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03


 無事にオリベラに到着。


 思っていた通り活気のある街ですが、


 予想とは違うところも多々あり。



 いかにも荒くれ冒険者って感じの見た目ヒャッハーな方々が、


 街中にうようよいるのが実にそれっぽいのですが、


 何故か皆さん、想像以上にお行儀良くなさっておられる。



 観光客ムーブでキョロキョロしてるカモネギな俺たちにも、


 ちょっかい出してくるヤツは皆無。



 異世界モノでお約束の絡まれイベント、


 ちょっとだけ期待したんだけどな。




「このオリベラの街では、冒険者ギルドの力がとても強いと聞いております」

「ギルド職員は先鋭揃い、傘下の冒険者の層も厚く、"冒険者の楽園"と呼ばれているこの街に問題が発生すると、すぐに各地から手練れの冒険者が応援に駆けつけて来るそうです」

「古くから激しく争われてきたこの街のダンジョン利権を巡る攻防を常に制してきたのが、ここオリベラ冒険者ギルド」

「ここに居る皆さんも冒険者であればこそ、この場所の大切さを肝に銘じている、ということなのでしょうね」


 なるほど、冒険者を名乗る者であるがゆえの守るべき仁義ってことですね。



 それにしても、このオリベラ冒険者ギルド、


 建物もかなりデカいですが、


 壁一面の依頼票貼り付けボードが、またとんでもないデカさ。


 依頼票も鈴なりで補充もひっきりなしの、まさに満員御礼状態。



 えーと、ボードの左から順に、下層、中層、上層、その他、かな。


 って、その他?



「パーティーメンバー募集や、ダンジョンに潜らずに達成可能な依頼など、ですよ」


 ご説明、ありがとうございます。



 ……どちら様です?




 ---




 声掛けしてきたのは、人懐っこい笑顔のお姉さん。


 使い込んだ革鎧姿の、見るからにデキる冒険者といった雰囲気。


 目を引くのはそのお胸の盛り上がり、じゃなくて、お胸のネームプレート。



『冒険者サポーター・ムリアーノ』



「オリベラ冒険者ギルド公認の冒険者サポーター、ムリアーノです」

「冒険者としてお困りのことがあれば、何でもご相談ください」


 何でも、ですか?



「はい、冒険者としての困りごとでしたら、どんなことでも」


 えーと、さっきからうちの駄目っこ妖精が……



「はい?」


 ムリアーノさんのお胸に飛び込もうとするのを、


 嫁さんが必死に押さえ込んでいるんですけど……



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