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 オリベラの街を、ムリアーノさんのご自宅目指して、てくてくと。



 ふむ、何だかさっきから、ムリアーノさんが思案顔。


 もしかして、ダンジョン踏破したこと、隠したくなかったのかな。



「いいえ、シジマさんの行動は正解だと思います」

「そもそもサポーターには、ダンジョン踏破に関する権利はほとんどありませんから」


 ……制度改革が必要では?



「いいえ、線引きは大事です」

「冒険者は冒険者、サポーターはサポーター」

「境界を曖昧にすると、必ずお互いの仕事に支障が生じます」


 それでも、格差があるままでは……



「サポーターは冒険者になれなかった人たちが仕方なく就く仕事ではありません」

「皆がそれぞれの矜持を胸に、励んでいるのですよ」


 ……了解です。


 ところで、さっきから何をお悩みなんです?



「……夫も、現在ダンジョンアタック中です」


 なるほど、ギルドのおかげでダンジョン外への情報漏洩は避けられましたが、


 今現在ダンジョンの中にいる旦那さんには、脳内メッセージが直接連絡済み。



 でも、ムリアーノさんが踏破パーティーにいたことを、


 そこまで気にするような旦那さんなのですか?



「オリベラダンジョン踏破は、あの人の夢でしたから……」


 ……これ以上は、踏み込み禁止、かな。


 ただ、ひとつだけ言わせてください。



 もし今、立場が逆だったら、


 ムリアーノさんはダンジョン踏破した旦那さんを祝福してあげますよね。


 直接お会いしていませんが、おふたりは似た者同士なんだろうなって思います。


 ってことは、旦那さんもムリアーノさんを祝福してくれるんじゃないかなって。



「……ありがとうございます」

「ご一緒に冒険出来たこと、あの人にたくさん自慢しちゃいますね」




『らぶらぶパワーを活かした見事なフラグ破壊!』


 はいはい、チミコさんはもうしばらくおとなしくしててね。



 そういえばついさっき、とても気になる出来事があったのですが、


 お胸マイスターさんに質問、よろしいですか。



『どんとこい!』


 あの魅力的なペネトレーアさんにお胸ダイブしなかったのは、何故です?



『……完全黙秘』



 沈黙は何よりも雄弁なり……



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