次の目的地は
私は警察に捕まっていた。
家一軒破壊したことで、器物破損で。器物なのだろうか?
だがしかし、私の見た目が普通の人間じゃないこと、違う惑星から来たことを告げると、にわかには信じがたいという顔はしていたが信じてくれたため、釈放となった。
「もう暴れないでくれ」
「善処します」
私は警察署から出るとアルカードが待ち構えていた。
「お勤めご苦労……とでもいうべきかな?」
「そこまで長くいたわけじゃないんだけど……」
「冗談だよ。それで、なにがあった?」
「アンチに襲われただけ。やりすぎた」
「日本で戦うにはしがらみがありすぎるね」
外国でもしがらみはあると思うけど。
だがしかし。
「ま、ここに来たことも悪いことじゃなかったよ」
「ほう? なぜそう言える?」
「不思議な噂を聞いた」
看守の人は沖縄出身で、不思議なことがないか聞いてみた。すると、看守の人は小さいころ不思議な体験をしていた。
海で遊んでいると、海の底に誰かに引っ張られた。そして、目を覚ますと、浦島太郎という物語で出てきた竜宮城があったのだという。
この話は誰にも信じてもらえず、ダイバーの資格も持っているので帰省しては潜ってみてるけど見つけられないのだとか。
「この話、どう思う? 本当にあると思う?」
「あるね。断言できる」
「だよね」
アルカードも乗り気だった。
「さっそく向かおう。向かう先は沖縄だ」
「なんくるないさー!」
「日本の南国、海の中の理想郷の竜宮城。浦島太郎で言うならば……乙姫がいるはずだろうね。そして、俺たちが帰ってきたら数年経過しているということはないだろうが……。ロマンだね。これもゲームの醍醐味だ!」
テンション上がっているなぁ。
「船に乗り込め! さっそく沖縄へ向かう!」
私は船に乗り込んだ。
大人数が乗れるであろう巨大な船はいい見学の的だ。地元の人たちが集まってきている。私は大きく飛び上がり船に乗り、空を飛んだ。
私は操舵輪を握りしめ、全速前進。沖縄は京都の南西部。九州を少し過ぎたあたりにある。北海道より小さいからすぐ沖縄をめぐることが出来そうだ。
「沖縄って言ったらソーキそばとかサーターアンダギーとかだよね! あまり堪能してなかったけどグルメを堪能してみてもいいよね!」
「そうだな……。たしかにVRではそれもある。沖縄か……。俺はシークワーサーとかは食べてみたいね」
「いいねシークワーサー! 竜宮城メインで沖縄堪能の旅へゴーゴー!」
「俄然テンションが高ぶってきたな。よし、全力で向かうぞ!」
沖縄グルメか。
スマホとかあればすぐに調べられるんだけどねぇ。この世界はVRだからスマホが今ないのですよ。買えばいいんだけどね。




