140字小説17.18.『犯人』『桜』
『犯人』
船に閉じ込められた。
そのうえ次々と人が死んでいく。
犯人は、誰かわからない。
最近、僕をずっとつけてくる女がいる。
僕のストーカー。
彼女が犯人だとしたら、次に死ぬのは僕だろう。
何か手を打たなければ……
「あぁどうして僕なんだよ……」
目の前の海に彼女が浮かんでる。
「…君が悪いよ」
『桜』
祖父は若い頃に
「花見の季節。ここに眠るんだ」と伝え、
桜の苗を植えたそうだ。
桜が舞う季節。黒い服で身を固める。
全てを終えたあと、祖父の家に向かった。
「ゆっくりしてね」
そう言い、木の傍へ祖父を置いた。
「次の花見は酒を持って会いにくるよ」
風が応える。
この立派な桜の木へ向かって
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最後まで読んで頂きありがとうございます。
季節外れですが、桜の話を。。
桜はこれでも改稿した方です。
書こう書こうと温めていたら、膨らみすぎて過発酵してしまいました。
温め過ぎはよくない。と言う事でこれからも頑張ります
泉ふく