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7月28日 夏祭りの夜
今日は人生で最高の一日だった。
浴衣姿の美咲さんは、桜の花のように美しかった。一緒に屋台を回って、花火を見て、まるで恋人同士のように過ごした。
そして僕は、ついに告白してしまった。
「君と過ごす時間が一番幸せなんだ」
彼女にキスをした瞬間、罪悪感と幸福感が同時に押し寄せた。こんなに美しい人を愛して、でも裏切ることになる自分が許せない。
彼女は「私も、拓也といる時が一番幸せ」と言ってくれた。その言葉が嬉しくて、同時に胸が張り裂けそうになった。
ごめん、美咲。君を騙している。君の純粋な愛を、僕は踏みにじることになる。
でも、もう止められない。君を愛してしまった。




