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転移スポット

 私は水着に着替え、カメラを回していた。


「やぁやぁ皆の衆! 今日の私はビキニですよビキニ!」


 竜宮城を探すために海へもぐる。

 海へもぐるには水着装備のほうがいいらしい。水着装備には潜水技術スキルと遊泳スキルがつくらしく、泳ぎやすく潜りやすいということだった。

 

『顔がいいからマジで似合うの腹立つな』

『顔が良すぎる、スタイルも良すぎる』

『スタイルはゲームのアバターだからいいだろ』

『現実でもスタイルいいんだよなぁ……この神様』


 どうやら動画見てくれたようだ。


「今日は沖縄に来ていまーす!」

「探すのは竜宮城っていうやつだ。そういうのがあるらしいからな」

「出現条件とかまったくわかってないけどとりあえず探すんですよ! アルカード! ここら辺でいいんじゃない?」

「そうか? 高いぞ」

「この高さのほうがいいって!」


 沖縄の透き通るような海。

 アルカードに船を止めさせて、私はそのまま船の外へ飛び出したのだった。沖縄県付近の海。沖縄の陸地が見えるような場所で、私は海へもぐる。

 アルカードは地上で船の操縦。なかった場合に私を回収する役目だ。海底の探索は私一人でやる。私は奥へ奥へと潜っていった。


 海底近くともなると、光が届いていなく暗い。

 沈没船とかそういうのは見かけたが、城のようなものはなさそうだった。ここらへんじゃないのかな。もっと奥か……。

 だがしかし、これ以上進むとこれ以上ダメージを受けるな……。

 どうやら、深く潜れば潜るほどダメージを負うらしい。私は水棲生物じゃないから適応できていないのだろう。水圧でダメージを受けてるに違いない。


 深く潜るには潜る専用の装備というのが必要なのかもな。

 スコティッシュがいれば作ってもらえそうなんだけど。


 私は一度水面から顔を出した。

 アルカードが私の顔を覗き込む。


「どうだ? ありそうか?」

「いや、ない。ってか、これ以上潜ると死ぬわ。潜る専用の装備がないと私これ以上いけねえ」

「そうか……。スコティッシュなら作れるかもな。この船には転移機能があってね。場所を設定すればそこに転移して戻ることができる。君が拠点の場所を入力してくれればそこら辺に転移スポットを設置できるんだが」

「おっけー。任せて」


 そういうことできるんだ……。

 ゲームとして一度行ったところにすぐ戻れないのは不便だからだろうか。私は転移スポットがある部屋に私の拠点の場所を入力した。

 すると、転移スポットが作動し、私は転移スポットの上に乗っかるとワープして拠点に舞い戻っていた。


 拠点付近とは言っていたが、まさか使ってない部屋に転移するとは。都合がいいな。ここは転移部屋にしておこう。

 私はスコティッシュに会いに行く。スコティッシュは今日も元気に武器を作っていた。


「らんらららぁーん♪ あれぇ……? 配信から私の鼻歌が聞こえ……ってうわぁ!? イナリさんいつから後ろに!?」

「今さっき」

「ち、地球に行ったはずですよねぇ……?」

「転移してきたんだけど……。配信見てない?」

「見てますぅ! 今開いてますぅ! ぶ、武器作りながら見てたので見逃しちゃってましたぁ……」

「やっぱり? スコティッシュ、頼みがあるんだけど」

「頼み……? はい。なんなりと。イナリさんの頼みなら何でも聞きますよぉ」

「潜水専用の装備とか作れる?」

「潜水専用の装備、ですか?」


 スコティッシュはレシピが書いてある項目を開き、レシピを探していた。

 スコティッシュは持ってるかな。潜水装備。


「水着とかではなく、水圧耐性を持つ装備ってことですかぁ……?」

「そうそう。そういうの。水圧耐性装備」

「ならないこともないですねぇ。2個くらいレシピ持ってましたぁ」

「ほんと? 助かるぅ。作れる?」

「はいぃ。素材もちょうど先ほどマルーンさんが採ってきてくれたものがあるのでぇ……。マルーンさんエスパーです! さっき渡された素材がちょうど水圧耐性の防具の素材です!」

「……マルーンは多分潜ることを理解したから集めたんだろうな」


 そういうことをするやつだ。信頼できる。


「で、マルーンはどこに?」

「マルーンさんはこの後会食があるということでログアウトしてますぅ……」

「そっか。連れて行きたかったんだけど。フォーチュンとかアンテとかは?」

「フォーチュンさんは反省文、アンテはバイトがあるそうです」

「……反省文?」

「学校で何か問題を起こしたらしくてぇ……。今ログインしてるのは私とヒバナさんくらいで……。最近皆さん忙しそうなんですぅ」

「まぁ、学生だもんなァ。スコティッシュ、来るかい? 地球に」

「わ、私もいいんですかぁ!?」

「もちろんだとも。大歓迎。アルカードを紹介したいしね」

「ぜ、ぜひともぉ!」


 スコティッシュはいろいろと荷物をイベントリにしまい、私についてくるようになった。










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