文化祭.1
「高野、いつまで寝ているんだよ。 次は移動教室だよ。」
彼が僕を起こし、化学室に向かって走っていった。 彼が去った時、益子が僕に近ずいてきて、
「※※※と仲良くするのはやめろよ。」
彼と益子の間に何があったか、皆目見当がつかないが僕は浅くうなずき、化学室に向かう。
49分後、ホームルームが始まった。
「明日は、文化祭です。 一週間準備期間があります。 みなさんで決めたお化け屋敷を力合わせて
成功させましょう! 学年委員長染田くん 一言お願いします。」
彼の肌にあわが生じる。 クラス中は染田を見てクスクス聞こえてくる。
「明日は人生二度目の文化祭です。 みんなで力を合わせて楽しんでいきましょう!」
染田は何事にも真摯に向き合い真面目過ぎたせいか、染田の仲いい友達はいない。
「高野、高野! 明日楽しめだな」
彼と益子が同時に僕に呼びかける。 彼と益子は互いに目をあわせ、時が止まったような感じだった。
僕は気まずくなり、帰りの準備を始めた。
染田と平塚、皐が明日からの文化祭のことを話していた。
「段ボールが必要になるから、クラスラインでみんなに呼びかけよう!」
「わかったわ。私が連絡しておくよ。」「私もそう思う」
「怖がらせるためには、どうしたらよいだろう?」
と、ひたむきに思案していた。