伝説のサツマイモ、その正体
紅葉ヶ丘という場所は年中季節が秋という珍しい場所。
紅葉が落ちてきて、秋の季節感を感じられる。
「ここのどこかにあの伝説のサツマイモがあるんですよ!」
「どこかって範囲が広すぎるなぁ……」
「えーと、伝承では……伝説のサツマイモの前にはサツマイモを守る番人がいる……って話なので強そうなモンスターを見かけたらその近くにあるって感じじゃないですかね?」
「それだ」
番人モンスターか。
私たちは紅葉ヶ丘で強そうなモンスターを探していると、たしかに一匹だけ強そうなモンスターが紅葉の上に座っていた。
赤く長い鼻を携え、葉っぱのうちわをもって下駄をはいている。
「天狗だな」
「どう見ても天狗ですね」
どうやら天狗がボスらしい。
私は天狗の前に立ってみる。天狗は武器を構えようとしたが、私の姿を見て顔を青ざめさせていた。
「ナンデショウ」
「私たち、伝説のサツマイモ?が欲しいんだけど知ってる?」
「この紅葉の下にアリマス」
「ありがとう。いただくよ」
「ハイ……」
と、天狗がその場を退いてくれたので、私は紅葉をかき分けると、サツマイモが立派に生えていた。私は思いっきりサツマイモを引っこ抜く。
サツマイモはとっても立派で、赤紫色のサツマイモだ。私は桜さんの元に戻る。
「はい、ゲット」
「すごいですね! それが天狐の力ですか?」
「力っていうより妖怪の序列みたいなものかな。SSランクだから基本的に妖怪とは戦わないことができるんだよ」
「すごいですね! 戦うことなくサツマイモゲット! さっそく焼き芋にしてみませんか? 私、料理スキルも一応取得したので!」
「いいね! 焼き芋にしよう!」
といって、落ち葉をかき集め火をつける。サツマイモを落ち葉の中に入れて数分待つと、焼き芋が出来上がった。
直接手に渡された焼き芋。現実だったらものすごく熱いだろうけど、ここはゲームだから直で手に持つことができる。
私は焼き芋を割ってみると。
「おわっ、中が金色に光ってる……!」
「伝説というだけありますね! いただきまーす!」
私は焼き芋を食べてみる。
すごいホクホクしていて、そして何より……。
「あまっ! この芋めちゃくちゃ甘い!」
「少々ねっとりもしてますね! このねっとり加減が口の中で芋の味を上げてます……」
「さすが伝説といわれるだけあるぜ!」
伝説のサツマイモはめちゃくちゃ美味しい。
この焼き芋なら何個でも食えそうだ。私は早くも焼き芋を完食してしまった。
《種族スキル:狐火が強化されました》
《狐業火 に強化されました》
というアナウンスが聞こえた。
桜さんのほうを見ると、桜さんは種族スキルを手に入れたと言っていた。あ、もしかしてこれってさ……。
「これって金の作物!?」
金のカブを食べた時と同じような現象が起きていた。
伝説のサツマイモは要するに金の作物だったというわけになるが……。金のサツマイモってすっげえ厄介だな。
見た目は普通のサツマイモと変わらないから見た目で金の作物かどうかわからんて。カブは金色に染まっていたからまだわかったけど!
「金の作物?」
「えっと、たまに作物が金色になるときあるんだよ。それを食べると種族スキルとかゲットできるんだ」
「そういうのあるんですか!?」
「うん。私の拠点で農業もやってるでしょ? 前にアンテが見つけたの。アレ以降まだ金の作物はできてないらしいけど」
ただ……。
伝説のサツマイモが金の作物だったってことは、伝説の○○を探したらそれは全部金の作物である可能性が高い。
「これは伝説のもの探すのもありだな」
金の作物は個人的にもっと欲しい。




