助けてくださいと言われても
「あーーーーーー、久しぶりな気がするーっ! ゲーム久々にやれるぅ!」
私はゲームにログインした。
最近は文化祭やらなんやらでてんやわんやだったからゲームやる暇がほとんどなかった。JKだから仕方ない。
私は再びログインして、まずは久しぶりとギルドのメンバーに挨拶をしていた。
「イナリ様! 聞きましたよ。人助けをなさったと!」
「えっ、話題になってるの?」
「まとめサイトとかでもまとめられてるワ」
「はーっはっは! 人にやさしき我らが神よ!」
「さすがっすね!」
「さすがですぅ!」
と、私のしたことがどうやらもうすでに広まってるらしい。恥ずかしいやらなんとやら。
「貴様がいない間、いろいろあったぞ」
「まじで?」
「ええ。ギルドに入れてくれだの、スコティッシュにやっすい金で武器を作ってくれだなんていう不届きものだの……」
「私はいいんですけどぉ……」
「だめヨ。そういうのを何度も受け入れると安くみられるワ」
「それはフォーチュンの言う通り」
安請け合いしまくるとそういう目で見られる。
なるほど。私がいない間にそういう不届きものが増えていると。それはそれで少し面倒だな……。私が最終的にギルドに入れるかどうかを決めるので、好き勝手入れるわけにはいかないということもあるし、スコティッシュも有名ではあるからそういう依頼が後を絶たないんだろうな……。
「どうやらまた来たようっすよ」
「はぁ……」
「私が相手しよう」
私は拠点の扉を開けると、男たちが4人くらい立っていた。
「今度はリーダーが直接来てくださったんですね。お願いしますよぉ。僕たちをギルドに入れてください」
と、ニヤついた顔で頼み込んできた。
頭を下げることもなく、入れてくれるだろうという顔をしている。
「かれこれ5日間ぐらいずーっと断られてるんですよぅ。頭がお固い人たちに」
「…………」
「お願いします! 僕たちを助けると思って!」
「嫌だよ。私のギルドのメンバーをそうやって馬鹿にするような奴をメンバーにしたくないし、助ける理由がない。カメラ回してるってことは配信してる最中だと思うけど……。そういうの、私は嫌だな。カメラ回していたら断ることはしないだろって浅はかな魂胆だと思うけど……」
「チッ、こっちが下手に出ていれば……」
「そうやってすぐに口に出すのもいかがなものか……。ともかくごめんね。あなたたちみたいな人とはゲーム一緒にやりたくないから」
私はそう突っぱねて扉を閉じようとしたが扉を掴んでくる男たち。粘着質だなぁ。
こういうの、すげー困る。
「ちょっと待ってくださいよ。入れてくれるまで俺たち帰りませんから」
「そう言うのやめてください」
「いいじゃん少しくらい〜。俺らも強いよ? 戦力になるよ?」
「私は戦力になる人ではなくて面白い人を入れてるんです」
「なら俺らも面白いよ!」
「こういうことする人たちが面白いとは思えません!」
やってることは迷惑系のそれだ。
私が攻防していると。フォーチュンが魔法を打ち込んできた。魔法は男の一人に当たる。
「いい加減に、シ・テ」
「ボクたちも実力行使させていただきますよ!」
「はーっはっは! そんなに我と血塗られた夜をみたいか。面白い。面白いぞ貴様らならば堪能していくがいい。我らの宴を!」
「え、えぇっとぉ……。こういうのやめてください! わ、私も戦いますぅ〜〜!」
「敵襲〜! 敵襲〜!」
後ろのメンバーは痺れを切らしたみたいだ。
これ以上やったらPKも辞さないという姿勢を見せると、流石に分が悪いと感じたのか男たちは逃げていく。
「ようやく帰った……」
「塩撒いておこうかしラ」
「ふっ、口ほどにもない……」
「ただ、アイツらたちが腹いせにあることないこと言いふらすかもしれませんね」
「そん時はそん時だよ。ありがとうね」
ああいうのやっぱいるなぁ。増えたら困るよアレ。




