グラビリィージ帝国
駄文です。ついでに不定期更新。暇すぎる人だけ見てください。
グラビリィージ帝国…それは宇宙進出後の人類史における最古の星間国家である。
千年帝国と称されるほど長きに渡る統治。百五十をこす恒星系に、二百はくだらない資源惑星と、無数の資源衛星。人類居住可能惑星の数は驚きの七十六。それらに加えコロニー、人工天体等に生活する帝国人民は、軽く五百億をこす。
人類の生活の場が大地より離れて二千年。宇宙に生きる人間達は無数の国家を樹立し、無数の発展を遂げた。
そんな宇宙においてグラビリィージ帝国は強力な軍事力も相まって、確かな地位を確立していた。
グラビリィージ帝国の誇る「帝国宇宙軍」と言えばアズートⅣ星系で繰り広げられた第三次アズートⅣ星系会戦に代表されたように、数倍の戦力差がなんのその。どんな不利な状況でも勇猛果敢で知られていた。
流石に辺境警備の軍まで精鋭ではないが、高い練度に桁外れの物量を兼ね備えた帝国宇宙軍は確かに各国に恐れられている。
最近は皇帝クートレンツェが老いてきたために、活発な軍事行動こそ見られないが、各国も寝ている虎をわざわざ叩き起こすことはないと平和な時間が流れていた。
そんな宇宙歴1635年、グラビリィージ帝国領内のシヴィア=ガルⅣ-Ⅲ星系に突如アガーズレント共和国所属の艦隊が侵攻してきた。
それに対しグラビリィージ帝国は若き英雄であるカーネクラウン少将を司令官に任命、少将の指揮のもと帝国宇宙軍を動員し、これを撃滅せんとした。
宇宙の長きに渡る沈黙はこうして終わった。
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帝国宇宙軍カーネクラウン少将座乗艦マートル=ターン型大型戦艦クーネンモース艦橋
「カーネクラウン少将閣下、あと三時間でアガーズレント共和国艦隊との衝突が予想される宙域に入ります。」
「そうか、では各分艦隊指揮官に通信を繋げ。最終確認をしてからは通信を切り、以降は連絡艇、もしくは目視信号での指揮となる。暗号通信は解読される恐れがあるため多用はしないように。」
「了解いたしました。通信繋ぎます。」
四人の軍人が敬礼している画面が空中に映し出されると、金髪の端正な顔立ちの男…カーネクラウン・スレイ・アーネスト帝国少将も敬礼で返す。
「作戦確認を行う。これよりシヴィア=ガルⅣ-Ⅲ星系に突如侵攻してきた共和国艦隊を撃滅する。敵艦隊の陣容等についてはまだ不明だが諜報部の言葉を真実とするならば、半個艦隊、およそ6000隻である。対して我が方は5000隻で数では負けている。そのため接敵後、最初は防御に徹し、敵の攻撃限界に合わせて反撃をする。防御時に前面をチュネジー准将、カトラン准将指揮下の艦隊約2000隻に任せます。お伝えしていた通り、艦艇のエネルギーの大半をシールドに回し破壊されぬことを徹底していただきたい。ジークネス准将、マレート准将は敵が攻撃限界をむかえた際に私と共に反撃を行い、敵に打撃を与える役割です。我らが領土に足を踏み入れた不届きものを決して許さぬように。」
「「了解いたしました。」」
通信を切って一時間五十分後、偵察艇より敵艦隊の情報が入ってきた。
「艦艇数およそ6000隻、アグラート級汎用戦艦多数とジーテ=タレン級の大型艦が確認されている、か。」
「であるなら、共和国軍の主力艦隊の一部で間違いないと思われます。おそらく新設された第24艦隊所属でしょう。」
「…そうだな……あと一時間もすれば戦闘が始まるが、アグラート級戦艦は最新のビーム加速器があるからな…耐えれるかな。」
さらに一時間後…ついに双方が視認し、戦闘が開始された。
今回の小説は特定の主人公無しで、帝国を中心としたものを書こうと思ってます。