第6話 さ迷っています(色んな意味で)
2話連続投稿です。ご注意下さい。
フヨフヨ〰️フヨフヨ〰️
自分は今あてもなく、さ迷っている。
どうやらこの体?は意志次第で移動が可能みたいだ。
浮いたままあちこちさ迷いながら、色々と検証してみた。
この体には触手っぽいのが生えており自由自在に形を変えられるみたいで念じれば指以上に器用に動かせるし便利だと思う・・・
物を触ればだが、そう触れなかったのである。
やはり自分は幽霊の類いなのか、物を触ろうとしてもすり抜けてしまうのだ。
記憶喪失な幽霊って一体・・・・
浮いているなら、上に飛んで行けるんじゃないか。
思っている方がいるならそれは正解だ。
何故なら自分もそう思ったからだ。
しかし上に上がろうとしてもよくて2、3mが限界でそれ以上は上に行くことができなかったのだ。
どうやら浮くことは出来ても【飛ぶ】ことは又別と言うことなのだろう。
こうして、ひと?は賢くなっていくのだな〰️と思う今日この頃である。
そんなこんなで限りなくやることも無いので移動して、あたりを見渡しているのだが、ここは本当に何処にいるのか・・・
洞窟なのは間違いないだろうがとてつもなく広い。
だいぶ移動したが出口どころか光も一切無い状態である。
そんな感知能力だが今までは100m程感知していたんだが、
何時からか半径1Km位迄感知できるようになっていた。
何故かはわからないがラッキーと思っておこう。
こんな状態では運も不運も無いと思うのだが・・・
そんな訳でフヨフヨと移動しているのだが、ひとつ困っていることがある。それは・・・・
寂しい。
のである、この体はお腹も空かない、喉の渇きも無い、眠くも無いので便利ではあるのだが、いかんせん孤独感が半端無い。
自分が気がついてだいたい約2日程だろう、そろそろ誰かと話がしたい。
小動物の中には寂しくて死んでしまう生き物もいる(たぶん)。
自分もその類いの生き物だったらどうしようと不安でたまらない。