6 異世界転移 1
オマール商会に転移して、時空を超える転移と時間を止めアイテムボックスを使い、王城の上下水道に使うものを量産した。
6 異世界転移 1
転移が出来る事は判った。しかし殆ど王城からでないマリエールには使いようがない。今マリエールには側仕えが護衛が2人側近が2人だ。夜も不寝番がいる。信用出来る者達だが融通が利かない。オマール商会に魔導人形をおいて、転移する。国から手付け金1億エミリ(日本円で10億円)は受け取り、魔導人形も増やした。採集、材料作成も進んでいる。取水口から貯水池までの作成が当面の目標だ。マリエールは材料の作成に勤しむ。マリエール本人、魔導人形で得手不得手があるのだ。明日からは貯水池の掘削だ。コンクリートで覆う。配管などの材料も揃った。魔導人形が、
「マリエール様、そろそろお戻りになりませんと、騒ぎになりますよ。」
いかんいかん熱中し過ぎて時間オーバーだ。転移した。
転移を繰り返す内に精神の繋がりのある魔導人形がいる所なら転移できるし彼らが行き来した所なら何処でも転移出来る。これ時空を超える事に出来ないかしら。その考えに夢中になった。創成魔法をで時空を超えた転移が出来た。アイテムボックスは時間が止まるから、作業時間を遡っても出来たものは蓄積される。効率がいい。未来予知者のようだ。過去へも未来へも転移出来る。大きな武器だ。5回転移を繰り返し、王城に戻った。魔法を得て疲れ難くなったとはいえ、さすがに限界だ。朝からぼうとしてしまった。今日から貯水池の掘削だが出かける気にもならない。家庭教師の授業を聞いていた。
夕方体調が戻って、異世界転移を創成魔法て作る事にした。創成魔法はイメージを魔法にする手法である。異世界転移はイメージし難い。何処にあるか分からない。しかしマリエールは転生者だ。しかも時空を操れる。しかし自分が存在しなかった過去に行くのは困難だ。要約マリエールになる1時間前に転移する方法が見つかった。
夜を待った。魔導人形を作って、転移を開始した。異世界転移は通常の転移と違って瞬間転移ではない。幾つかの場所を巡り到着した。
私が運び込まれた、仮設住宅の一室だ。着替えはされてジャージを着ていた。毛布の上で横たわっている。
マリエールは、
「フィール」
唱えるが目覚めない。
「ハイフィール」
外傷はない筈だ。ハイポーションを飲ませる。私にマリエールの魔法を同調させる。私は目を開ける。
「あなたは、」
まだはっきりした意識はないようだ。
「マリエール」
アイテムボックス内の食事や飲み物を与えた。始めはおっかなびっくり。途中からはガツガツと食べ出した。死ぬ様子ないし、そろそろ引き上げよかなと思っていると、腕を握られた。
自分で言うのもなんだが美女で強気の迫力ある女性に捕まるのは怖い。
「西洋の古い時代のお姫様の様な服装のあなたが、私に食事を与えているのはどんな状況。」
魔法を通しただけだ。一時的に身体が活性化してもそれだけだ。マリエールと私は別の人生を歩むだけだ。2人が関わってもいい結果は見えない。
「ただの通りすがりです。あなたがひもじそうなので食事をあげました。」
自分でも頭が悪いいいわけだと思うが状況的に他に思いつかなかった。
創成魔法で異世界に時空を超えて、転移した。私の命を救い、魔法を通して、意識を戻し、食事を与え帰ろうとしたら腕を捕まれた。