表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
164/173

ヨモツイクサ ③

 常世は拘束攻撃と視界を奪うデバフを主に扱う攻撃をしてくる。

 私は神通力を当てようとも考えているが、この種を知られたら相手は当たらないように考えてしまうだろう。

 となると、神通力を使えるのは一発限り、当てなきゃダメという感じでなかなか使いづらい。ラストエリクサー症候群みたいな感じ。


「くっ……。天狐め、貴様は妖怪であろう。どちらかといえばこちら側だ。なぜそちらの味方に付く」

「正義の味方だから?」

「ほざくな!」


 相手は相当余裕がなくなっているようだった。

 苦戦こそしている。私もここまで削られるとは思っていなかった。初見の攻撃はほんっとに対処が難しくて被弾してしまうことも多々あって、私の体力が残り半分を切っている。

 常世の火力が思ったよりも高いというのもあるが……。


「理由は何でもいいんだよ! とりあえず、早いところ終わらせてあげる」


 私はエデンの雷を使用した。

 周りには人はいないが、一応念のため範囲を抑えておく。雷が降り注ぎ、常世もガードこそしているが、雷があたりどんどん体力が削られて行っているようだった。

 そして。その時突然、常世の体が黒く染まっていっているのが見えた。


「ふざけるな……! 誰一人とて、私の野望を妨げる権利など、ないのだ……! こうなれば仕方がない、わが身諸共、すべてを消し去るのみ!」


 その瞬間、私の目の前には黒いモヤがたくさんまとわりついた常世がいた。

 赤い目でこちらを見て、思い切り私をぶん殴ってくる。そのまま大きく吹き飛ばされ、ビルを突き抜けた。

 なんて威力だ。まじで本気モードに入らせちゃったじゃねえか。くそ、今の一撃で死ななかったのはマジで幸運。HPが1残った。まじで運がいいぜ……。

 だがしかし、運はそこまで長く続かない。私の目の前には常世がいた。


 追撃に来たようだ。


「回復の猶予もくれないのね……。だがしかし!」


 動きはわかった。

 超強化されたこいつの動き。反射神経を研ぎ澄ませてカウンターを食らわせられたら勝てそうだ。私はとりあえず音速のパンチを避ける。


「クソがッ!!」

「あっぶねぇ。まじで鋭く神経を研ぎ澄ませないと死ぬ」


 残り一撃で死ぬ。

 多分、どちらも。だがしかし、空中はあっちに分がある。というのも、私は飛行系のスキルを持っていないから、さっきのパンチは躱したと言えど、私はそのまま落下していくからだ。

 落下していくということはつまり、落下ダメージがあるということ。落下までに決着を付けなければ、私はサヨナラバイバイということになるわけで。


 タイムリミットはあと十秒くらいといったところか。そこまで高くないからな。


「もう一発」

「させるかよ。天翔神通力」


 私は神通力を使う。

 が、外した。常世はそれを見て、理解してしまったようで、なるほどと呟く。


「アレに当たったらだめということだな。ふふ、最後のあがきは終わったか」

「……どうでしょう?」


 私は右手をかざす。

 常世は瞬時に距離を詰め、拳を思い切り振りかぶる。手のひらは常世の体の奥にあり、当たらない。


 だが甘いんだな。


 私は左手を向けた。そして、神通力を放つ。


「ブラフ……か貴様……」

「そりゃ当てるんなら至近距離っしょ……」


 常世は、意識を失い、私と一緒に落下していく。

 私はそのまま、常世をつかみ、常世の上にかぶさるように立った。地面にこのまま落ちたら落下ダメージがあるけど人の上とかならどうでしょう?


 私はそのまま、渋谷のスクランブル交差点のど真ん中に着地したのだった。











評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ