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 はて?



 地下1階の第2ゲートで転移した先は、


 明らかにさっきまでとは雰囲気の違うフィールド。



 辺り一面、荒涼とした荒野。


 所々に、毒々しい色をしたヤバげな森。


 向こうに見えるは、火を吹く火山。


 遥か遠くには、ドス黒いオーラが漏れ漏れな漆黒のお城。



 絶対に地下2階じゃないってことだけは分かるけど、


 ここ、どこ?




「もしかして、最下層……」




 ーーー




 ムリアーノさん曰く、


 ごく稀に、訪れた冒険者がダンジョンから拒絶される事例がある、らしいです。


 コイツとはまともにやっとられんわ、ってな感じで、


 深い階層に一気に飛ばされるのだとか。



 いや、深い階層どころか最下層って。


 それに、本来近くにあるはずの、


 上の層に戻るための第1ゲートが、無い……




「こんなの初めて……ごめんなさい、私では対処出来ません……」


 いえいえ、俺たちも初めてですから、お気になさらず。


 今やるべきは、みんなで無事に生還する方策を真剣に考えること、ですよね。



 えーと、とりあえずいつものマイホームを出して、


 良い案が浮かぶまで、休憩しながら籠城するって感じで、どうでしょ。




 ---




 いつもの要領でマイホームを設営。


 安全のため、普段から掛けている付与を超強化しましょうか。



『隠蔽』『忌避』の結界を限界まで強化して、


 対『監視』能力の方もがっつり増強。



 後は、訪問者次第ですかね。


 最下層に相応しいトンデモ魔物がうじゃうじゃ来るようなら、


 こっちも遠慮無く『創造』全力全開で反撃するってことで。




「お茶、入りましたよ」


 ありがとうございます。


 いつも通りに落ち着いているツェリアさんのおかげで、


 俺も覚悟が決まった感じがします。



『ツェリアさんのお胸のドキドキも、いつも通り!』


 流石は、お胸マイスターチミコさん。


 どんな時でもブレずにホームポジションへと直行。


 お胸情報、いつもありがとね。



「皆さん、どうしてそんなに落ち着いていられるのですか」


 どうしてでしょね。


 普段より安心感マシマシだからかも。


 ほら、今日はムリアーノさんも一緒ですし。



「私は何も……」


 いえいえ、これって凄く大事なことなのですよ。


 家族を守るって、闘うモチベーションとしては最上級じゃないですか。


 今はそれにプラスして、ムリアーノさんがいてくれるのですから。



 つまりは、これからどんなヤバいことが起きようと、


 ヤツタカ シジマはそれ以上にヤバいヤツとして、


 みんなを守るため危険な能力全開でアレコレしでかす気満々なのです。



 大船に乗ったつもりが不沈艦だった、くらいのノリで頼りにしてくださいね。




「……頼り甲斐のある、素敵な旦那さまなのですね」



『フラグ注意報、最大アラート!』


 ちょっと、チミコさん。


 確かに今はヤツタカ シジマ史上最大級の見せ場ですけど、


 よそ様の奥さまの窮地に便乗してフラグったりしませんってば。


 まあ、それでこその守り甲斐、なんですけどね。



 それはそうと、そろそろ作戦会議を始めないと。




 ピンポーン



 俺、あんな呼び鈴なんて付けてたっけ……



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