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現代転生みたい

 神奈川辺りまでまた再び舞い戻る。

 船を止めてある七里ヶ浜に少し近い藤沢まで逃げてきた。街頭のテレビを見てみると、さっきのことがニュースになっており、若い男とキツネ耳とキツネの尻尾を生やした男女が突如現れた変な生物を撃退したというニュース。

 紛れもなく私だな……。


「なんだろう、異世界から現代転生してきた感じですげー面白い」

「ふふふ。心躍るね」


 私たちがテンション上がっていると、クラクションの音が鳴り響いた。

 その音にびっくりしてそちらのほうを向くと、女の子がトラックにひき殺されそうになっている。私は思わず反射的に体が動き出した。

 私は少女をつかみ、ぶん投げる。


「うああああーーーーー!」


 私の目の前にトラックが迫る。

 そして、私は思い切り轢かれたのだった。トラックが停止し、私のところに駆け寄ってくる。トラックにひかれるだけで結構なダメージじゃねえかよ……。

 私はそのまま立ち上がった。


「あんた大丈夫かい……?」

「大丈夫っす。女の子は?」

「そこで泣いているよ……。それより、それコスプレ、かい?」

「ん? あぁ、本物っすよ?」


 地球に来てトラックにひかれるなんてついてなさすぎだろ。

 

「地球には魔物は基本的に生息はしていないが、先ほどのような魔物が出現するようになってしまった感じだね。俺たちが活動していた惑星よりはるかに強い魔物が」

「現代日本でその魔物に対抗できる?」

「無理だね。重火器等はそろってはいるけれどボスとなると火力が心もとない。それに、俺たちみたいに戦闘の訓練を受けているわけじゃないからね」

「いや、私たちも現実だったら戦闘の訓練受けてないんですけど」


 この現代でどうしろっていうんだろうか。

 ここを追加する意図がわからん。ここに歴戦の戦士がいるーとか、そういうわけでもないようだしな。現代日本を追加した理由はなんなんだろう。

 

「ま、しばらくは俺たちここに残ろう。ゲームとはいえど、ゲームの中の人はここで生きているんだ。最強である俺らが組めば無問題。それに、わざわざ地球を追加するくらいだ。メタ的にはこの地球に何かあるとみていいだろうね」

「やっぱりアルカードもそう思う?」

「ああ。武器かそれとも強力なスキルの書か……。なんにせよ、ここは魔物が滅多に出ない不思議な惑星だね。ほかの惑星を見ていないから言い切ることはできないけれど」


 この地球には何かがあると私もアルカードも思っている。

 私の予感は当たるんだよね。だから絶対あるよ。


「ま、まずはここの拠点と、ここのお金が欲しいよね。俺たちがいたところはゴルだったけどこっちじゃ円だろうし、今の俺たちは無一文だ」

「拠点は最悪船でいいんじゃないの?」

「……そうだね。拠点は船でいいか。だけど、あれは目立つね」

「そうだね……」


 あの船はデカいからな……。

 私たちはとりあえず船のところに戻ると、たくさんの見学人がスマホを片手に写真を撮っていたのだった。

 物珍しさはあるもんね?

 

「はいどいてどいてー」

「うわ、噂のキツネ耳少女!」

「可愛い……」

「だろー? イナリちゃん可愛いでしょ? あとで撮影会開いてあげるから退いてねェ」


 私たちは人ごみをかき分け、船に乗った。

 さすがに海の上だと警察が来そうだ。ここまでリアルに表現してるんならそういう警察だって法律に則るだろう。

 

「とりあえず空に逃げるか」


 飛んでいたらまず地上の犬どもはこれまい。











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