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新人ヒバナ

 料理人ヒバナを連れて拠点に戻る。

 拠点には今誰もいなく、仕方ないので食材買ってきて料理をと頼むと合点承知の助!といい、食材を買いにいっていた。

 そして、厨房に立ち、何か料理を作っている。出てきた料理は先ほど獲った魚の焼き物と、ほうれんそうの胡麻和えだった。


 うまい。

 魚の身がホクホクしてる。なんていう魚かは知らないが、この魚の味好みだ。VRMMOで料理を味わえる幸せ。つくづくこの世界は第二の世界だなぁとつくづく思う。

 この世界でずっと暮らせればいいのにな。なんてことを思いつつ、魚を完食し、今度は現実世界でもよく食べる胡麻和えを食べる。


 うん。美味しい。普通に美味しい。

 料理の腕前は確かなようで、高ランク……めちゃくちゃ上手に作れている。店で食うより数倍美味い。


「ああ……推しに料理を食べてもらえた……。感無量っす……!」

「ふふっ。よろしくね、今後も」

「はいっ!」


 そう話していると食堂の扉が開かれる。

 扉を開いたのはマルーンたちだった。


「あれぇ? イナリさん……? 帰ってきてたんですかぁ?」

「そちらの方は?」

「何奴だ」

「シ・リ・ア・イ?」


 四人がなぜ来ている。

 呼び寄せたわけじゃないんだけど。


「なんで食堂のほうに?」

「いやぁ、スコティッシュは料理スキルも多少なりともあるのですよ。スコティッシュは料理スキルも極めようと練習したいから手伝ってくれと言いましてね。ボクたちが試食を」

「あ……」

「料理も大事なバフですしぃ……。持っていて損はないですし……」


 そういうと、ヒバナがスコティッシュの手を握りしめる。


「料理するの!? 君!」

「多少ですぅ……。本職にしてる人にはかないません……」

「でもいいの! 仲間だねぇ。あ、私はヒバナ! 料理人です!」

「よ、よろしくお願いしますぅ……」

「で、一応新しいメンバー……。料理人欲しいなーって思ってた時に来てくれたの」

「そうなんですか。よろしく頼むよ、君。ボクはマルーンっていうんだ」

「アンチテーゼ。この世に叛逆の意を示すもの」

「フォーチュン、ヨ。フフフ、ヨ・ロ・シ・ク・ネ」


 ヒバナは四人とも挨拶を済ませた。


「料理は私が請け負いやす! イナリ様にこの心臓を捧げるつもりでありやす!」

「いい心がけだ。やはりイナリ様に身を賭してでも尽くす気概がなければね」

「すごい意気込みですねぇ」

「……ライバルっ!」

「ライバル視する必要はないデショ」


 ヒバナを受け入れるのが早い。

 ヒバナはみなに料理をふるまっていた。スコティッシュと同じように、作る料理は基本的に高品質……高ランクのものが多い。むしろそれしかない。

 料理においては失敗しないと豪語するヒバナ。頼もしい仲間が入ったなァ。


「スコティッシュさんは知っているよ私も! めちゃくちゃ有名な生産プレイヤー! 武器とかの依頼がひっきりなしだったとか!」

「はいぃ……。毎日たくさんお客さんが来てくれました。素材とかはそちらで用意してもらう方式だったのですが、実況者の人とかが評判を広めてくれたようで……」

「くう! 羨ましい……! 私も前作は店を開いてたの! 人気だったんだけど実況者の人が少なかった!」

「実況者の人はあまり料理バフにこだわりませんからねぇ。いい武器があって、レベルが高いからバフなくても……といってしまうんです」

「そういうことだったんだね!」


 まぁたしかに。

 レベル差でごりおせばいいっていう考えが多そうだな。













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― 新着の感想 ―
[一言] バフなしでプレイするのは愚かなことだ 特にソロまたはリアの場合は最大のバフを使用するのが常に良いです
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