攻撃性はギャンブル
私が配信していると、スコティッシュが突然やってきたのだった。
スコティッシュは少し面白そうな顔をして面白いものが出来ましたぁと笑っていた。
「何ができたの?」
「ふふ、私が自作で作った……そうですねぇ。見てもらったほうが分かりますぅ」
そういって出してきたのは銀の剣。
何の変哲もない、ただの銀の剣なのだが。私は剣を受け取って見てみるが、本当に何の変哲もない。
「え、普通の銀の剣だよね?」
『これのどこが面白いんだろう』
『これが面白い?』
視聴者も理解できてない様子だった。
「性能を見てみてくださぁい」
そういうので、性能を鑑定してみた。
すると、本当に面白い効果になっていた。50パーセントの確率で相手を即死、50パーセントの確率で相手を全回復させてしまうというマジで意味が分からない剣。
私はこの性能を見た時思わず吹き出してしまった。私はこの性能を視聴者にも見せる。
『えぇ……』
『草』
『凶悪すぎる』
『凶悪でもあるし馬鹿みたいな剣で草』
この性能面白いけど使えねぇ!
「面白い効果ですよねぇ? 即死効果を持つ剣を作れないかなぁと模索してたら偶然できましてぇ。レシピも書き記してありますぅ」
「名無しの剣になってるな。名づけることもできるみたいだよ。レシピを登録するの?」
「はい! この性能面白いので! でも名前は……決めてないですぅ」
このゲーム、自作したレシピは自分の名前を付けることができる。
いい性能が自作でできたらそれを自分の名前とかを付けてそういうアイテムにすることができる。結構すごい技術だと思う。
スコティッシュは名前を考えているが、あまり思いつかないようだ。
「スコティッシュ、これ私が名付けていい?」
「構いませんよぉ。私、ネーミングセンスがないのでぇ……」
「いいの? じゃあ、ギャンブルソードってのはどう?」
「おぉ、いいですねぇ! たしかにこの剣はなかば博打ですねぇ!」
「まぁ、ハズレの確率のほうがだいぶ高いけど……。ギャンブルソード、バージョン1かな」
「それで登録しておきますねぇ」
スコティッシュはギャンブルソードのレシピを登録していた。
それにしてもこの性能は割と凶悪。いや、たしかに外したら相手が全回復してしまうし、剣やメイスなどの武器には耐久値というのがあって、この剣の耐久値はまさかの1だし、1回こっきりのギャンブルだ。
これ笑う性能ではあるがマジで実用性がない。当たるも八卦当たらぬも八卦。占いか?
「ギャンブルにリスクはつきものだけど耐久値が1のギャンブルソードって……。序盤に使う以外の使用方法がなくて笑うなこれ」
「ふふ。真のギャンブルをやりたいならあと1撃いれたら勝てるって時に使うといいかもしれませんねぇ」
「うわぁ、やりたくねぇー」
せっかく苦労して削ったのにまた1からとか絶望だろ。
「ほかにも面白い性能の武器ありますよぉ! 例えば……魔法攻撃力のほうで与えるダメージを計算する剣とか……」
「おい、それガチのほうの強い武器だろ」
「え?」
「それってさ……。私が使った場合、魔法攻撃力のほうで計算してくれるけど、あっちは防御で受けるってことになるんでしょ? やばくないかそれ」
「あ、そうですねぇ。言われてみれば……」
使い方が明確にある武器じゃん。
私の場合、魔法防御がものすごく高い相手だと魔法で与えるダメージはそこまでだけれど、その武器だったら相手は魔法防御力で計算しない。
武器だから防御で計算するから……。
「魔法使いにとって割とほしい武器だよそれ……」
「え、じゃ、じゃあこのレシピも公表するので名前を……」
「名前? んー、そうだな。マジカルブレード」
「マジカルブレードですねぇ。了解ですぅ」
スコティッシュは生産極振りみたいな感じだから戦闘の知識はそこまでないようだ。
私は試しにその武器をもらってみる。耐久値も100と申し分ない。本当に魔法使いにとっては割とほしい武器にはなると思うけど……。




