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ギムル到着

 それから3日後


 あの崖崩れ以降は何の問題も起こらず旅は順調。ここ数日は四六時中誰かと一緒に居たからか、段々と普通に喋る事ができるようになってきている。少々口調が固いと言われるが意思の疎通に問題は無く、今日はとうとう目的地であるギムルの街に到着した。


「着いたわ、ここがギムルの街よ」

「ここがギムル……」


 高い外壁と緑に囲まれたのどかな街。それが俺が始めに感じた印象。以前泊まったケレバンの街よりも規模は小さいが、その分落ち着きがあるように見える。鉱山が近くて主な産業が鉄鋼業だと聞いていたので、もっと騒々しい街を想像していたけど、これはこれで良さそうな街だ。


 しかし道中でラインハルトさんに聞いた限りでは近年鉄の産出量が減少傾向という問題もあるそうで、特に今回は数年前から産出量が減って採算がとれなくなった鉱山を廃坑にするかどうか、視察と決定が目的の1つだとか……


 尤もその鉱山の廃坑はもう決定同然らしく、“鉱山は1つじゃないから、まだあと10年は街に大きな問題は無いだろうね”と、ラインハルトさんは既に廃坑を前提で話していた。子供に話す事じゃないと気を使われたのかもしれないが……


 まぁ3年前からほぼ採掘量ゼロ。今回の視察までに新しい鉱脈が見つからなければ廃坑なんて条件らしいしな……しかも既に街の鉱夫は去年からその鉱山で仕事をしていないとか。そりゃ誰でも結果を出せる職場で働きたいだろう。自分の収入に関わるなら尚更だ。


「それじゃあ宿に荷物を置いて、テイマーギルドへ登録に行きましょう」


 テイマーギルドとは従魔術師と召喚術師、魔獣を操る2種類の術師が所属するギルドであり、登録者への仕事の斡旋と情報の取りまとめが主な仕事。他にも従魔術師が従魔と共に住める住居の斡旋や餌を安く購入できるなど、所属員はサポートを受けられる。


 同じく冒険者ギルドや魔法ギルド、商業ギルド等もあるが、テイマーギルドは所属員が他より格段に少なく、従魔術師は従魔が人に怯えられやすいため他と比べて人気がない。よって必然的に規模が小さく、支部のある街も少ないが、この街では鉱山での荷運びという需要が常にあるため支部がある。


 ……まぁ、ほとんど奥様に聞いたんだけど。


 今日の奥様の機嫌はとても良く、鼻歌を歌いながら俺とお嬢様の手を引いて歩き、宿に荷物を置いたのだが……ひとつ気になった事があり、ギルドに行く前に奥様達に質問をした。


「僕はどこまでの情報をギルドに伝えれば良いのでしょうか?」

「情報提供は発見者の自由だから、リョウマ君が教えて良いと思う事だけでいいのよ」


 そうか、なら……


「それではスライムの進化条件と、ビッグスライムとの契約方法。新種のスライム2種の登録をします」

「スティッキースライムの粘着液の利用法は秘密にするのね?」

「はい、それは防水布として売り出す場合、類似品が出回ると困りますから」

「それもそうよね」


 話が終わるとすぐにテイマーギルドに向かう予定だったが、その前にラインバッハ様にこう言われる。


「リョウマ君は教会に行った事がないのじゃろう? だったら先に教会で自分のステータスを開示して貰うべきではないか?」


 その言葉にラインハルトさんも奥様もそうだった! という顔をしている。


 聞くとどうやら教会で発行される“ステータスボード”が話に聞いた“自分のステータスを見る道具”で、それがあればステータスの確認だけでなく、ギルドの登録手続きを円滑に進められるという。


 例えばテイマーギルドに登録するには“従魔術もしくは召喚術を使えること”という要件があるが、ステータスボードに表示されるスキルの欄に従魔術があれば即登録できる。しかしステータスボードを提出しない場合はしばらく待たされ、係員の目の前で用意されたスライムと従魔契約をしてみせるという手順を踏まなければ登録できない。


 というわけで、俺達は予定を変更してギムルの街の創世教会へと向かうことになった。ちなみにスライム達は宿で留守番。テイマーギルドだけなら連れて行っても良かったんだが、仕方ないな。







 教会で俺たちを迎えたのは、穏やかな笑顔を浮かべた修道服姿の年配の女性だった。


「ようこそいらっしゃいました。本日は礼拝でしょうか?」

「この子にステータスボードの発行をお願いします。事情があり今までステータスボードを持っていなかったのです」

「よろしくお願いします」

「そうでしたか、ではこちらへ。洗礼の間にご案内します」


 俺は修道服の女性について教会内を歩く。洗礼の間は洗礼を受ける者以外は立ち入り禁止だそうで、付き添ってくれた皆さんとは一旦別れた。


「こちらへどうぞ」

「失礼します」


 通された部屋にはケレバンの街の詰所で見たような水晶玉と台座が置かれている。ぱっと見た限り、台座に掌大で縦長の長方形の凹みがある以外はまるっきり同じにしか見えない。


「こちらがステータスボードになります。この板をこの台座にはめ込み、あなたが水晶に触れれば洗礼は完了ですよ。水晶に触れると強い光が放たれますが、害はありませんから安心して下さいね」

「わかりました」


 透明の板を見せてからそう言った女性は板を台座に填め、台座を挟んだ向かいへ歩いて行く。


「どうぞ、水晶に触ってください」

「はい」


 少し興奮しつつ、ゆっくりと水晶に触れる。その瞬間、水晶から俺がこの世界に来た時のような強い光が部屋中を照らし、俺はその眩しさに目を閉じてしまう。目蓋を貫き赤色となった光が続き、徐々に光が弱まっていく。


「う……? !?」






 完全に光が止んだ、そう考えて目を開けると目の前は先程までの洗礼の間ではなかった。


 ……間違いない。忘れもしない。ここは前にも来た神様の……


「おーい! 竜馬君!」

「こっちじゃ!」

「後ろよ!」


 呆然とした俺の耳に声が届いて振り向いてみれば、そこには俺をセイルフォールに送った3神が待ち合わせでもしているかのように立っていた。彼らがここにいるという事は、間違いなくここはあの場所。


「ガイン、クフォ、ルルティア……俺、また死んだのか?」

「いやいや、大丈夫じゃ。ちょっとあっちの世界の時間を止めて、精神だけ引っ張ってきているだけじゃよ」

「僕もまたこうして会えるとは思ってなかったけど、君が森の家に僕らの石像を作って毎日祈ってくれてたからね」

「あなた、森の中に3年も閉じこもっている間は毎日修行と研究と祈るを繰り返したでしょう? 食事も自給自足である意味粗食だし、聖職者の修行に近い事をやっていたから出来た事よ」


 そうなのか?


「お主は儂らに実際に会った事で儂らの存在を心から信じておった。そして3年間ほぼ毎日儂らに祈りを捧げたからな。儂らと話すための神託スキルを授けるに十分な条件が整っていたのじゃよ。

 洗礼の間でのアレがきっかけになったのぅ。目覚めたら新しく神託スキルを手に入れているはずじゃ。Lv2か3での」

「そうか……なんにせよ、また会えて嬉しいよ」


 とにかくこの一言だけでも。話せるようになったらと色々考えていたはずが、突然すぎて思い浮かばない。


「私たちもよ。約束通り教会に来てくれてありがとうね」

「新しい人生、楽しくやってるみたいじゃない。ずっと見ていたけど、面白い事を次々と」

「まさか3年も森に引き籠るとは思わなかったぞ。儂らには短い時間じゃが、人間にとってはそうでもあるまい? 第一、あそこは比較的安全な森だとはいえ危険が無い訳ではない。わしらは精々1年くらいだと思ったんじゃが……」


 そう話す3神は楽しそうだが、僅かに苦笑いをしている気もする。


「あなたは持てる技と魔法を生活に利用し、3年どころか贅沢を言わなければいつまででも生きていける環境を作り上げてしまったものね」

「あの家ね、見た目は質素だけど環境的には凄く良い家だったよ。安全性が高くて、広くて清潔。施設もなかなかに揃っていた。特にお風呂がある家なんてこっちの世界では富裕層の家だし、トイレがあそこまで清潔で臭くないのはこの世界中探しても君の家だけだと思うよ」

「スライムの研究であそこまでの結果を出すとは儂も考えておらなんだ。そもそもスライムを自主的に研究する者も居らんかったしのぅ……特にあの2種、クリーナースライムとスカベンジャースライムには驚いた。あれは、新種じゃぞ?」

「……あ、ああ。やっぱりか。偶然出会った従魔術師の一家の人達にも聞いたが知らないって言ってたから、そうだと思ってたが」

「うむ。スライムは元々儂が作ったんじゃが、環境に適応する性質と繁殖力を持たせただけなので、その後の進化の可能性は無限にあった。しかしあまりに弱すぎて他の動物に駆逐されるので、ある程度の種が生まれたあとはあまり増えなくなったんじゃ。

 土地の環境によって生まれるスライムが決まってしまうようになったしな。じゃから儂も、新しい種のスライムが生まれる可能性をすっかり忘れておった。実に見事じゃ!」

「スライムをあそこまで研究した人なんて、あなたが初めてだと思うわ」


 スライムはそんなに研究されてないのか?


「作った儂ですら忘れておったからな……もうスライムに関しては儂よりお主の方が詳しい気がしないでもないぞ」

「スライム限定でも神以上の知識とか、なんだよそれ」

「しかしのぅ……お主はスライムに関して、まだ色々考えておるじゃろ? お主の研究している所を覗いておったが、儂が考えつかなかった事をお主は考えておった。

 そもそも神といっても万能ではないんじゃ。それぞれ得意分野があれば苦手分野もある。時には自分が見守る世界で生まれた者たちの発明に目を見張ることもな」

「例えば僕達は神だから君たち人間に害される事はないけど、もし君が今ここで殴りかかってきたら簡単にボッコボコにされるね。僕たち戦闘技術無いもん。

 神の力で守って触れられないようにはできるけど、技術で君に勝る事は不可能さ。戦闘が得意な戦の神とかなら負けないけどね」

「ほー……そうなんだ」


 それは知らなかった。


「まぁ、神様って言えば何でもできるイメージがあるわよね、人間には。……でも、楽しそうで何よりよ。それにまさかあの一家と関わりが出来るとはね」


 ん? ジャミール公爵家の人達を知ってるのか? いや、神様だしおかしくはないけど……


「口ぶりからして、あの人達は何か特別なのか? 身分じゃなくて神として見て」


 俺の質問にはルルティアが答える。


「だってあの人たちの先祖は私達が送り込んだ地球からの転移者だもの」

「そうなのか!?」

「うん。あの子はいい子だったな~。動物の調教師を目指していてさぁ、状況はあまり掴めてなかったみたいだけど、動物を従える能力を願ってそっちの世界に行ったんだ」

「それって、もしかして従魔術か?」

「半分正解。当時から近い技術はあったからね。彼女がその技術を学んで、僕たちが与えた力を合わせて完成させたのが従魔術さ。従魔術を完成させ、従魔術でいろいろ功績をあげて、当時の王に貴族位を貰って、顔も良かったからモテて、出会った貴族と恋愛結婚。その後もずっと続いている由緒正しい従魔術師の家系だよ」

「しかも今居るジャミール家のラインバッハには儂が、ラインハルトにはクフォが、エリーゼにはルルティアが加護を与えておる。さらに娘のエリアリアは儂らが送った転移者の血を色濃く受け継いだ先祖返りじゃ。知らん訳があるまい」

「君の次ぐらいによく様子を見ているよ」

「へぇ……じゃあお嬢様は従魔術の才能があるのか?」

「才能はあるが、あの娘が強く受け継いでいるのは従魔術の才能ではないな。従魔術師の才は父方からの血筋じゃ。

 血を色濃く引いているのは、母方の家系に居た別の転生者でな。こっちは典型的なオタク系というやつじゃ。元から運動嫌いらしく、武術は完全に諦めて魔法で無双しておったのぅ。それにリョウマ君とは違って魔力の強化も願ったため、魔法の威力と連射力が凄まじかった。その分、多彩な魔法を身につけるには時間がかかったがな」

「初めは自重って物を知らなかったからね~」

「気が弱くて臆病だったから、死ぬまで自分から悪事を働けなかったのが幸いしたわね。与えておいてこう言うのもどうかと思うけど、あの当時は彼が死ぬまでヒヤヒヤしたわ……」


 どんだけ凄かったんだその転移者……それにしても


「少しは聞いていたけど、転移者って結構居るんだな。俺が会うこともあるのか?」

「地球から魔力を持ってくる際に必ず1人は来てもらうからのぅ。短くてもこちらの時間で200年は空くので、同じ時代に複数人の転移者が存在する事はまず無いが」

「戦時中には魔法を使った戦闘が激化して、急遽地球から来てもらった人が居るけどね。普段は無いよ。今のところ大きな戦争は無いし、君が生きているうちには要らないと思う」

「転移者のことが知りたければ、本を探すといいわ。彼らの多くは神の力で高レベルのスキルや特殊能力を与えられているから、おとぎ話や伝説、英雄譚になる事も多いの。

 例えばさっき話したエリアリアちゃんの母方の魔法無双と戦時中に急遽呼び出されたのが同時期で、戦時中に大暴れして英雄と勇者と呼ばれていたわ。他には……とある横柄な転移者は魔王とかそんな感じの扱いで討伐されておとぎ話になったし、旅の途中で錬金王の話を聞いたでしょ?」

「ああ、錬金術の話になった時にな。錬金王も転移者なのか?」

「そうよ。ひっ……じょ~~~~う、に! 頭に来る奴だったけどね!」

「転移の特典として錬金術を使いたいって言い出して、向こうの世界には無いって教えたらじゃあ作れ! って命令されてね。“錬金王”って呼称も自分で広めて部下に呼ばせていたくらいだし、とにかく偉そうだったよ」

「仕方ないから儂が適当に話を聞いて作り上げたんじゃよ」

「適当にって……まさか錬金術の使い方が妙に簡単なのは……」

「うむ、儂が適当に作ったからじゃ」

「やっぱりか! 簡単な魔法陣書いて、その上に材料置いて、分離する物を考えて陣に魔力通したらそれだけで成功するから簡単すぎると思ったらそういう事か! 他の魔法みたいに魔力量の制御・調節すら要らないから妙だと思ったんだ」

「あやつのワガママに時間を取られたくなくての。いくら暇とは言え、不愉快な思いをするくらいなら暇の方がマシじゃ」

「その点に関しては同意するが、なんだかなぁ……」

「こっちの世界の人間にとってはそれでも難しいのじゃぞ? こっちの世界では地球の元素などの知識が無い。錬金王は地球の学生じゃったから問題なく使えて大きな財を得たが、その後の錬金術の最盛期でも錬金王以外は分離1つまともにできん奴が殆どじゃった。

 錬金王は金の亡者で、自分の利益を取られたくないばかりに知識と技術を誰にも教えぬまま死んでいったからのぅ。現代の錬金術師の秘密主義は、錬金王の行動の名残じゃて」

「それでかよ……」


 好き勝手やってるなぁ、他の転移者も……


「君は今までの転移者と比べると、かなり大人しい方だよ。……君は周囲に流されてるように感じるかもしれないけど、そうでもないよ。自分の事はちゃんと自分で判断してるし、従うべきルールにはちゃんと従って、その中で自分なりに色々とやってみる。僕たち、ひいては今君がいる世界、セイルフォールにとっては最も望ましい類の転移者だよ」

「急にどうした?」

「ふっふ~ん、これでも一応神だからね、神っぽい事を言ってみせたのさ」

「ああ、そうか……」

「難しく考えなくて良いのよ。前の世界で周りに流されながら生きていたとしても、今も同じというわけではないわ。それに流されて生きる事の全てが悪い訳でもないんだから」

「人生を楽しめば、それで良いではないか、のう?」

「そうだな……うん。ありがとうな」

「気にするでない、儂らは神じゃからな、このくらいの助言は容易いわぃ」

「君は僕たちを楽しませてくれるから、お礼だよ」

「……そろそろあなたがここに居られる限界が来そうだから。その前に少しだけ私たちからのアドバイスよ」

「ありがとう。生憎前世から語彙が無くてな、こればっかりしか言えないが、感謝してる」

「気持ちは伝わるわ」

「僕たち皆、見守ってるからね」

「最近は他の神もお主を覗いておるぞ」

「え、他?」


 突拍子もない言葉に、自然と目が見開かれる。


「戦の神と魔法の神が気にしておったな、転移者嫌いのあやつらにしては珍しい」

「頻繁に見ているのは私たちだけど、いろいろな神が気が向いた時に君を見ているわ」

「何それ、聞いてないんだけど……」

「別に何かする訳じゃないからいいじゃない。あ、でも技術と職人の神があなたに加護を与えたらしいわ。とりあえず悪い物じゃないから安心して」

「お主の前世の酒の飲みっぷりが気に入ったんじゃと言っておったな。あやつは酒の神でもある。前世で楽しい酒は飲めなかったようじゃが、あれだけの量を飲める事を評価したそうじゃ。

 あとはお主が訓練しておった酔拳とかいう武術を面白いと言って見ておったぞ」

「酔拳? 森で時々映画の真似事をやったけど、それを見られたのか? まさかそんなので気に入られるとは……」

「人生何が起こるか分からんのぅ。まぁ、お主に用意した素性の設定では、お主を育てた祖父はドワーフという事になっておる。テクン……酒の神じゃが、そいつは主にドワーフに信仰されておるので丁度いいじゃろ」

「確かに、それならおかしくはないか?」

「大丈夫じゃろう。……さて、今回はここまでのようじゃ。本当に時間が来てしまったわい」


 え!? あ、そうなのか……


 流れに任せて喋っていたら、わけが分からないうちに別れの時がきてしまったらしい。またあの光が俺の周りで輝き始めた。


「久しぶりに会えたのにな……」

「そんな残念そうな顔をしなくても、また教会に来れば短時間の話は出来るでしょうし、こうして会うことも出来ると思うわ。この結果は予想外だけど」

「……そうか。じゃあ、また」

「うん、またね」

「お主は本当に面白い。次に会える日を楽しみにしながら、日々見守っておるぞ……」





 ガインがそう言うと目の前に柔らかな光が溢れ、光が収まった時には教会の洗礼の間と修道服の女性が目に入る。


「すごい光でしたね。強く光るほど神様に愛されているそうですから、いずれかの神様から加護を与えられているかもしれません。後でステータスボードを確かめて下さいね?」


 どうやらガインが言っていたように、こちらでは時間が止まっていたらしい。しかし、加護に関しては聞かないのか?


「ありがとうございました。加護に関しては何も聞かないのですか?」

「加護は神様からあなたに与えられた物ですから、貴方と加護を与えた神様以外には何も言う権利はありません。質問されれば私の知る事をお教えしますが、こちらから聞き出そうとはしませんよ。それに、基本的にステータスカードの表示は名前と年齢、種族以外隠すのが普通です。個人情報ですからね。表示された情報を隠すには、隠したい情報を隠すと念じれば隠せます。やってみて下さい」


 そう言われて俺のステータスボードに表示された情報を見る。

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