思議そうに首を傾げる。仕方がないので、俺は3人に説明を求めることにした。

「…では、改めて自己紹介を」

と言って、アイルはハットを外し、ノアは傘をたたんだ。

「っ!?」

「私は猫国国王のノア・ルー・キャットにゃん。異界の…って言ったらいいのかにゃ?まあ、こことは別の世界の王様程度に思ってて欲しいにゃん。そして、この子はノト。私の聖獣にゃ」

そう言って自己紹介をするノアの頭には黒い三角の大きな猫耳が生えていて、そのちょうど間には小さな黒猫が居心地良さそうに座っていた。

そして、猫耳があったのはノアだけではない。

「先ほども申しましたが、改めて、ノア国王様筆頭執事のアイル・ラー・キャットと申します」

アイルにも立派な白い猫耳が生えていた。

「……と、とりあえず、座って、その異界とやらから話してくれ…」

そうして、時系列は冒頭に戻る。


「理解したかにゃ?」

「とりあえず、俺の理解をやすやすと越えてくれることは理解した」

3人がバラバラに説明したことは正直、信じられる内容のものではなかった。

あの時、花菜を連れ去って行った男が向かった先は異世界で、というか、この世界の裏で、魔法と剣の世界。時間の流れが違うため、裏の1日でこっちの30日になり、俺と花菜の年齢に開きが出た、とか。

ノアとアイルは獣人の猫人らしく、親戚の幼馴染で、しかもノアは不老不死で、闇魔法の天才で…

花菜は向こうに行ってからアクアと名付けられ、しばらくの生活をしていたが、自身が神の生まれ変わりであることを最近知って、面倒ごとに巻き込まれている、とか

ちょっと特殊だから人間としての年齢は五歳に達しているけど神としてはまだ天界入りもなしておらず、生まれてもいない状態だとか、今の扱いは堕天使と天使の間とか…

そんで、俺を探していた理由が、花菜が生まれたあの村の生き残りが俺だけだから、とか

された説明を思い返せば返すほど、理解できない。

「…とりあえず、俺が理解できたのはノアが猫語を使っている理由くらいだ」

「えっ!?あえてそこだけにゃん?!」

「ああ、まさか、キャラ作りだったとはな!努力してんだな!」

「えっ!?違うよ!?全然理解できてにゃいよ!?」

やめて、同情しにゃいで!と言うノアに優しく頷きかけてたら、ちょっとスッキリした。

一旦、理解は諦めよう。

三ヶ月間、共に過ごすことになるみたいだし、その中で信じて行ければいいだろう。

まあ、そう考えれているのも、先に魔法を見せられているからだろうが。

「とりあえずは、まあ、よろしく」

「よろしく、隆太」

「うー…にゃっとくいかにゃいにゃあ…」

「よろしくお願い申し上げます、隆太様」

こうして、俺たちの初顔合わせは終了したのだった。

今年の目標は感想を書きてもらうっ!ですね!ww

新年早々そんなことを書いてて虚しくなる…そんな思いを込めて、頭の痛い話、ですw

とにかく、今年も「生きる、なう!!」共々、よろしくお願いします!

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