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いきる、なう  作者: ねこうさぎ
低レベルパーティー
1/157

運命の出会い

ありふれた田舎街の風景。もう、見慣れた私が暮らす街。畑があって、木造の家々が立ち並ぶ。その整備されているとはいいがたい街の広場に私はいた。

ーー臭い。

私の鼻はどこまでもどこまでもそれを嗅ぐ。

ーー血の匂い。

たくさんの死体は、もう見る影も無い。そんな中で私と彼は立っていた。


「おいで。もう大丈夫だよ」


彼は優しく笑って手を差し出して来る。その顔はとても整っている。金色の髪に蒼い目。厳しい雰囲気のまるで父親のような顔。事実、彼は私の父くらいの歳だろう。

「どうしたの?おいで」

彼はもう一度言う。その手には彼自身の身長よりもずっと長い槍が握られていた。とても美しいその槍の切っ先から滴る血で、彼の足元には小さな池ができている。

「うん」

私は手を伸ばす。彼はその手を取って、すぐに抱き上げてくれる。片腕で、軽く。もう5歳になるが彼に取ってはなんてことないらしい。彼は真っ赤な絨毯を敷いたかのような地面を踏みしめ、歩き出した。槍をどうやってか小さくする不思議な音が、この戦いとも呼べない殺戮の終わりを告げる。

不意に、彼が私の頭を撫でる。優しく、その大きな手のひらで撫でてくれる。私の髪は彼に撫でられるたびにその色を変えるーような気がした。真っ黒だった髪が、その色をどんどんと薄くして行く気がする。

「あんなのを見せて、ごめんね?」

不意に、彼が言った。それで私の意識はまた髪から彼に戻る。少し考えた。私は謝られなければいけないような場面を見ただろうか。私が見たのは私の兄弟や親族、この街の人々が彼に斬られるところだけ。そしてそれは、私に取っては謝られなければいけないようなことではない。

なぜなら、彼らを殺したのはこの男だが両親を殺したのは私だから。私の次の目標(ターゲット)を彼が殺してくれただけのこと。だから、私の答えは至極簡単。思っていることを言えばいい。そもそも、5歳の私には彼を騙せるほどの嘘をつくことは出来ない。

「ううん。大丈夫」

男はにっこりと笑って歩みを進める。この死体だらけの中で私と彼だけが異物に感じた。 いや、私はずっと異物だった。だから、両親すら、愛してくれなかったのだ。

彼は黙って微笑んだまま歩き続ける。不思議と彼の行き先は気にならなかった。彼となら、どこへでも行ける。そんな気がした。

やがて、前方に見慣れないもの。真っ白な光。

「あれは何?」

(ゲート)だよ。行こう、僕たちの世界へ」

彼はなんの躊躇いもなく入った。自然、抱っこされている私も入ることになる。もちろん、抵抗感なんて毛頭ない。私は行き先をなぜかこの時点で理解していたから。

「じゃあね、お嬢さん」

光を抜けて地に足をつけたとき、彼は言った。そのまま立ち去って行く気配を感じる。目は、光のせいでチカチカしてよく見えない。

「うん、どうもありがとう、おじさん」

私はそう返事をした。聞こえているかなんて、知らない。

そうして、私はたどり着いた。私の世界へ。


目が治っても私は一人でその場に立っていた。

「…………おじさん…?」

呼んで見るものの、返事はない。もちろん、気配もないからもういないということくらいはわかってはいたんだけれど。

私が来た世界は、いや、帰って来た世界は私がいた世界よりもずっとよく見えた。やはり緑が多くて、家も木造だけれど、私が住んでいたところよりも幸せが溢れているような気がした。

私はあの街でまともに食事をもらったこともないけれど、ここの人たちはきっと美味しいものを食べているのだろう。

私が一日森にこもって集めてくる薬草や山菜による収入なんて、鼻で笑えるくらいのお金を一瞬で稼いでしまうんだろう。

そう思っても、特になんの感情も生まれなかった。私が集めた薬草や山菜は私には回って来ないのが当たり前。私は街のみんなが食べたもののあまりを家畜が食べたもののそれでも余った微かなものと雨水で生かされて来た。

ほとんど何も食べていない。時々山で山菜を齧ったりはしていたんだけれど。

だけど、生まれたときからそうだったから、その生活を不満に思ったことはない……と思う。今日までは。

今日だって何かを不満に思った訳じゃない。

ただ、防衛本能が働いただけだ。

今日、私は両親に殺されかけた。

別に、死んだって構わなかった。だけど、あの、顔。

あの顔は嫌だった。

娘を殺すのに、何の迷いもなく、家畜を殺すときでさえ抱くであろう哀れみもなく、ただ食べるものがなくなったから、殺す。

黙って、包丁を振り上げられたとき、悟った。

ああ、この人たちにとって私は何の価値もなかったんだなぁ。

わかってる。今年は不作で、ほとんど食料がなかった。それに、私も山菜を多く見つけてくることはできなかった。もうすぐ、冬がくる。あの街の冬はとても厳しくて、食い口があると迷惑なのもわかってる。

だけど、わからないことが一つだけ。

私は、食い口に入るの?

私を殺すことに何の利があったのだろう。

それは、両親のストレスの発散?

あんなに無感情だったのに、ストレスの発散になるのだろうか?

「…まぁ、いっか」

そんなことを考えても仕方がない。あのあと包丁を奪って両親の喉元を引き裂いたときに少しだけすっきりしたのは事実だ。つまり、私もあの二人には不満を持っていたということだろう。

問題は、おじさんだ。

おじさんは私が街の人たちに取り押さえられ、殺されるときになって颯爽と現れた。そのまま、みんなを原型が残らないくらい殺した。

「お嬢さんは悪くないよ。今日までよく頑張ったね」

ぼけっと見ていた私におじさんが言った。続けて言う。

「お嬢さんの生きる場所はここじゃないんだ。あちらなんだよ。お嬢さんは選ばれたんだ」

あちら、の意味がイマイチわからなかったけど、私は黙って街の人たちが殺されるのを見ていた。それを見ていても、何も感じなかったけれど。

「……おじさん、無責任だよ」

ここの説明もしないでおいて行くなんて。

けど、ありがとう、おじさん。

私はもう一度口の中で呟いて歩き出そうとした。

とにかく、動いてみないことには始まらないと思ったのだが、その前に、

「どうした?迷子か?」

見知らぬ12.3の少年が私の前に座り込んだ。

真っ黒な髪、柔らかな印象の深緑色の目。どこか中性的な線の細い顔、身体。見れば見るほど少年である自信がなくなってきた。

私が否定の言葉を告げると少年は困った顔をして続ける。

「……?お父さんか、お母さんは近くにいるのか?」

少年は首を傾げて聞いてくる。世界が違うのに言葉は一緒なのかと言う驚きがあった。

「お父さんも、お母さんもいないよ」

やっと私が返事をしたことに安心したのか彼は軽く息を吐いた。そして私の頭を軽く撫でてくれる。

「そっか。じゃあ、一緒に探すか?」

私は黙って首を振る。少年は困ったような顔をした。

「どうして?いつまでもここにいるわけにもいかないだろう?きっと心配しているぞ?」

諭すように言われる。ああ、彼は恵まれた暮らしをしていたんだなぁ、と思った。

「心配なんて、していないわ」

私があまりにきっぱりと言ったものだから彼は少なからず驚いたようだ。そして、少しだけ怒ったような顔をする。

「心配しているに決まってるだろう?こんな可愛い娘さんが帰って来なかったらきっと心配で探し回ってしまうよ。さぁ、俺と一緒にーー」

「両親はもうこの世にいないのよ」

「ーーへ?」

「私が殺したもの」

「…………」

引いたかな?と思って彼の顔を伺った。彼はまだ怒っているだろうか?それとも愚かしく思っているだろうか?恐怖を感じているだろうか?いづれにしても、彼が私から離れるのに変わりはないけれど。

「そっかぁ。じゃあーー」

彼は私の予想のどれとも違う顔をして私の手を握った。手を繋いだ、が正しいか。

「ーー俺と一緒だね」

「……え?」

笑顔だった。とても優しい笑顔。さらに予想外の言葉は続く。

「じゃあ、俺のとこに来い。お前くらい、面倒に見てやれるから」

そう言うなり彼は私の手を引いて歩き出した。

「ま、待って、ねぇ、貴方、どう言うー」

つもりだろう。相手の気持ちを図りかねて慌てて声をかけたけど、彼はさっきと同じような優しい笑顔で

「大丈夫。安心しろ。俺、一人暮らしだから誰かに反対されたりしない」

「…………うぅ…ん」

そう言われて、少しだけ悩んだけど、考えても仕方がない。

「わかりました。宜しくお願いしますね」

私には、誰かの助けが必要だ。


彼の家は小さいながらも立派だった。

トイレとお風呂は一緒になっていてキッチンと繋がっている部屋が一つある。それだけだ。家具も小さなテーブルとベッドがあるのみ。それでも一人暮らしなら十分なんだろう。

「自己紹介しておくな。俺はルイードだ。苗字もあったが、捨てた。お前は?」

さっぱりと言った感じで言う。少年であっていたようだ。

「私は…名前がないの。名乗れない」

言われて始めて気づいた。私には名前がない。あったのかもしれないけれど、呼ばれたことはないからわからない。

「そうか、じゃあ、俺が決めてもいいか?」

彼は何を言っても驚かない、引かない。それが心地よくて私は少しだけ笑った。多分、生まれて始めてだと思う。

「もちろん。お願いします、お兄ちゃん」

「おう、任せとけ‼」

お兄ちゃんはしばらく唸っていたがやがてアクアマリンと言った。

「アクアマリン?」

「おう、アクアマリン。お前の目、綺麗な水色だからさ。髪も同じくらい綺麗な水色だが」

おかしい。私の髪や目は今朝まで黒だったはずだけど?

「じゃあ、よろしくな、アクア」

「うん!ありがとう、お兄ちゃん‼」

お兄ちゃんは照れ臭そうに笑った。


本当に私の目や髪は水色になっていた。

そう言えば、おじさんが私にある力がどうのこうのって……何かわからないけれど、まぁ、いいか。

「お兄ちゃんはお仕事は何をしているの?」

私はとなりに座るお兄ちゃんに尋ねてみた。お兄ちゃんはリンゴを向いてくれている。

「冒険者をやっているんだよ。程のいい何でも屋…かな?」

「何でも屋…?」

「うん。モンスターを退治する人たちのことだよ。街の安全のため、命を捨てろってね」

「えー…?どうしてそんなことをやっているの?」

「お金がいいからね。働かないと、やっていけない」

お兄ちゃんは少し悲しそうな顔をした。

「俺は今、レベル24なんだけど、情けない、全然戦えないんだ。まだまだだよ」

「レベル?」

「レベルって言うのはギルドで金を払えば調べてもらえる強さの目安みたいなものだよ。それ専用の魔法によってしかわからないんだけどね。モンスターの場合はまた別の魔法を使うことになるね。モンスターの場合は30までは初心者向けだと言われ、それより上はベテラン向けだと言われる。50を越えると強敵指定され、80を越えた時点で難敵指定、会ったら逃げよって言われる。

人間の場合は大体このくらいのモンスターまでなら相手に出来ることにはなっているんだけど、ただ、安全保証(マージン)をとって10ほど下の敵を相手取るのが一般的なんだ。つまり、俺の場合はそんなに相手がいなくってね」

「ふぅん…?」

つまり、ルイードの場合は14以下の相手しかできないと言うことかな。確かにそれならあまり相手はいないかもしれない。

「だから、俺がやるのは討伐じゃなくて薬草集めクエ。時々出てくるモンスターの相手だけだ」

「薬草?それなら、お手伝いできるよ」

ずっとやってきたことだ。薬草集めなんて簡単なこと。彼の役に立てそうで嬉しい。

「本当か?それは助かるなぁ。じゃあ、明日にでもギルドに行こう」

「うん‼」

そうしてこの世界での一日目が終わった。

わからないことはいっぱいあるけど、あの世界よりもずっと幸せに暮らせそうだった。



「わぁ‼おっきいね!」

「そうだろ。この街一番の建物なんだ」

となりに立つルイードがどこか自慢気に言う。私はくすりと笑った。ルイードはどこまでもわかりやすくて真っ直ぐな性格をしている。一緒にいてとても心地よかった。

「じゃあ、行こうか。まずは登録だな。しないとレベルがわからないしお金がもらえないんだ。それから、クエストを適当に探そう」

「うん」

言って、ルイードはカウンターへ向かった。

「あら、ルイードじゃない…誰?その子」

受付にいたルイードとは別の意味で男女の区別がつかない女性が私を睨む。怖い。

「ああ、アクアって言うんだ。昨日拾ったんだよ。悪いがこの子の登録とレベル確認を頼めるか?」

「……拾った?じゃあ、一緒に住んで……」

私を睨む目がさらに鋭くなる。うう、怖い。私はルイードのコートの裾を握った。ルイードは苦笑しつつ、私を庇うように抱き寄せてくれた。

「おい、マリ。レベル確認と登録だ。頼む」

「…はぁい」

マリと呼ばれた身体が横に大きな人はつっかえてカウンターから出てこられないんじゃないだろうかと思ったけど難なく出てきて私たちを案内した。

「…魔法陣?」

「そう、ここでレベルがわかるんだ。大体のやつは剣士、戦士、騎士、魔導士、治療魔術師だな。俺は剣士だから魔導士とかのことはわからないが、この魔法陣でどれが適正かもわかる」

「ふぅん…」

どうやらこの世界には魔法があるらしい。私の暮らしていた街にもあったら、楽だったのに。何がとは言わないけど。五歳児には喉元は高い。いや、何がとは言わないけど。

「じゃあ、ここに立ってください。今、ギルド長呼んでくるんで」

マリさんが意外に機敏な動きで去って行った。ずっとああしていたらさぞかしスリムになれることだろう。

「ほら、アクア。そこ立って」

「あ、うん」

私はルイードのコートの裾から手を離して魔法陣の中心に立った。陣には色々と書いてあるけど意味はさっぱりわからない。わかる意味もないかもしれない。

やがて腰の曲がりきった細いお爺さんが太りきったお婆さんとともに現れた。お爺さん、栄養全部お婆さんに奪われてますよ。

「では、あー………うん。…レベル…確認を……うん…あのなぁ…」

そんなことを言いつつ、お爺さんは無事に魔法陣を機動させた。頑張れお爺さん!もうすぐお迎えが来るよ‼

機動時に少し光る程度で他は何もなく、無事に確認は終わった。

「お嬢さんはぁ……魔導士…レベルはぁ…5?じゃなぁ……まぁ、頑張るんじゃなぁ…水属性じゃあ…珍しくもないし、有能でも…ないのぅ…」

言いつつお爺さんは私に水色の宝石を渡した。私の証明書らしい。ここに倒したモンスターの数やクリアしたクエストが記録されて行くという。便利な魔法だなぁ。

「水属性か。確かに、この辺じゃなぁ」

「いけないの?」

ギルドからの帰り道、ルイードがそんなことを呟いて不安になる。彼の役に立てないのかもしれない。レベルも低かったし。

「うーん。これからのクエストはまぁ、大丈夫だよ。オーガの巣破壊だから。最悪、倒さなくてもいい」

「破壊するだけでいいんだね?」

「ああ、それで構わない。魔法の使い方は大丈夫か?」

「…使えないみたいだけどね、頑張る」

魔法の才能は五歳までの教育で決まる。魔力くらいなら誰だって持っているのだ。問題は感覚的にしか説明できない使い方。これは私にはどうにもならない。普通の魔導士ができることは出来ないと思うべきだろう。

「おう。最悪、剣士になればいいよ。アクアはまだ小さいから剣士認定されなかっただけだよ」

うーん…暗殺者というのがあったらなってたかもだけど…まぁ、それもいっか。

「おじさんは剣士かなぁ?」

「んん?なんだって?」

「んーなんでもない」

適当に流しつつ、おじさんのことを考える。槍を振るのが様になっていたからあり得るのかも。あ、剣じゃないのか。戦士クラス?

「あ、見えてきたぞ。あれが巣だ」

気づけばかなり歩いていたらしい。前方にむさい筋肉もりもりのモンスターが跋扈していた。

「さて、どう破壊するか…剣士には難しいんだよなぁ」

ルイードがそんな呟きを漏らす。やっぱり私のことは頼りにしてくれていないらしい。

「お兄ちゃん、私にやらせて?」

恐る恐る声をかけるとルイードはしばらく唸ったあと頷いた。逃走経路を確認して。

うう、信頼されてないよう。

「じゃあ、行くよ?」

集中する。前にかざした手の先に。巣はもうそんなに遠くないから、ここから真っ直ぐに貫くイメージを持つ。貫く、貫く、貫く。

「んーにゃーー‼」

ゴッ!……グチャグチャ…ガラガラ……

「…ぐ、グチャグチャ…?」

集中するために瞑っていた目を恐る恐る開けるとグチャグチャになったオーガの死体が転がっていた。その先の巣も無事に破壊出来たようだ。

と言うか、すごいなぁ、水圧。

「…お兄ちゃん、クエスト…クリアかなぁ?」

ぽかんとしているルイードのコートの裾を引っ張って言う。

「あ……うん…クリア、だな」

ちょっと引いたような目で見る。

うう、ルイードにそんな目で見られたくなかったよぅ。


私の水色の宝石にはきちんと倒したオーガと巻き込まれたモンスターが記録され、クエストのクリアも記録された。恐らく、レベルも上がったんじゃないだろうか。

「…ね?お兄ちゃん、引いてるの?」

ずっと黙りっぱなしのルイードに問う。ルイードは軽く頭を振って微笑んでくれた。

「そんなことないよ。ただ、驚いてただけだ。…強いんだな、アクア。魔法、使ったことあったのか?」

「ないよ。私がいた世界には魔法はなかったから。だけど…なんか、できちゃった…」

全然わからないし、説明もできない。だけど、あのとき、何と無くわかった。正直、気持ち悪いけれど、彼の役にたてたなら、嬉しい。

「水属性の魔導士は成長すれば氷属性も操れるらしいけど…この辺りは植物が多いんだ。水や氷属性は相性が悪いんだよなぁ」

「…他の属性を持てればいいの?」

「うん。できたらいいけどね…属性は普通、生まれ持つものなんだよ」

ルイードは苦笑しつつ教えてくれる。なるほど、生まれつき。なら、私には何の属性もなかったはずだ。私の持つ水属性を与えたのがおじさんなんだとしたら、何らかの手段があるはずだ。

「植物なら、火の属性がいいね。何とか、ならないかなぁ」

無理だよ、と言われながら私たちは家に帰った。

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