深い妄想
ほら、よく考えてみようよ。今は別に大したことないのかもしれない。けれども、たった1、2年しっかり勉学に励めば必ず学力は向上する。そうすれば、良い会社に就職できてなんて快適な暮らし。
絵を描いてみたいんだ。みんなに認められる絵を。毎日コツコツ諦めずに練習すれば必ず上手な絵が描けるようになるはずだ。普段はゆるい雰囲気の絵を描いていて、たまにはバランスの整ったカッコイイ絵を描こう。不気味な絵も描きたいな。
SNSでみんなが称賛してくれる。ワタシの絵を見て、たくさんの言葉が。続けていこう。
歌は人々の心を揺れ動かす。歌を歌う人なんていくらでもいる。であるならばワタシも出来るのではないか?もちろん楽な道ではない。ボイストレーニングは毎日欠かさず丁寧に行う。そして作曲も出来なければいけない。ああ、なんて大変なんだ。でも、負けてはいけない。たくさんの人々にワタシの歌を届けなければいけない。長い月日が経ち、ワタシは素晴らしい歌声と作曲の技術を手に入れた。
今の政治は全くダメだ!話にならない!ワタシが変えなければならない。この国を今よりもはるかに良い国にワタシならできる。そう思いワタシは小さい頃から勉学に励んできた。苦しいことも沢山あったが、この国を良くするためならと必死に頑張ってきた。おかげで今では国民から数え切れないほどの称賛の嵐や尊敬の眼差しを受けている。ふふふ、やはりワタシは間違ってはいなかった。
さて、ワタシの歌を人々に届けるためにはまず知られなきゃならない。ワタシはそう考え、路上ライブをやることにした。すると、どうだろう。大勢の観客が。ワタシはすぐに時の人となった。類稀なる才能と今までの努力。そして運がワタシをそうさせた。なんて素晴らしい人生だ。
私は違和感を感じて一度中断した。あまりにも上手くいきすぎてはいないだろうか。しかも、何もかもが曖昧すぎる気もする。まぁ、別に構わないだろう。一瞬のことだ。頭の中で何をしようと誰も文句を言わないし、言えないはずだ。実際には何も起きていないんだから。そうだなぁ、次は異世界転生とかやってみるか。
ワタシはある日突然死んでしまった。不注意でトラックにはねられてしまったのだ。ここは何処だ?何故まだ意識がある?
「ああ、可哀想に、残念ですが貴方は死んでしまったのです。」
ワタシは驚愕した。その美しすぎる容姿に。
「あ、あなたは一体?」
とりあえずまずはこうなるだろう。すると、女神は答えた。
「私は光の女神のシリアルと申します。貴方の担当をさせて頂く者です。」
すると、ワタシは──
いや、もういい。飽きた。
牛乳でも飲むか…
まずは読んでくださってありがとうございます。
暇だから書いただけで特にメッセージ性とかありません。全く関係ない話になりますけど、宇宙のはじまりを真面目に考え始めたら絶望しますよね。「無」ってなんなんでしょうかね?ああ、怖い