二章 ~セブクロスト~ (13)
私が五歳くらいまではとても幸せだった。母がいて父もいて、三人で楽しく暮らしていた。父はよく私をおんぶしてくれた。父の背中は大きくて、私は遊び疲れるといつも父の背中で眠っていた。
「…うーん、お父さん?」
「大人っぽいとはよく言われるが、さすがにまだお父さんって歳ではないぞ。」
「えっ!?あっ、ごめん、カルロ。ちょっと寝ぼけてたみたい。」
どうやら眠ってしまった私をカルロがおぶってくれてたようだ。
「ていうか、暗っ!私結構寝てたの?」
「魔法を使った疲労は初めてだから、仕方ないと思うぞ。俺も使い始めた頃はよく泥のように眠ってたよ。」
私は今日初めて自分で魔法を使った。使い始めは問題なかったけど、だんだんと今まで感じたことのない疲労感を覚えていった。カルロは私よりも魔法を使っていたし、肉体的にも疲労があるはずなのに、私よりも全然元気だ。私とは経験値が違いすぎるんだろうなぁ。
「あと、俺がバーストの死体を処理してる間、最初バーストと戦ってたお姉さん、覚えてるか?あの人がフィリのことを見ててくれたんだ。」
「そうなんだ。すごく綺麗な人だったのは覚えてるよ。お礼言いにいかないと。」
「街を救ってくれたお礼にって、明日ご飯を奢ってもらう約束をしたから、その時で大丈夫だよ。それと、今日泊まれそうな宿も紹介してくれたから、今はその宿に向かってるところ。」
私が寝てる間にいろいろ話が進んでたんだ。しばらくすると、目的の宿に着いた。カルロは私を下ろすと、一緒に中に入り、受付を済ませ、部屋へ向かった。部屋はベッドが二つにユニットバスもあって、二人で泊まるには十分設備が整っている。
ん?ちょっと待って、私今日カルロと一緒の部屋に二人で泊まるの?き、緊張してきた~。




