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私と僕の終末戦争 ④

 私のために死んでくれ。

 とんだエゴイズムの発言だな。だがしかし、ここで一番火力があるのは私だ。

 そして、私の手でケリをつけたいというのもある。


「愚問だな」

「今更ヨ」


 と、二人は前に出た。


「勝てる未来が見えているのなラ、それに賭けるワ」

「元より、我は貴様のために死ぬる覚悟で戦地に赴いたのだ。今更聞くことでもなかろう」


 二人はそれぞれ武器を構えた。

 私は二人が壁になってくれている隙にMP回復ポーションをがぶ飲みする。

 回復量は5000。5本程度飲まなければ全快できん。が、この量を一気飲みはちょっときつい。


 だけど弱音を吐いてもいられない。

 二人はいつ力尽きてもおかしくないから、なるべく早く全回復させなくてはならない。


「キャッ……」

「フォーチュン……」


 フォーチュンがバリアを破られ、攻撃を受けて死んでしまった。

 フォーチュンの身体が消えていく。くそ、早く全回復させなくちゃ……!


 だがしかし、3本目に手をかけたところで。


「無念……」


 アンテも死んでしまった。

 アナザードラゴンの目がこちらに向く。私は魔法を放った。

 アナザードラゴンの頭にぶち当たり、アナザードラゴンはクラクラとし始めていた。


「あと少し!」


 コメント欄も湧き上がっていた。

 ママたちもリスポーンして、頑張ってくださいと赤スパを飛ばしてくれている。

 らぶ視聴者のみんなが、応援してくれてる。答えないのなら私はここで死ね!


「私の根性見せたるわい!」


 私は流星群を放つ。

 隕石がアナザードラゴンの身体にぶつかっていく。アナザードラゴンはふらっと倒れそうになったが持ち堪えた。

 私はここであるスキルを思い出した。


「そういや私自己回復できたわ」


 私は極楽浄土を使った。

 一回の戦闘で一回キリ、膨大なMPを使用するから残ってなきゃ使用ができない。が、使ったら自分を含めて体力、MPを回復する仕様。使い得だ。


 私の周りに花が咲き誇る。

 花が私を包みこみ、そのまま回復した。全回復だ。


「さて、コンディションは元通り。ただ、星の守りは流石に回復しないか」


 守ってくれる術はない。

 捨て身で特攻あるのみか。私にはまだあるスキルもあるからな!


 私はもう一発、魔法を放とうとしたときだった。

 フラフラとしているドラゴンの口から何かが垂れる。さっきのやつか!?

 私は咄嗟に岩陰に身を隠そうとしたが、アナザードラゴンは腕を振り下ろし岩を壊してしまった。


 どうしろと!? どう回避しろと!?


 涎が地面に落ちる。

 光が私を包み込み、私の体力が持っていかれてしまった。コメント欄でも、落胆の声が聞こえてくる。

 でも、この大技を使ってきたってことは残り一発ぐらいの体力なんじゃないだろうか?


 なら、大丈夫。まだ勝機はあるッ!


「イナリちゃん復活! 霊体でな!」


 色即是空の効果発動。









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