1st:バカのかたまりと腐女子
始まりは、あのバカからだった。
「おい木更津ー、なんかいいサイトないー?」
なんなのだ、こいつは。何がしたいのだ。俺は『ニタニタ動画』を愛する健全な中学生だ!
「それは健全じゃねえよ」・・・何故こいつは俺の心を読むんだ。
・・・あ、どうも、読者の皆さん。俺の名前は 木更津飛鳥 といいます。『飛鳥って女の名前じゃねーの』って言ったそこのあなたちょっと来い!ビシイッ(叩く音)はい、人の名前でからかっちゃいけませんよー。で、さっきから俺の隣で色々うるさいのが(さっきも登場しましたよね) 柳原啓一。健全な変態(自称)だとか。あとは・・・あ、ちょうど今廊下を疾走してスリップ、クラッシュ、した柳原を越えるバカ、狭川実礼 (こちらは女性ね、あ、性はいらないか)、何故かこの二人とが一番仲いいです、ハイ。今は中一、期末で苦しんでるはずが、ずっと遊んでます。俺もバカだ。
この三人組でスクールライフが進行するわけだけど勉強はべの字もないから安心しなさい。
では、さっきまでの会話に戻ります・・・
「まあ、健全なサイトはいいとして、お前、ネットの都市伝説って知ってる?」
ちっ、何故エロサイトの話をそらす!折角俺がいいサイト(ブラクラ)をやろうと思ったのに!
「なんか企んでただろ」
・・・バレた。
「で、都市伝説?そんなの腐るほどあるよ、調べて今度教えてよ。」
『うむ、なかなかじゃ、話のそらしかた、話の合わせかた共に合格じゃな』『はい、師匠!』
脳内で幼い勇者と小さくて髪の毛とひげが長くて真っ白な仙人の会話をプロデュースしていた俺は、痛恨の一言を言ってしまったことに気づかなかった・・・
「相変わらずバカっぽいことやってんじゃない」あ、狭川だ。
「「お前にだけは言われたくねーよ」」
ハモってしまった。畜生。そんな俺たちにもれなく手刀を入れて呻かせたあと
「アタシも都市伝説には興味あるわ、アタシもパソコンとかケータイとかいじってるから」
はい、痛恨の一言第二号ですね、おめでとう。
「腐女子ですぐおぎゃああ!」柳原が自爆した、バカだ。
そんなバカ三人組の俺たちは、ネットで楽しい地獄を見ることになった・・・