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ムリアーノさんのお許しが出た途端、
そのお胸にダッシュで飛び込んだチミコさん。
良く手入れされているけど明らかにサイズが合っていない革鎧、
そのキツキツの胸元に、
ぐりぐりぐりりと潜り込みましたよ。
しばらくもぞもぞしていたら、
ぴょこりと顔を出してご満悦の表情。
『3K!』
ちょっとチミコさん、いきなりわけ分からんこと言ってないで、
せめてお礼とかお詫びを先に。
『高隠蔽力・好感触・高得点、つまり3K!』
ほほう、それほどまでの高得点とな。
ちなみに100点満点中、おいくら満点です?
『K点超えの120点!』
そりゃ凄い、マジで超えちゃいましたか。
『4つ目のKは"香り"のK!』
『ムリやり押し込まれてムレムレな、香り高い聖地!』
うむ、合点!
冒険者の聖地オリベラに相応しいご立派な聖地である、と。
まさに出会いは一期一会。
本当に良かったですね、チミコさん。
「流石にこれは通報案件でしょうか、ムリアーノさん」
「大丈夫ですよ、奥さま」
「オリベラギルドのサポーターは、妖精さんのおイタくらいで挫けたりしません」
「もっとも、殿方からの狼藉なら、貴族やトップランカーでも絶対に許しませんが」
妖精乙女って、ズルくね……