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楽園の守護者  作者: 神崎真
第二部2
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第十四話 継承のとき 序章

 ―― かなうものなら、永遠に、と。

 そんな言葉が交わされたのは、そう遠い以前ではなかったはずだった。

 それは、代々のセイヴァン国王が、心の奥底に深く秘め続けてきた想い。

 己の責務を誇りと思い、そのために命すら削ることを、いとおうとは思わないけれど。

 それでも、願わずにはいられない想いがそこにはある。

 せめて、己で最後にならないものかと。

 自らの、息子に、孫に、同じ労苦を味わわせたくはないからと。

 故に彼らは、願わずにはいられない。

 かなうものなら、永遠に。

 この在位の年を、永遠にでも自身が引き受けるから、だから愛しい子らは何も知らずに時を過ごせれば、と。

 けれどそれは、けしてかなわぬ願い。かなえてはならぬ、想い。

 ならば、せめて。

 一年でも長く、一日でも多く。



 それはけして、ひとときでも長く、権力の座にありたいからと、

 そう望むが故の、欲望などでは断じてありえなかった。

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