伏見稲荷大社にて
この地球に何があるのかはわからない。
が、何かあると踏んで、私たちはこの地球を探索することにした。次の日も、ログインし、今度は京都のほうに行ってみる。
「伏見稲荷大社……。何かあるとしたらこういう神社とかじゃないかな」
「確かに。神聖な場所にこそ何かがあるだろうね」
千本鳥居をくぐり、本殿へ向かってみる。
本殿に来た時だった。突然地鳴りがしていた。もしかして一発目でビンゴか? 地鳴りがして、私たちの目の前が突然変化する。
真っ白な空間に連れてこられていた。
目の前には大きな狐が座っていた。
「よく来ましたね狐の子よ」
「あ、私?」
「妖怪天狐……。神にも等しい力を持つ妖怪。はるばるこの星へやってきて何の用でしょうか」
「当たりだね。イナリちゃんは条件を満たしていたようだ」
「だね」
イベントを引き起こす条件を満たしていた。
私は狐の問いかけに応える。
「いや、何の用とかはないけど……しいて言うなら観光ですかね?」
「なるほど。嘘偽りはなさそうですね」
「はい」
「ふふ。正直者ですね。正直者には力を授けましょう」
そういうと、狐のほうから光が飛んできた。
光は私の中に吸収されていく。
《スキル:天眼 を取得しました》
天眼……。
効果はというと、ちょっとえげつない。シンプルな効果で、あらゆるスキル、魔法の消費MPを10にするという効果を持っていた。
もちろん、この効果で弱いわけがなかった。私が考えても、どう考えても強いスキル。全部の魔法、スキルの消費MPが一律で10になるという効果はどうにもえげつない。
神様が与えるスキルはこんなえげつないんですか?
「瞳の色が変わったね」
「え、マジ?」
「黒色だったのが白眼になっているよ」
というので、自分をスクショしてみてみる。
黒い部分がなくなり、目に黒く細い丸があるだけで、丸の中も白い眼になっていた。こわ!
「ふふ。神はいつでもあなたたちを見ています。どうか悪さをせぬように」
「うっす……」
と、キツネがそういうと、私たちの目の前の光景がまた再び伏見稲荷大社に戻ったのだった。
私は落ち着いたところで、さっき取得した天眼というスキルをアルカードに説明すると、アルカードも壊れだと言っていた。
全部が一律で10になる。
強い魔法ほど、消費MPは大きくなり、私が使える最大レベルの炎魔法では100を超える消費MPのものもある。
それが全部一律で10になる。
半減っていうわけでもなく、10だ。
ものすごく減っている。
「君は強いスキルを何個も取得しすぎではないか?」
「昔から運がいいんだよね」
「運がいいという問題ではない気もするが……。一度見に行ったらどうだい? 守護霊とか。そういうのやってくれるだろう?」
「あー、そういや、札幌によく当たる占い師の人がいるらしいし占いに行ってみるかなぁ。あまりそういうの信じてないんだけど」
前もママとかにそういうのに行ってみて見てもらったらどうだと言われていたし、行ってみるかなぁ。
私のことだからろくでもない守護霊とかは絶対にないと思うけど……。でも怖いよね。占いは朝のニュースの星座占いとかでいいんだよな。
「しょうがない。思い立ったが吉日。今日行ってくる」
「ログアウトするのかい?」
「する。船に戻るけどアルカードはどうする?」
「俺はもう少し探索しているよ。京都の街並みも気になるしね」
私は一人で船に戻る。
占いか……。




