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大工の夢の家

 農地を買って思いついたのだが、結構広いし少しくらい畑を潰して拠点を建てるのも悪くなさそうだ。 

 私のその提案をスコティッシュ、フォーチュンに送るといいですねぇという返事がスコティッシュから届き、フォーチュンもおおむね賛成のようだった。

 

「となると建てる場所は……あそこかな」


 農地は柵で囲まれており、周囲から獣が侵入しないようにということだろう。

 で、建てる場所はあそこだ。門から入って真正面にあるところ。建築してくれる人は後々探すとして……。その建物を建てるための金を貯めなくちゃいけないな。

 とりあえず建築家を探して代金を聞いてかな……。結構月日かかるな。


「ま、金貯めるのは慣れてる。金策にでも走るかなぁ~」


 私の予想だと何百万と必要なはずだ。

 今の私の手持ちは千ちょっと……。何年かかるんだこれ。


 私は農地から飛び出し王都を歩く。

 どっかにいい金稼ぎの方法がないかと歩いていると、突然横から人が飛んできた。


「馬鹿野郎! テメェ!」

「あんぎゃっ!」

「おがっ!」


 どうやらこの家主の人に殴り飛ばされたみたいだった。

 いてて……と頭をさすり、立ち上がる男の人と女の人。その下敷きになっている私。私を下敷きにしたことにようやく気付いたのか、ごめんなさいといって立ち上がった。

 私は起き上がり、二人の格好を見てみる。なんつーか、ねじり鉢巻きをしていた。


「すんません! 怪我無いっすか?」

「大丈夫大丈夫。それより君たち大工?」

「うっす、大工っす!」

「ちょうどよかった。大工の人を探して家の見積もりをたてたくて」


 そういうと、その男の人は私の手を握りしめる。


「夢の家って興味ありませんか!?」

「ゆ、夢の家?」

「はい! 僕たちが建てるあなたのご希望に沿った夢の家です! どうですか?」

「夢の家に住めばあら不思議! 病気だった兄も病気が治ったという話が!」

「お金持ちにもなれるんです!」


 胡散臭すぎるだろ。

 なるほど。夢の家を売る商売をしていたからさっき殴り飛ばされていたんだろうか。私は胡散臭すぎて嫌な雰囲気を感じつつ、とりあえず話を聞いてみることにした。

 

「えーと、誇張抜きで家を建てるのはどんぐらい金かかる?」

「そうですねぇ。大きさにもよりますが……。まず建てる土地を見せてほしいんです」」

「わかった」


 私は農地のほうに案内し、家を建てる場所を見せると。


「ここなら……2千万くらいでしょうか」

「あー、やっぱそんぐらいかかるかぁ」


 結構大きく建てたいからなー。

 スコティッシュの鍛冶場も作りたいし、フォーチュンたちの個室も必要になってくるだろう。鍛冶場を考えるともっと値段が張りそうだ。

 

「でもご安心ください! 僕たちなら無料でやって差し上げましょう!」

「無料でえ?」

「はい!」

「胡散臭い……」


 無料より高いもんはないとかいっていた。

 ただ……。夢の家というのも気になる。


「……まぁ、不安があるけど任せてみるよ。後々から請求しないでね」

「や、やったぁ!」

「やったね兄ちゃん!」


 まぁ、取り壊せばいいし一回だけやらせてみよう。


《アナザークエスト:大工兄妹の夢の家 を開始しました》












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