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あえて言葉にするのであれば

どうも、コーフィー・ブラウンです。


昨日は雨がすごく降っていました。

よく寝る前に雨や水の音を聞いてリラックスしますが、

あまりの大雨はうるさいものです。


では、楽しんでください。


ーミーンワイル、聞こえているか? 聞こえているはずだ。 お前の生存反応は正常に感知されている。

 一体何をしている? 魔王は討伐された。 その先は城外だぞ。 

 おいっ!! 聞いているのか!? 

 城内にも悪魔はいるが、外には倍以上の数がいるぞ!ー


ワイズの意識内のその反応は城を完全に離れ、城下町を進んでいく。


ーナウス!ー ーウィラー!ー


ーそこをまっすぐ行くとこの城の最上階まで通じる階段があるはずだ。 そこから船を出し噴水広場に攻撃せよ。ー

ー左の窓から噴水広場が丁度見えるだろう。 城下町の屋根を伝ってそこに向かえ。ー


~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~


「なあ、このままどこに向かってるんだ?」

少女は僕の右手を引っ張りながら歩んでいた。


その後頭部は少し回り、

「ここから逃げているに決まってんじゃん! 悪魔に襲われるんだから!」

彼女は爽やかな笑顔を浮かべて、ズンズン進んでいく。


グッ


それとは逆に僕は足を止め、彼女の軽い体の体勢は後ろにのけぞった。

広場は近い。

もう噴水が見える距離だ。

「君、一体何者なんだ? 天使でもないのに、襲われる側の獲物がこんな道を堂々と歩くわけない。」


振り返らない。

ただ、何も言わずに僕の手を少女のか弱い力で引っ張っていこうとするだけ。


「・・・何者でもないんだ。」


「?・・・・・ッ!!!」

その瞬間、彼女の細い腕に無数の血管のようなものがボコボコと肌の直下で浮き上がり、

必死に手を離そうとしても握る力が人間ではない。


ズズグシュッオオオオオオンン!!!


前方にあった噴水に突撃したミーンワイル。

あまりのダメージに、天使の能力を使ったのかさえ判別できない。


「『羨望』を知っているか? 天使よ・・

 まあ知っているだろう、元人間だし。

 だが、それを語る権利は貴様ら天使に無い。」


少女の背から無数の人差し指が生え出て、奥歯が環を成しながら頭上を周り、

碗骨と背骨が組み合わさって杖を形成する。


さながらその姿は、天使。


「私は様々なものにあこがれた。

大富豪、皆に愛されている猫、絶世の美女、超大国の王子、はたまた悲劇のヒロイン・・・」


「今私は、君にあこがれている。

純真で、誠実で、情け深い・・・天使の身を受け、それでいてまだ、人情を思わせる。」


杖の先から黒く、紅く、蒼く、巨大な魔力の塊が練られていく。


「すべてを手にせよ、『崩壊紅蒼曲(ディクフォ二ウス)』。」


ズグォォオオオオオ゛オ゛オ゛ゴゴッ

魔力弾がミーンワイルまた、もたれかかっている噴水ごと吹き飛ばそうと飛び迫る。

細胞の損失がひどく、ミーンワイルは手足を必死に前に出すことしかできない。


くっそ・・こんなところでか、

だったら天命なんて聞かなきゃよかった・・・

無念過ぎて嫌になる。

俺ってこんなにあっけないのか・・


いや、いっそ昇天しないようにここに留まってやろうか・・(脚に力を込める)


「勇者の剛胆ッ!!!」

ガギギギギギ・・・

白い姿がまず目に入った。

その者の首からのびる赤い布は一瞬血かと驚いた。

彼はほとんど直接手で(薄いグローブは着けているが)その禍々しい魔力弾を封じ込めた。


「ウィラーさんっ・・!」


「おおっ! ギリギリ間に合ったか~・・」 ホッとした様子。


「君、全然動かないし避けないからもう手遅れだと、なんかワイズもめっちゃ焦ってたし・・」


バケモノみたいな彼女は僕らを見て、

「君達イッ・・イインネエエエエェェッ!!!」


「ウィラーさんっ!」


「まあ、こっからは僕にまかせててよ。

196代目『勇敢者の天使』、ウィラーだからね。 『勇者の快走』」

ガチャン

銃剣を彼女に向ける。

ドゥドゥドゥドゥドゥドゥドゥドゥドゥドゥドゥ・・・っ!!!

彼の身体は大きく揺れ、その振動が僕が座り込んでいる地面にまで伝わってくる。


ただ、その銃口と弾の軌道は、全く揺るがない。


ボッ ボッ ボッ ボッ 

彼女、というよりバケモノのような異形をつくる暗黒の物体が、彼の攻撃によって消滅していく。


まとっていたものが弾き消されていく中で、一発が彼女の身体の中心に飛び込んだ。


「いけえっ・・!」


ガウアアアアンッ!


銃弾が、情けなく見えるほどゆっくりと地面に落ちる。


「えっ」


たった今気づいた。

僕らが対峙していたバケモノはもう、次の段階に進化していた。


暗黒色をした煙のような存在から、これまた漆器のように真っ黒な装甲で身を包み、

トロフィーのように銀色の光沢をもつ角が眉間から突出したバケモノ、いや動物のサイが姿を現した。


サイは黒い目を向け立派なツノを揺らす。

「私は知っているぞ。人間の物欲はとどまることを知らない。 私がこの姿になった時、絶対に譲れない願望が一つだけ湧き上がるのだ。

それは“身の安全”。

それだけだというのに、私は『羨望』などと指をさされ叫ばれる。」


ズウウウン、 ズウウウン


サイはツノをこっちに向けながらゆっくりと歩き周る。


「ミーンワイルよ、私は魔王になってから約1000年以上、お前たちを100人以上は殺したぞ?

ウィラー、お前も殺したことがあるなぁ。」


ーウィラー、これは奴なりの威嚇だ。 お前は今までの奴の中でトップクラスに強い。 でも今は冷静になってくれ。 ミーンワイルを守り抜くことだけに集中しろ。ー


「まあいい・・・」 サイが後ろ脚で数回地面を蹴ると、レンガの地面が破壊されて少し盛り上がる。


「お前ら二人ごと轢き殺してやる!!」

盛り上がった山を足場にして、サイはとんでもないスピードで突っ込んでいく。


「やっべえ・・・(ウィラー)」どうする・・


ズウン! ズウン! ズウン! ズウン!


ウィラーとサイの角先があと5メートルほどに縮んだ時、

「すおこおかああああっ!!!」(ボスナ)

「『ファーストミサイラー!』」 

ボスナは上空、真上からサイをめがけて直下する。


ドゴゴゴオオオオオオン!!!


サイはすぐにステップを変え、直撃は避けたが、崩れ行く地面に足をとられたところに、


「『生きるとは呼吸することではない。行動することだ』。」

これまた

上空からエフォードが直下し、今度はサイの分厚い背中の装甲ごと地面に打ち付ける。


「私は・・まだ・・」

サイが前脚でまた立ち上がろうとした時、


「『ごめんね』。」


どこから現れたのか、サイの首の真横に立っていたペナ。

背中の大きな剣を首の下に突き刺し、振り上げる。


ツノがついたサイの頭は空を舞う。

よく見るとその長いまつげがついた優しい眼は涙のようなものを浮かべていた。


~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~


私が魔王に選ばれた1000年以上前のこと。


今みたいに複雑なものは無く、ただ強いものが幅を利かすような単純な世界だった。


当時人間だった私の生まれも平凡な農家で、早朝から早い夜まで農地にいては、深い夜には家にある一番きれいな格好で、村長の相手をした。


そのことを母は誇りのように辺りに話し、父はその賞与としてえられる物品をもって、家計の足しと周囲との結束の強化に使っていた。


別に、それについてはもう、何も思わない。


村長の扱いは、ひどいものではなかった。


じゃあなぜ、今になってこんなことを思い出しているのだろう。


その頃の自分に変身していたからだろうか、 きっとそうではない。


それぐらいしか、無かっただけだ。


私の人生はあまりに空っぽ過ぎた。


15くらいで死んでしまった私は、もう魔王としての性分しかない。


だから


~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~


サイのツノが銀色の少女に変形し、ペナの頭上に覆う。


「危ないっ・・!」(ミーンワイル)


僕は必死に右手を持ち上げ、


「『マス・フラスト』!」


ズイウウウウン・・・


ミーンワイルはついに意識を保てないほどの細胞を失い、果てた。


消えゆくガラクシールを見てウィラーはミーンワイルを優しく抱き寄せた。


本作品を読んで頂きありがとうございます。


次回も応援お願いします。


キャラクター紹介


ー天使ー


ミーンワイル(元名:○○○)  大衆の天使 499代目

 本作の主人公。

 17歳と若いために青年の姿。

 奇跡:受けたダメージを犠牲と入れ替える。

    通常の攻撃魔法、防衛魔法。

    捧げた細胞の量で規模が変わる。 ※身体の回復には大小関わらずかなりの犠牲が必要

 犠牲:自分の細胞


ボスナ 若輩者の天使 28代目

 戦闘員。

 長身(208㎝)でムキムキ。

 マンバンヘアに刈り上げ部分はハナミズキ(いろいろ)の模様(イグノー考案)。

無地の黒い上下のセットアップに、メッチャごつい白いベルト、白い革靴、ネックレス。

 奇跡:不明

 犠牲:不明


ペナ 喪失者の天使 40代目

 天使の中でも最高級の実力者。

 俗界では白い仮面をしている。

 白いフード付きの短いマントをして、黒を基調としたロリータ風の軍服を着ているため、天使たち以外には女だと思われている。

 本人はこの恰好をあまりよく思っていない。

 背中にくそでっかい大剣を背負っているが普段は腰に差した中小サイズの剣を使う。

 奇跡:不明

 犠牲:不明


カー 怪火の天使 84代目

 戦闘員。

 白い生地に白い帯の着物。帯締めと帯揚げが赤い。

 奇跡:最強の火魔法

 犠牲:不明


ウィラー 勇敢者の天使 196代目

 戦闘員。

 白い学ランに黒いラインが入った服。

 赤紫色の長いマフラーをしている。

 奇跡:不明

 犠牲:不明


ナウス 指揮官の天使 13代目

 身長145㎝。

 白い軍服、青い装飾が特徴。金の六芒星の紋章がいっぱい。

 軍帽と銀髪のショートヘアが似合う。

 短パンで黒いタイツ、白いデカい軍靴。

 奇跡:不明

 犠牲:不明


エフォード 指導者の天使 62代目

 天使たちのリーダー。

 天命以外の普段は、白いトレーニングウェアを着ている。

 両方の髪を刈り上げていて、かなり大きな六芒星のピアスをしている。

 首や胸元、肩には白いタトゥーが彫られている。

 奇跡:不明

 犠牲:不明


ワイズ 天才の天使 2代目

 天使たちの司令塔や相談役。

 年齢不詳。

 普段はロボットを通じて活動。

 「ウルチン」という奇怪なハリネズミのバケモノを飼っている。(1000年以上生きている)

 老衰・餓死・病死は不可能。

 奇跡:不明

 犠牲:不明


デフォン 偶像の天使 19代目


 金髪の可愛らしい女の子。(ここだけの話、23歳)


 奇跡:不明


 犠牲:不明


ユナー 欠落者の天使 37代目

 たまーに、天命で出動する。

 赤毛の女性、眼鏡にこだわりがあり、コンタクトをしてわざわざ伊達メガネを付けることも。

 ここだけの話、29歳。

 奇跡:不明

 犠牲:不明


ドロエ 杏林の天使 9代目

 天使たちの救命担当。

 袖がタンクトップ程短く、丈がウェディングドレス並みに長い白衣を着て、中はほぼ100%白いレース   でできた下着を着用。

 彼女は下着が大好きなので、様々なタイプを着用(すべて白いレース)

 もも下は白いストッキングで常に裸足。

 奇跡:不明

 犠牲:不明


ウルメティー 熟年者の天使 22代目

 奇跡:不明

 犠牲:不明


スミレ 浮浪者の天使 70代目

 奇跡:不明

 犠牲:不明


イグノー 表現者の天使 66代目

 白いダウンのジャンパー、袖が長くて太いため、塗料などで汚れている。

 下は短パン。

 口癖:語尾に「~だ」

 奇跡:不明

 犠牲:不明


ウィーク 陽気者の天使 12代目

 白いダウンジャケットに真っ白のTシャツ、白いタイトな長ズボン、白いスポーツシューズを履いてい  る。外に出る時はいつもサングラス。

 奇跡:不明

 犠牲:不明


ギク 回復者の天使 16代目

 白く短い長そでの革ジャンに、胸元が開いた赤いニットシャツ、白いベルトと白い革のズボン。でっか いネックレスをつけている(色んなマーク)。

 髪は青紫、白色、黒色が混ざった感じ。

 銀色と白色がねじれた、先が天使の羽が三対の杖を持っている。

 奇跡:自分(執行者)が知る元の形に戻す。

 犠牲:不明


アザナ 忘却者の天使 51代目

 忘れん坊。

 奇跡:不明

 犠牲:不明

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