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そう言われても

どうも、コーフィー・ブラウンです。


雪がすごいですね。


どうか楽しんでください。

瓦礫と原型を完全に失った門を踏み越えて、廃墟の街へと入っていこうという数人。


「門がこんなにへしゃげちゃってんじゃない。

ねえ、本当に居ないの? ワイズー?」


ーいない、これで5回目ですよ?ー


「何?カー。 また聞いてるの?」(ウィラー)


「う、うぇ!? だ、だってここ、めっちゃ雰囲気が怖いもんー・・」


「・・ああ、こんなに凄まじいもの。

・・・一体どこから引っ張って来てるんだ?」(ナウス)


ー聞くのか? ナウス? お前らしくないな。ー


「らしくない?・・・そうか、おい。 エフォード、そろそろ気を付けよう。」


「ん?・・・あっいや、そうだな、あれか。」


「『魔王の裁量』・・・」  ボソッ


〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜


「らっしゃあぁっ!」


ヒマワリのようなトカゲに似た悪魔を、地に張った身体ごと引き抜いて3メートルほど宙に投げて、素早く落下地点に入り、


ザッ  右足を強く踏み込んで


ドゴオッ   ピシシッ・・  彼の左太ももに強打したトカゲの頭はヒビを鳴らす。


ガッシャアン!    ガッシャアアアアン!

吹き飛んだトカゲが廃屋に突っ込んだ音とほぼ同時に、

ペナさんが、どでかいアリの頭部を掌打で地を割りながら砕いた衝撃が追う。


つっよ、この人達ひとら・・


「ワイズ、この先はどう行ったらいい?」

ーこのまま、真っすぐ向かえば本拠地の中心部に着くが、おすすめしないな。

 ミーンワイルでも倒せそうなのが6体、ボスナなら28体、ペナ、君なら40体だ。

 そして、三人でも無理そうなのが1体、道中の噴水広場に構えている。ー


「片方のチームと合流できれば?」

ーそりゃもちろん、圧倒できるはずだ。

 でも、今回の最大の目的は魔王の討伐、それを優先してほしい。ー


「・・そうだな。他のルートは?」


ーありがとう。

 右の建築物の壁に、黒い・ままの方向に進んでほしい。ー


言われたとおりに降っていく。


~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~


「ワイズ、門付近の安全は確保できた。 ナビを頼む。」


ーああ、エフォード。君らにはすまないが、別動隊とは反対からの侵入、そして強敵の回避のためにこの下水道管からの城への侵入をお願いしたいんだ。ー


エフォードの脳内に、暗く、汚物が四方八方にこびりついた円状の道。


ー嫌ならそうだn・・ー


「その必要は無い。 ワイズ、君の指示だろ。

 俺はお前がそう言うなら、こっちは何も言わずに従うつもりだ。」


ー・・じゃあ、壁際にある丸屋根の建物に入ってくれ。ー


~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~


ワイズさんのナビゲートするルートはとても複雑で、自分がどうして走っているのかも分からなくなってしまうほどだった。


「ああ・・・あああ・・・ああ・・あ、あああ・・・」

次第にボスナさんが壊れてしまったので、


「ワイズ。 ボスナへの指示はいらん。 こっちで引っ張っていく。」


冷静で聡明なペナさんが先頭を行き、僕は必死にボスナさんを引っ張りながら、ついていく。


それから30分以上、

高い屋根同士で飛び移ることも、

ダッシュしたかと思えば息を殺して過ぎるのを待つことも。


そしてついに城の離れの建物の天窓に到着した。


~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~


「ぐッ・・・・ヴ~~っ・・・」(ウィラー)

「これは・・・確かにすごいな・・・」(ナウス)

「エフォードォ、ほんとにいくの?」(カー)

「ああ、それに奇跡は使うなよ。 まだ奴らに気づかれるわけにはいかない。

 ここに居る限りは戦闘の心配はしなくてもいい。

 奴ら(悪魔)は欲の権化、ここまで汚いところは嫌がるはずだ。 

 好むやつなどいない。」


靴やズボンの裾が汚れるのを耐えて、彼らは小一時間歩き続ける。


ーエフォード、次の分岐を左に、上り坂だから気をつけろ。ー


「上り坂?だいぶ上がっているはずだが。」


ーああ、そこがゴールだ。ー


それを聞いてガッツポーズをするカーとウィラー。

ナウスはゴールと聞いて、銃をチェックする。


「ワイズ、ゴールということはもうこの上は城なはずだ。」(ナウス)


ーああ、だからなー


~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~


ー僕が言うタイミングでそこから侵入せよ。

 侵入した後は、三つに分かれて模索。 もちろんターゲットは『羨望の魔王 サン・ガラクシール』

 見つけたらちゃんと報告しろよ。 特にボスナ。ー


月光に照らされたボスナさんとペナさんの表情は、

『こわばっている』という表現がぴったりなほどで、

ワイズさんの冗談にも返す気はないよう。


とうの自分はきっと『おどおど』しているに違いないだろうが。


ーフン、よし・・3・・・2・・・1・・・・いけー



パリイイン! 天窓の破片が星のようにきらめいて室内に降る。



ガアアアアアン! 網目状の鉄の蓋が床材をはがしながら、宙に飛ぶ。


それぞれの場所から三つ、四つの計七つの閃光が飛び散った。


~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~


今日は満月、と言いたいところだが少し足らないな・・。

おそらく2,3日後に満月が見られるはず。


独房の小窓から見える月を眺めながら、本を読んでいる汚いドレスの女。


コンコンコンコン 


「いいぞ」 目線を本から外し木の扉に移す。


ガチャッ ギイッ・・

そこに立つはモーニングを着た白髪の長身男性。


「いきなりの訪問、申し訳ございません。」

男は腰を90度に曲げ折る。


はたから見ると、立場は真逆のはずなのに。


「どうしたの?ほんとにいきなり。」

本の文章を見ながら聞く。


「天使が複数人、攻めて来たかと。」


ページをめくる手がピタッと止まる。


「去年はやりすぎたから、今年はずうっとこうして引きこもってたんでしょ?」


「おそらく去年の時点で目をつけられていたようです。」


「ハア・・我が神にいただいた力もだいぶ食いつぶしてしまったというのに・・・」


「いかがいたしましょうか? ・・魔王様。」


~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~


ーミーンワイル、君はここを上がって、別館を探してくれ。ー


「えっ? でも、魔王は本館に居る可能性が高いって・・」


ーああ・・・だからこそだ。ー


ズクッ


「そういうことですか。」


ー・・そもそも新人に魔王なんて、それ自体が異例なんだ。神が下していなければ、僕は必ずメンバーから外していた。

 だから、気を落とさずに、今回は身の安全を優先してほしいんだよ。ー


「・・・」 全く嫌に思う必要は無いはずだ。

彼は僕を想って危険から遠ざけようとしてくれている。


ダダダッ (汚いカーペットが敷かれた廊下を駆ける)


「ワイズさん、次は僕も加えてください。」


ーもちろん、とは言わない。君次第だな。ー


ミーンワイルは笑みを浮かべながら、階段を上がっていった。


~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~


ズッ、ズズッ・・・ズッ・・

着物の布が擦れる音。

カー(怪火の天使)はしゃがみ込みながら部屋の入り口のそばに潜む。


ズッ・・グッ  布が廊下の棚の脚に食い込んでしまった。

「あっ(小声)」


カーは慎重に棚から外し、向き直ると、


「うあっ!」


前には四つのトカゲの首を持った人の身体の悪魔。

「ダレドゥグアアアアッ!」

四つの首が一斉に咆哮をあげる。


カーは立ち上がると、

左手からロープ状の炎が生成される。


「『イグニスレッド』!」


彼女が放った炎のロープは四つの首の根元に絡みついて皮膚を焼く。


「ヴァア゛ア゛ア゛ッ」

悪魔は左手で紐を引きちぎりたそうに炎を掴みながら、右手の拳でカーを襲う。


「『焼燃盾』(しょうねんじゅん)」 カーと悪魔の拳の間に円状の炎の渦が生まれる。

悪魔の右手が渦の中心に引き込まれた瞬間、右腕、右胸、頭へと炎が走っていく。


「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ッ」


「今に安らかにするからそう騒がないで。」


彼女は左手に握っていた炎のロープを引っ張る。

するとどんどん炎の太さが細まっていき、最終的には真っ白な糸が四つの首を断ち切った。


「もう、ばれちゃったじゃん・・・」

カーは入り口を進み、部屋に入る。


そこには背もたれが6メートル以上あるんじゃないかという、玉座に座り込む執事服の白髪の男。


「あなたが!、『羨望の魔王 サン・ガラクシール』!」


「クフフフッ そうですよ。 そうですが、そんなに丁寧に名を申してもらえるとは。」


彼はゆっくりと立ち上がる。


「ワイズ、見えてますか? いました。 魔王。」


ー彼か・・すでにみんなを呼んでいる。 おそらく最短でここに来れるのはボスナであと一分ってとこだな。 この部屋から奴が逃げないように、時間を稼いでいてくれ。ー


「まあ、ワイズが言うなら頑張るけど」


~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~


トッ トッ トッ

スニーカーだというのに響く空間。

暗い・・暗い・・。

ここは年季だけでは説明がつかない異様さがある。


ガチャ、ギイッ・・・

ワイズさんが言っていた。

悪魔は人の欲の権化だから、人が居たくないと思う空間には現れないと。


じゃあ、ここは・・・


そこは、照明なんて一つもなく、壁、天井、床は石がむき出し。

小さな机、小さな棚の上にはこじんまりとしたサボテン。

そして奥の隅に置かれたパイプで組み立てられた薄いマットレスのベッドには・・・


「あら、こんばんは。」


ドレスを着た、悲劇的な人間の女性がいた。

本作品を読んで頂きありがとうございます。


次回も応援お願いします。


キャラクター紹介

ー天使ー


ミーンワイル(元名:○○○)  大衆の天使 499代目

 本作の主人公。

 17歳と若いために青年の姿。

 奇跡:受けたダメージを犠牲と入れ替える。

    通常の攻撃魔法、防衛魔法。

    捧げた細胞の量で規模が変わる。 ※身体の回復には大小関わらずかなりの犠牲が必要

 犠牲:自分の細胞


ボスナ 若輩者の天使 28代目

 戦闘員。

 長身(208㎝)でムキムキ。

 マンバンヘアに刈り上げ部分はハナミズキ(いろいろ)の模様(イグノー考案)。

無地の黒い上下のセットアップに、メッチャごつい白いベルト、白い革靴、ネックレス。

 奇跡:不明

 犠牲:不明


ペナ 喪失者の天使 40代目

 天使の中でも最高級の実力者。

 俗界では白い仮面をしている。

 白いフード付きの短いマントをして、黒を基調としたロリータ風の軍服を着ているため、天使たち以外には女だと思われている。

 本人はこの恰好をあまりよく思っていない。

 背中にくそでっかい大剣を背負っているが普段は腰に差した中小サイズの剣を使う。

 奇跡:不明

 犠牲:不明


カー 怪火の天使 84代目

 戦闘員。

 白い生地に白い帯の着物。帯締めと帯揚げが赤い。

 奇跡:最強の火魔法

 犠牲:不明


ウィラー 勇敢者の天使 196代目

 戦闘員。

 白い学ランに黒いラインが入った服。

 赤紫色の長いマフラーをしている。

 奇跡:不明

 犠牲:不明


ナウス 指揮官の天使 13代目

 身長145㎝。

 白い軍服、青い装飾が特徴。金の六芒星の紋章がいっぱい。

 軍帽と銀髪のショートヘアが似合う。

 短パンで黒いタイツ、白いデカい軍靴。

 奇跡:不明

 犠牲:不明


エフォード 指導者の天使 62代目

 天使たちのリーダー。

 天命以外の普段は、白いトレーニングウェアを着ている。

 両方の髪を刈り上げていて、かなり大きな六芒星のピアスをしている。

 首や胸元、肩には白いタトゥーが彫られている。

 奇跡:不明

 犠牲:不明


ワイズ 天才の天使 2代目

 天使たちの司令塔や相談役。

 年齢不詳。

 普段はロボットを通じて活動。

 「ウルチン」という奇怪なハリネズミのバケモノを飼っている。(1000年以上生きている)

 老衰・餓死・病死は不可能。

 奇跡:不明

 犠牲:不明


デフォン 偶像の天使 19代目

 金髪の可愛らしい女の子。(ここだけの話、23歳)

 奇跡:不明

 犠牲:不明


ユナー 欠落者の天使 37代目

 たまーに、天命で出動する。

 赤毛の女性、眼鏡にこだわりがあり、コンタクトをしてわざわざ伊達メガネを付けることも。

 ここだけの話、29歳。

 奇跡:不明

 犠牲:不明


ドロエ 杏林の天使 9代目

 天使たちの救命担当。

 袖がタンクトップ程短く、丈がウェディングドレス並みに長い白衣を着て、中はほぼ100%白いレース   でできた下着を着用。

 彼女は下着が大好きなので、様々なタイプを着用(すべて白いレース)

 もも下は白いストッキングで常に裸足。

 奇跡:不明

 犠牲:不明


ウルメティー 熟年者の天使 22代目

 奇跡:不明

 犠牲:不明


スミレ 浮浪者の天使 70代目

 奇跡:不明

 犠牲:不明


イグノー 表現者の天使 66代目

 白いダウンのジャンパー、袖が長くて太いため、塗料などで汚れている。

 下は短パン。

 口癖:語尾に「~だ」

 奇跡:不明

 犠牲:不明


ウィーク 陽気の天使 12代目

 白いダウンジャケットに真っ白のTシャツ、白いタイトな長ズボン、白いスポーツシューズを履いてい  る。外に出る時はいつもサングラス。

 奇跡:不明

 犠牲:不明


ギク 回復者の天使 16代目

 白く短い長そでの革ジャンに、胸元が開いた赤いニットシャツ、白いベルトと白い革のズボン。でっか いネックレスをつけている(色んなマーク)。

 髪は青紫、白色、黒色が混ざった感じ。

 銀色と白色がねじれた、先が天使の羽が三対の杖を持っている。

 奇跡:自分(執行者)が知る元の形に戻す。

 犠牲:不明


アザナ 忘却者の天使 51代目

 忘れん坊。

 奇跡:不明

 犠牲:不明

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