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最後の春に君と  作者: 美咲
拓也の手記 ~君への手紙~
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9月5日


新学期が始まった。美咲さんと再会した時、彼女は僕の変化にすぐ気づいた。やせたことも、顔色が悪いことも、息切れすることも。


彼女の心配そうな瞳を見ていると、真実を話したくなる。でも話せない。話したら、彼女の笑顔が消えてしまう。


「美咲の笑顔を見ていたい」と言ったのは本音だった。たとえ僕が苦しくても、彼女だけは笑顔でいてほしい。


心の底からそう想うほど、たまらなく悔しくて涙が溢れて止まらない。彼女の側に居たい。

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